スタ研では、10月25日午後3〜6時までに神奈川県海老名市の複合施設、「ビナウォーク」の視察会を実施した。参加者は田中代表ら8人。スタンプやポイントカードとは直接関係ないが、「単に楽しいというだけでなく、本来の商店街が持つ長所も取り入れた新しいタイプの複合商業集積」(岩切さん)ということで視察先とした。
「何でもあり」、多様な層が多様な目的で来場
駅、公園と一体、買い物、飲食、大型のゲームセンター、豪華映画館、プレイガイド・旅行代理店・銀行・エステ・英会話教室など各種のサービス、医療など生活に必要な施設の殆どが揃っていること、敷地内では1階の一部を除き、殆ど車を気にせず、ゆったり歩くことが出来ることなどが特徴といえそうだ。
ターミナル駅に直結と言うことで電車で来場するお客も多いが、駐車場も1400台と車客への対応体制も整っている。
このため、時間つぶし・気分転換、食料品の調達、衣類などファッション商品の下見・購入、映画、飲食、治療など様々な目的の人を寄せることが可能となっている。
視察した時間帯が平日の午後3〜5時だったためか、それほどの人出はなかったが、それでも乳母車を引いた若い母親、買い物カートをひく高齢女性、ノートパソコンで何やらデータを入力する中年サラリーマン、中高年の主婦グループ、腕を組みながら闊歩する若いカップル等々、様々な層が見受けられた。
安全なまちなかを歩く感覚
駅から続く2階の公共街路は各建物につながっており、路地のような通路も随所にあり、まちなかの商店街を歩いているような感じも狙いとなっているようだ。
ただ、開店から半年強と歴史がないことや地元以外の買い回り型チェーン店が多い、商圏が広いことなどで、まちなか商店街の猥雑さやお客と店の親しい関係はどの程度構築されているのかは疑問。
食料品は、3番館(マルイ)の1階と1番館で扱っており、こちらは、毎日のように利用する地元の人も多そうだ。
敷地内には1〜6号館の6つの建物があるが、そのうち中央公園に面した3〜6番館は一体感が強いが、1〜2番館は公園に面しておらず、面積も小さく、一体感にやや欠ける。
1〜6番館全てに食事・カフェのテナントが配置され、通路の要所要所に椅子やベンチが置かれてくつろげるようになっている。
パフォーマーやミニ列車、コンサートなどでも楽しさ演出
「ビナウォーカー」と呼ばれるパフォーマーが毎日、「神出鬼没」で演技する、2階部分の通路を走るミニ列車「ビナポッポ」は、子供だけでなく、大人も楽しませる。
また、毎週土曜日の午後は「大人のためのサウンドコンサート」。ジャズ、ボサノバ、タンゴ、ポピュラーミュージックをはじめ、ヴァイオリン・琴・フルート・クラリネット・アコーディオンなど、幅広いジャンルのミニコンサートが開かれる。
市も全面的に協力、小田急と海老名市が協力して建設
ビナウォークの開発主体は小田急電鉄。自社敷地の一部を「中央公園」用に市に寄付したという。市の公園と一体となった「まちづくり」ができるというメリットがある。
市としてもまちの顔が整備されるということで、地下駐車場や駅とビナウォークをつなぐ街路、環状道路などの整備にも取り組んでいる。
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大型店としてはマルイがある。1階は百貨店とスーパーの中間のような食料品売り場となっていて、地元の人らしいお客が多く利用していた
専門店も多く出店。開発にあたり、ユニクロなど有名チェーン店だけでなく、スタッフが足で探した個性派店舗もあるという
小田急電鉄がこの施設建設の一環として、市に敷地を提供したものという。老若男女の憩い、ふれあいの場となっている。随所に自由に座れるベンチなどがあり、駅から直結していることもあり、「まちの公園」というイメージ
広い施設ということもあり、随所に椅子やベンチが設置されている
▲ビナウォーカー
(1)ミニトレイン「ビナポッポ」を運転する(2)ジャグラー、足長人間、オルガン弾きのアーティストなど様々なパフォーマンスをする(3)フェイスペインティングを指導する、の3つのチームで構成される。視察した時間帯は、身長4〜5メートルの足長人間が演技をしていた
▲ミニトレイン「ビナポッポ」
駅から続く各建物2階部分の街路を巡回するように、低速度で走る。この日は平日のせいか利用者は少なかったが週末などは多くの子供たちが乗車しそうだ
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