商品券・プリペイドカード実績調査結果要旨
 1996年度の動き
 
*決算月は会により異なりますが、本調査では96年4月から97年3月までの1年間としました

・96年度全体の数字やイベントなどの詳細は『商店街通信』35号に掲載
・96年4月〜6月は32号
・96年7月〜9月は33号
・96年10月〜12月は34号
・97年1月〜3月は35号

■発行回収状況
 発行額前年同期比4%以上増加は10団体39%、4%以上減少は12団体46%で、増加がポイント上回った。発行額全体では104%増。
 はちのへ共通商品券協組は年間発行額7億円突破。
 世田谷区振連は、前年比伸び率は25%。区の買い上げ増が大きく、各商店会の自助努力によるものとはいえない。
 長岡市共通商品券協組は、1月と3月の発行額は12月の反動で前年割れだが、通期では2桁の伸び。3億目前に。昨年7月の10周年謝恩セール以後、回収率は上昇。
 新潟市商店連合会は、95年8月から賦課金負担を大幅に減らしたことで加盟店が150 店増え、大型店加盟を促進するなどの業革断行で、発行額も大きく伸びた。
 板橋区振連は、91年度開始以降順調に伸びてきた

■主な動き
・八戸信金共通商品券をサービス
 八戸信金がローンキャンペーンの景品にはちのへ共通商品券協組の共通商品券をサービス。運転代行のダイヤサービスも、利用額に応じて共通商品券をサービス。

・加盟店増だが消費者から苦情も
 世田谷区振連では、この1年間で295 店増えたが、加盟率はまだ55%。「どこの店で使えるかわからない」という苦情も若干ある。

・共通商品券の相互乗り入れ
 東京の中野区振連と杉並区振連は、96年10月から共通商品券の相互乗り入れをして約10カ月経過。この間の乗り入れ分商品券は数百枚。隣接区だが、意外にお客の交流が少ない。

発行10周年記念謝恩セール
 長岡市共通商品券協組は、発行10周年記念謝恩セールを7月の1カ月間実施。セールの内容は、共通商品券5000円買い上げごとに抽選券を進呈。景品は10万円分の共通商品券1本、1万円分の共通商品券90本、はずれ券10枚で記念テレカ1枚を進呈。このキャンペーンで7〜9月の発行額は前年同期比36%増に。

国民金融公庫がはちのへ共通商品券協組をレポート
 共通商品券実績全国ナンバーワンの同組合の魅力の秘密と今後の展望について、国民金融公庫八戸支店の職員が、公庫内部の懸賞論文として提出し、採用された。加盟商店主や消費者からアンケートやヒアリングを実施してまとめたもので、内容は、(1)誕生の経緯(2)仕組みと特色(3)評価点と今後の展望(4)魅力ある街づくりへの提言、という構成。
(以下は、レポートから)
 ・共通商品券を活かした街づくりへの提言
 (1)商品券のPR、周知活動の充実を図る(まだ浸透の余地がある)
 (2)商品券に地域密着型サービスという付加価値をつける
 (3)発足当初の理念をつらぬき、魅力ある街づくりを実現する
 ・消費者アンケート(150 人中110 人が回答)
 (1)(共通商品券を)購入したことがある  36%
 (2)もらったことがある  66%
 (3)使ったことがある   62%が、96年度は前年比7000枚の減。
 泉南市商品券連盟協組は、発足以来最低の売り上げ。
 水沢商店協組は、96年度の回収率は98.9%。
 (4)使った場所  大型店79%、スーパー22%、中小小売店22%、飲食店5%、タクシー3%
 (5)購入時期  3月、4月、12月、7月の順で多くなっている
 (6)購入理由  「多くの店で使える」が52%でだんとつ
 (7)商店街への不満  駐車場不足77%、娯楽施設がない38%、サービスが悪い19%、品揃えが貧弱18%、の順

スタンプと連動−リリースタンプとく・トク・せーる 
 串本リリースタンプ会協組は、11月の1カ月間、共通商品券1万円購入ごとにスタンプ200 枚を進呈するキャンペーンを実施、800 万円強を販売した。4年前から、毎年7月と11月に実施。最初の年など、家を新築したからと、200 万円分を購入したお客もいたという。12月上旬の2倍セールを見込み、大量に買うお客も少なくない。この場合は、贈答用でなく、スタンプを集めるために自己消費用に買う(商品券での買い物にもスタンプがつく)。

事務局にフリーダイヤル導入
 高岡市商店街連盟協組は、事務所への電話用に10月からフリーダイヤル(高岡管内だけ)を導入した。消費者からの問い合わせや注文に便宜を図るため。この結果、従来月5件程度だった消費者からの電話が若干増えているという。

買い物利用のポイントカードから抽選で商品券プレゼント
 秋田市共通商品券協組では、12月5日から1月5日、買い物に利用されたポイントカード(同組合発行)の中から100 人に、各10万円分の共通商品券を進呈。
・6町有志で共通商品券発行開始
 鹿島郡の6町有志、195 組合員、201 店(出資金319 万円)で7月16日から共通商品券発行を開始。販売所は郡内6町の商工会のほか、20店(委託)。手数料は販売・換金共に2%。年間発行目標は6000万円−鹿島郡商業振興協組。

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