大丈夫か?>俺
             的インプレ

いよいよフィールドテスト?

webの掲示板を見てると、D100に関しては発売予定前日の6/21フライング販売が実質的発売日と化していたようです。
例に漏れず俺も6/21に購入したわけですが、すでに夕方近くだったこともあって(仕事だったことも大きい)ほぼ初期状態のままでの数枚のテスト撮影をしたのみで初日は終わり。

翌土曜日も、あいにくの雨模様。まぁ明日は日曜日だし・・・と、結局カメラは出さずじまい。
で、その日曜・・・。
「お。やった!天気予報は曇り時々雨みたいな事言ってたけど晴れてるじゃん。おーし!」
準備しておいた荷物を車に積み込んで撮影に出かけたところ、行った先の天気は曇り・・・。
新しいカメラ持ってるワケじゃなかったら「曇ってれば曇ってるなりに雰囲気のあるヤツを・・・」とテンション上がるんだけど、今回はともかくD100の晴天下のクセを理解できるようなテスト撮影が目的なだけに、気分も曇ります。。。
結局、撮影途中から小雨になったので中止して露店のシャーベットアイス食べて、お腹減ったので途中で釜揚げうどん食べて帰宅(この釜揚げうどんが美味かった!ちょっとボロいお店だなぁと思いながら入ったんですがぉぃ)。
撮影枚数は40枚足らずと少なく、レンズもほとんど交換しないままだったので参考になる写真も得られず。

帰宅後参照した多くの掲示板でも天候に恵まれずテスト撮影がままならないといった発言がちらほら。

記念すべきD100最初のフィールドテストで行った先はこんなところ。。。
後ろに見える黒い棒のような建物はゴールドタワービルです。空と海の狭間には瀬戸大橋が見えているのですが、このサイズに縮小してしまうとそんなものまったく見えません。細かな情報の多い風景写真をWebで見せる事の難しさが。。。
大きくプリントされたものとの印象の差が大きいのです。
AWBはAUTOのままでそれなりに良い感じに働いているようです。露出はマルチ測光まかせ。曇りとはいえ空の明るさはそれなりにきついんですが、引っ張られて極端に暗くなったりもしてません。

・・・つか、どーでもいいような絵ですけど。撮影データは・・・まぁいいや(ぉ


とりあえず撮影した比較画像。
ホワイトバランスやコントラスト、シャープネス等の設定を変更しつつ数枚撮影。これはほぼ標準的な設定のもの。
露出の補正量はヒストグラムより判断。

AF-S Zoom Nikkor 18〜35mm F3.5〜4.5G(IF)
18mm(27mm相当) F/8 - 1/400sec
露出モード:絞り優先 測光モード:マルチパターン測光 露出補正:+0.7EV
ISO200 ホワイトバランス:オート コントラスト:Normal カラーモード:ModeT(sRGB)

ちなみにこちらはDiMAGE7によるサンプル。
画角はD100が27mm相当なのに対し、28mm相当。
リサイズは高さを揃えたため、横幅がD100のサンプルより小さくなっています。
露出補正量はEVFの表示より判断(といっても相対的なものなので、これまでの撮影の積み重ねによる設定値ですが)。

コントラスト-2、色濃度+1と最近定番の設定にて。
ちなみにホワイトバランスも雲天にセットしての撮影。
設定が標準じゃないのでフェアじゃないと見るか、使い慣れてこうした撮影をしているのだから良いと見るか?
個人的には「DiMAGE7をフルオートで使うことなんてしないから、そんな画像と比べることの方が意味ねー」と思い、比較材料にした次第。

28mm相当 F/8 - 1/512sec
露出モード:ノーマルプログラム 測光モード:分割測光 露出補正:+1.0EV ISO200 ホワイトバランス:曇天 コントラスト:-2 彩度:+1 
上記画像の等倍データ。
まぁせっかく撮影しといたんだから・・・比べてみます。
ちなみに輪郭強調は「標準」。
DiM7に比べてコントラストが高いことで解像感はやや良く感じるか?

