2005.04.29 Fri
day 23:18:28 Bill Henson 「誰も知らない」
 
ビル・ヘンソンの写真集「MNEMOSYNE 記憶」を買う。
http://www.athens.co.jp/recommend/photograph/mnemosyne/
モノクロの少年少女、裸体のコラージュ等等、静謐なのに吐息の熱さが感じられるような、独特の濃密な写真が素晴らしい。
そして、絶対観たいと思いつつ忙しいのでDVDを買って、それもなかなか観られなかった、「誰も知らない」やっと観る。
http://www.athens.co.jp/recommend/photograph/mnemosyne/
カンヌ映画祭で最年少男優賞をとった柳楽君は、期待以上、というか、想像していたよりも叙情的、若い監督の心の中の少年像そのまま演じられているようで、切なかった。
「生きているのは大人だけですか」
しかし、わたしも思うのだが、子供の世界はそれ自体で独立している。子供は自分の世界で生きている。
つい最近、何で読んだのだったか、本来子供は大人を恨むことができない、むしろ大人の価値観に迎合する子供のほうが、自分の不幸は大人のせいだと非難するのだという話。
DVDの付録に、監督の「演出ノート」というのがあって、いろいろ書かれていて、その中で、「現実はもっと残酷だ」「美化しすぎ」という批評に対する監督の気持ちが書かれているところがある。
それは例えば、戦争の残酷さを描くのに、戦闘の非日常な描写をするか、そうではなく、破壊の前の日常のディテールを描くことによってそれが失われることを暗示するか、それは「哲学の違い」であるが、彼は後者の表現を模索していると。
「後者の想像力が今世界から急速に失われつつあるのではないかという危惧」もあると、これはわたしが共感するところだ。
子供は辛いよ。
でも大人よりも我慢強い。
|
2005.04.17 Sun
day 21:07:01 真夜中の弥次さんと喜多さん

観てきた。
しりあがり寿の原作好きだったので、実写でどうなるのかな〜と思ってましたが、さすが官九郎、めちゃめちゃおもしろかった〜。
中村七之助は、マンガからでてきたの?と見まごうそっくりさなんだけど、長瀬くんも熱演でがんばっていた。
その他阿部サダヲや小池栄子や、キャストがみんなよかった。
笑えるんだけど、「魂の宿」編では原作の怖さやメメントモリテーマもよく表現されていて、おみごとでした。
|
2005.04.14 Thurs
day 07:10:40 訃報・岡田史子

3日、心不全でお亡くなりになったとか。合掌。
わたしはマンガ大好きコドモだったので少女マンガならなんでも読んでたけど、彼女のマンガは確か中学生のころ読んで、他に無い不思議な感じがして惹きつけられた。
COMとかは読んでなかったが、全部読んでみたくなった。
|
2005.04.11 Mon
day 21:24:14 吾妻ひでお「失踪日記」

雨の中歩いてかなり疲れてしまい、家に帰ったらアマゾンで注文しといた吾妻ひでおの「失踪日記」が届いていた。
なんかこのとこちょっとダウン気味で「もうどうでもいいやー」気分上昇中だったので、ちょうどいい感じであった。
吾妻ひでおといえば、わたしの年代だとヒット作では「ちびママちゃん」などの記憶があるが、もっと小さいころに、セリフもストーリーも不明なシュールな作品を見ていて、絵柄はシンプルなのに不思議な感じがして、子供ゴコロに印象強かった。
この「失踪日記」は全部実話だそうで、締め切りがイヤでそのまま失踪してホームレス生活をした話、ガテン生活をした話、アル中で入院した話などが、あいかわらずラブリーな絵で楽しく(リアリズムを追求すると悲惨すぎるからだそう)描かれている。
全てがいやになってしまう、というのは大人なら誰でもあるだろうけど、実際ここまでやってしまうのは大変そうだ。
でも花輪和一の「刑務所の中」もそうだったけど、漫画家は視覚的記憶力がよさそうなのと、作家としての客観的な観察力が優れていて、エグイ体験でも描写は淡々としているので、かえって説得力がある。
特に「アル中体験」が身につまされるなあ。
わたしは、純粋にお酒が美味しいから飲むのではあるが、しかしそれでも、特に人と飲むときは、「なるべく早くテンションをあげたい」という気持ちがある。
あまりそうは見えないかもしれないが、わたしはデフォルトでは非常〜にテンションが低いのです。気が弱いわけではありませんが。
|
2005.04.08 Fri
day 21:37:42 お花見・不忍池
  
いやも〜花もすごいが人出もすごい。
でもお祭りっぽくて楽しいから、こういうのも好き。
上野は観光客も在住外国人も多いからか、やきそばやのおっちゃんも、ボートやのおじいちゃんも、英語がしゃべれる。
「ノーミート、オッケー!」「スワンボート、ジスプレイス!」とか、適当なんだけど、堂々と話してるのがおかしい。
「夢を売る店・人形すくい」という不思議な屋台発見。
のぞいてみると、金魚のいるべきビニールプールに、小さなマスコット人形がぐるぐるまわっていて、赤ちゃん連れの若いママが店番をしていた。
おっきいお好み焼き食べて、チューハイ飲んで、楽しかったにゃ!
|
home
|
|