『せたがやスタ研ニュース』24号【NEWS & REPORT】

■祖師谷振組
ナンバー2の店が発行中止 「回収がなければ損」?
 
祖師谷振組のスタンプ加盟店のうち発行額2位だった銭湯が最近、スタンプをやめた。年間200万円ぐらい発行していたが、回収があまりなかったことから、「経費がかかるだけ」と判断したためらしい。
 「発行するスタンプより、回収する台紙(満点カード)のほうが少ないならスタンプは損」と考える店もまだまだあるようだ。
 台紙の回収が多いということはそれだけ消費者に「使いやすい店」というイメージを与えている結果でいいことではある。そういう店はそれなりに工夫をしているものだ。
 しかし、「台紙の利用がない」からといって一概にスタンプ効果はないともいえない。スタンプを出していることで、「どうせならあの店で」と、現金で買うお客がいるものだ。
 この問題は、スタンプ事業の本質的な問題の1つでもある。
 加盟店間で十分議論あるいは、情報提供すべきことではないだろうか。
 一方、この銭湯の判断の是非は別として、「漠然と事業を続けるのではなく、ある段階で事業の評価をして『決断』をする」という経営スタンス自体は参考になるのではないか。


■商業統計速報
小売の販売額・商店数共に3年前に比べ8%減、従業者4人以下は更に減少
 99年7月1日時点で国が実施した商業統計速報によると、全国小売業の年間販売額は143兆8462億円で、3年前の調査に比べ8%減少した。これは52年に調査を始めて以来初めて。
 商店数は141万店で8%減少。3年前の5%減を上回った。特に従業者数(経営者含む)4人以下の減少は12%減と大きかった。一方、従業者数50人以上の大規模店は20%増(前回は %増)と急増した。
 今後、酒やたばこ販売店の開設基準(距離など)緩和、チェーン店の増加などで、ますます中小零細の独立店舗の経営環境は厳しさを増す。
 個店の強化と共に商店街及びスタンプによる魅力づくりで消費者に必要な存在になることが求められる。

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