2月1日、烏山駅前通り振組では、ダイヤスタンプを地域通貨として活用する実験をした。題して、「烏山クリーン・クリーン大作戦」。
買い物にも住民同士の助け合いにも
商店街のスタンプというと通常は、商品やサービスを購入した消費者にサービスとして進呈するものだが、今回の大作戦では、商店街の清掃や自転車の整理などをしてくれた方に、「いいポン」というスタンプ兼地域通貨を進呈した。
「クリーン・クリーン大作戦」には2つのクリーンの意味が込められた。1つは、街をきれいにすること、もう1つは、人と人の関わりをきれいにすること。地域活動に参加して、住んでいる人たちと関わり信頼感ができたら、お互いに助け合って、街も商店も賑やかになればという意味だ。
つまり、「いいポン」は単なる金券ではなく、「草むしりやお使い、犬の散歩、パソコンの指導など住民同士の助け合いの際のお礼にも使ってもらう」という目的が込められている。そのほか世田谷区の施設(今回は世田谷区文学館、社会福祉協議会運営の同施設内喫茶店)でも使える。これが地域通貨の側面である。
予想の倍以上120人が商店街美化に参加
さて、当日はどうだったか。
主婦や高校生、サラリーマン、お年寄りなど120名もの人が来て、空き缶やごみの回収、放置自転車の整備などに動いてくれた。当初は午前9時から11時までの予定だったが、大勢参加したことで10時10分頃には終了、参加者全員に「いいポン」10枚(500円分)を進呈した。
参加者には、区や商工会議所、いいコミュニティ世田谷のスタッフ、そして商店街の役員もいたが、多くは一般の人。
「商店街にはいつも(生徒の駐輪などで)お世話になっていますから」という先生の呼びかけに応え、休日返上で参加した佼成学園女子高の生徒有志
名や大学生らしい男性、小学生の子供と一緒に参加したお父さんなど、参加者の顔ぶれはバラエティーに富んでいた。
金額の問題ではなく、「商店街は買い物や飲食だけでなく、自分たちや家族、地域の人々が通行する公共的な空間でもある。そこを自分たちできれいにすることはいいことだ」という意識の人が増えているようだ。
今回の大作戦はそういう公共的な意識に加え、「いいポン」の進呈が「おもしろい名前の地域通貨がもらえる」という遊び心をくすぐった。
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