プロのサンプルで多く見られたZoom Nikkor 17-35 F2.8と比べるとほぼ1/3の価格となる18-35 F3.5-4.5ですが、安価で小型ながら新しい分18-35が相性良いという話も雑誌で見かけました。どうやら17-35はD100との相性はあまり良くないのだとか。
どっちにしても17-35は価格面で手を出しにくいですし、サイズや重量を考えると18-35はD100とのバランスもよく常用にも不安がありません。
・・・安価と言ってもIXY DIG 300aやFinePixF601が1台買えてしまう値段ですが・・・。念のため。
同じく、上のDiMAGE7画像の等倍データ。
シャープネスの設定はノーマル。
露出の設定が少し違うのでやや明るく出ている分、印象はいいかも。
コントラストの設定の違いからD100の画像に比べてメリハリに欠けますが、これは意図したところなのでヨシとします。
撮影倍率、画像サイズのわずかな差もありますが、遠方の建物の窓などD100に比べてわずかにつぶれ気味。
ただ、本来ISO100での撮影も可能なDiM7でISO200による撮影を行っているため改善の可能性もあり(ノイズ量等で)。ブラインドテストで「どっちがD100?DiM7?」と聞かれても撮影時の設定まで聞かなかったら正直外すかも(ぉ

まぁ、このレベルになると重箱の隅をつっつくような話かなぁとも。DiMAGE7とFinePix4900Zの遠景比較画像を等倍にしてチマチマと比べた時も「大差なし」という感じだったけど、実際に多くの撮影をこなしてみると細部描写を含む画像の解像感はやはりDiMAGE7がよく、4900Zはすっかり防湿庫の飾りになってますし。

曇りながら柔らかく照らされた木と影、バックの山へ続く町並みがむしろ良い感じでした。
カメラ任せで撮影。結果には満足。
気になっていた細部描写の甘さは実使用においては問題を感じません。同条件で撮影されたD60やS2proの画像が並ぶと「やっぱすげー」と思うのかもしれませんが(笑)。

AF-S Zoom Nikkor 24〜85mm F3.5〜4.5G(IF)
24mm(36mm相当) F/8 - 1/250sec
露出モード:絞り優先 測光モード:マルチパターン測光 露出補正:0EV
ISO200 ホワイトバランス:オート コントラスト:Normal カラーモード:ModeT(sRGB)
なわけで、とても短い時間での撮影とあってカメラに馴染む間もなく終えてしまいましたが、それでもDiMAGE7と持ち替えながらの撮影で印象的だったのは軽快感でした。グリップを握った状態で移動して、カメラを持ち上げながら人差し指でSWを入れるとファインダーに目をあてた時はもう撮影OKで、クリアな光学ファインダーで被写体を見ながらシャッターボタンを軽く半押しすると音もなくピッ!と瞬時に合焦し、そのままシャッターボタンを押し込めばパシャン!という軽やかなシャッター音と共に撮影がされます。この一連の動作になんの澱みもなく、気ままなスナップ撮影がほんとうに気の向くままサクサクと行える印象です。
撮影データのプレイバックも十字キーの押下に合わせてポンポンと表示され、また撮影データの確認中でも目の前の景色にカメラを向ければさっきと同じようにそのまま軽快な撮影が行えます。
4900ZやDiMAGE7で「馴れれば気にならない」と思っていた部分が意外にも大きな妥協をしていた気がします。
このあたりは銀鉛一眼レフのソレと同じといえばそれまでですが、銀鉛一眼レフにはない「撮影直後のプレビュー確認、その結果を考慮した再撮影」までもが同じようにテンポ良く行えるので、一眼レフの良さとデジタルの楽しさが満喫できるのです。

※ただし、D100のスペック上の制限としてある撮影バッファが6枚(RAWだと4枚)という部分で、連射を要する撮影においてはこの限りではないかも。でも、多かれ少なかれ他のデジカメも抱える問題だと思いますが。

画質に関しては雲天だった事と、撮影枚数自体も少なく今ひとつはっきりわからずじまいでした。
特に気になっていた解像感の低さ(D60やS2proと比較しての)は輪郭強調を「弱」「標準」「強」と変えて撮影してみた感じでは「強」の撮影データが好印象。ただし、滑らかな階調変化を捉えるような場合どんな印象になるのか気になるところ。
いずれにせよ、解像度という部分ではS2proのようなインパクトのあるデータは期待できそうにありません。

一応DiM7と画像比較

さえない空の下でのわずかな撮影からほぼ1週間、ずっと曇り&雨でイライラも通り越します。
新たな撮影もできないので、以前撮影したデータを見て楽しんでみます(ぉ
ほぼ同じ画角で撮影されたデータを縦横比が合うようにトリミングして比較してみます。
上記画像の等倍データ。
ただし、DiMAGE7の画像はD100の画像とサイズを合わせるためにリサイズ(バイキュービックで拡大)した後トリミングしています。
厳密に比較するならRAWデータから行うべきですが、自分自身がjpegを常用していることもあるのでそこまで突っ込んだ比較はしていません。
単純に比較すれば左の画像の方が木々や葉の描写など解像感が高く感じられます。
んーっと。
簡単に説明をさせてもらうと(たぶん想像ついてたでしょうけど)左側の画像はD100、右側がDiM7で撮影されたものです。
上段データはD100の撮影パラメータで輪郭強調を「強」とし、DiM7は標準設定で撮影。下段はD100の撮影パラメータで輪郭強調を「標準」とし、DiM7のデータはレタッチでアンシャープマスク処理をしています。横並びのデータの条件が逆のようですが、上段は「通常の撮影時設定を意識したもの」で、下段は「標準だとどの程度なのか?」「アンシャープマスクでどこまで改善されるか?」を試してみたわけです。
これまでデジカメの比較テストでは町並みの遠景画像で「遠くの建物がどこまではっきりとらえられているか?」というような比較をしていましたが、実際に自然風景を撮影するとインプレで評価した時以上の差を感じる事が多かったので今回は自然風景を選んでみました。
最初の雲天時遠景比較画像の時より随分はっきりとした差が感じられます。
(DiM7側のデータは倍率を揃えるために拡大リサイズ後にトリミングしています)

全体の印象では空の色などD100がやや鮮やかですが、これはカラースペースがsRGBだったことも一つの要因でDiM7もDIVUでカラースペースのコンバートを行うことで階調感を損なわず鮮やかな色合いになります。
解像感に関してはやはりAPS-Cサイズ600万画素CCDの力でしょうか。D60との比較画像では随分甘い印象が強かったD100の画像ですが、さすがにDiM7との比較では繊細感は高いです。
絞り値はD100がf/11、DiM7がf/8で撮影しています。もしかするとDiM7は絞りきらずにf/4かf/5.6あたりで撮影した方が却って解像感の高い画像が得られたかもしれません(日常的に撮影データをこんな見方で楽しんでいるわけではないので多少の違いはどうでもよかったりしますが)。

価格差を考えてもこれくらいの差がなければ悲しすぎますが、逆の見方をすれば「価格差程の画質差があるか?」という感じです。
すでに一部の雑誌記事やプロのコラムなどではこうした「ベンチマーク的デジタル写真の検証」を重視しない向きがあります。
AFや露出の精度は確かに大事ですが、画質に関しては色合いの傾向やクセを理解できれば、数百万画素のデータを等倍表示した画面で一部分をとらえて「鑑賞」とはかけ離れた評価をしてもあまり意味がないということですね。
D100とDiM7のこのデータも上に上げた縮小画像はもちろん、2Lサイズ程度のプリントであれば(インクジェットプリンターでプリントしたところでは)気になるような解像感の差は感じられませんし(でも草花を広くとらえたような写真だとDiM7の画像はボツボツとした潰れのような感じが・・・)。
用途によってはD100とDiM7の解像感の差なんてまったく問題になりません(でも差がないわけじゃないし、別な用途や目的があれば大きな差があるとも言えますが)。

それよりもむしろ、コンパクトで軽量なボディ、24〜200mmの画角を持つ明るいレンズ、露出や色調を撮影時に確認できるEVFの採用といったメリットを持ち実売10万円程度のDiM7(i)のコストパフォーマンスの良さが評価されてもいいように思います。

・・・。そうはいっても、D100があれば強いてDiM7を撮影に選ぶ理由はないなぁというのが正直な気持ちです(^^;
撮影時の能動的なコントロールって点ではD100も同じですが、その他の部分でカメラに対して折れる部分がなく撮影に集中していられるからです。例えばDiM7の「単3NiMH1700×4本で200枚オーバーの撮影が可。1日の撮影なら管理された電池であれば2セットでOK」「風景が中心だからAFのテンポはあまり気にならない」「目で見たイメージを頭に入れておけば露出とWBはEVFで相対的に確認できて便利」などの感想がどれも比較として当てはまらない。一度充電された専用バッテリーは200枚/日程度の撮影なら余裕で1週間持ってしまいそうだし、リチウムイオンなので充電の質をあれこれ考える必要もない、撮影のレスポンスは電源操作からAF(MFも)操作、レリーズ、撮影画像の確認まで普通に・・・というか、なんのよどみもなくて軽快・・・。唯一、EVFのメリットは光学ファインダーで真似できない部分かな。ただ、現状としてはEVFの表示品質は光学ファインダーと比較する意味がない異質なもので、EVFがトレードオフしている部分はカメラを道具として楽しんでいる人にとって重い部分のようにも感じます。
もっと進んでいけば「光学ファインダーでリアルタイムヒストグラム表示」とか「光学ファインダー並のEVF」が出てくるんでしょうけど。

次回も、実使用インプレつづく(予定)