第2話 耕太郎の場合


  昨日は瑞穂と渋谷でデートをした。私が女性であったので彼女はビックリし
ていたようだ。とても背が高く奇麗な女性でM女としての素質も十分である。
バイブを装着させて街の中を一時間以上歩き回ったがきっとアソコは愛液でグ
チャグチャだったと思う(笑)。昨日の感想をメールで報告するように命令を
して別れたが、今頃はあの時の事を思い出しながらオナニーでもしているんじ
ゃないかな?

「よしっと、これでいいかなぁ」

紹介が遅れましたが僕は伊東美紀と申します。インターネットをはじめて1年
以上経ちますがこの世界ではまだまだ初心者の方ですかね。”僕”なんて言っ
てますが、これでも東京の短大に通う正真正銘の女です。インターネットでは
”耕太郎”というハンドル名で出没しているのでOFFで逢った人以外は僕の
事を男性だと思っている人も多いんですよ。

昨日もインターネットのSMサイトで知り合った人(瑞穂)と初めて逢ったの
ですが、僕が女性であったのでビックリしていたようです。彼女とはチャット
で知り合ったのですが案の定、M性の強い女性で今後の調教が楽しみなんです。

半年前からホームページを作成しているのですが内容は僕のSM日記みたいな
もので自分でも中身は薄いと思うのですが、毎日100人位の人がアクセスに
来ているようです。もっとも同じ人が何度もアクセスしているのかも知れませ
んが・・・ホームページを見た人からも稀ですがメールも来るんです。

今日も詩音(シオン)さんとOFFをする事になっています。彼女も僕が女性
だと知ると驚くんじゃないかなぁ。楽しみ(笑)

「あっ、こんな時間だ!」




「まだ、来ていないみたいだなぁ」

池袋にサンシャインシティーにある地下の広場で待ち合わせをしたのですが、
詩音とは初めて逢うので僕が見つけないと絶対にわからないのです。なんてっ
たって彼女は僕の事を男性だと思っているのですから(笑)でも・・・・まだ
来ていないみたいです。

「振られたかなぁ?」
約束の時間を30分も過ぎているのにそれらしい人はどこにも居ないではあり
ませんか。

その時、バックの中の携帯がメロディーを奏でたのです。
「もしもし・・・・」
私が携帯に出ると・・・相手も同じように答えました。
「もしもし・・・・」
てっきり詩音からの電話だと思ったのですが聞き覚えの無い男性の声です。
「耕太郎さんですか?詩音です・・・」
「えっ?詩音さん??・・・・・・・」

「そうです」
突然、後ろで声がしました。振り向くとそこには背の高い見知らぬ男性が携帯
を片手に立っていたのです。身長は180cm近くあるでしょうか?女性の中で
も背の低い方である私は見上げる格好でキョトンとしてしまいました。

「はじめまして、耕太郎さんでしょ?」
「えぇ。詩音さんですか?」
「はい。びっくりしたかなぁ?」
「うん、女性の人だと思っていたものだから・・・」
「ずっと、向こうで見ていたんだけど君が耕太郎さんだと言う決め手がなくて
  電話したんです。笑」
「詩音さんはネカマだったんですか・・・」
「違うよ。女性だなんて一言も言ってないでしよ」
「う〜ん、確かに・・・そうですけど」
「思っていた通り耕太郎はキュートな娘で良かった、笑」
「僕が女性だとわかっていたの?」
「うん、なんとなくね。それを確かめたくて逢おうって言ったんだよ」
「なんだ、がっかり・・・驚かせようと思っていたのに、僕がビックリしてし
  まったよ」

内心、僕の心境は穏やかではありませんでした。詩音と逢った時のことを、い
ろいろ考えていたのですが、すべてが水の泡です。相手が男性では用意して来
たバイブも使えないではないですか。

「こんなところで立ち話もなんだから何処かの喫茶店でも入りませんか」
「そうね、向こうの方に沢山お店があるわ」

僕は詩音の提案を受入て取りあえず喫茶店に入ることにしました。

お店は中は煉瓦作りの内装でシックリした感じです。カウンターの後ろにはウ
イスキーのボトルも並べられていました。きっと夜はパブとなるのでしょう。
僕と詩音は奥のテーブルに席を取ると彼はコーヒーを僕はミルクティーを注文
しました。

「ここにはよく来るの?」
「いえ、初めて・・・・」
「そうか、夜はパブになるのかなぁ」
「そうみたいね」

OFFの時はいつも僕がリードして会話を進めるのですが、今日は相手が男性
で言葉も詰りがちになってしまって、どことなくぎこちない空気が漂ってしま
いました。どう切り出そうか考えていると詩音さんが口火を切ったのです。

「耕太郎はよくOFFをするんですか?」
「う〜ん、月に一度位かなぁ」
「やっぱりSM関係の人と?」
「えぇ、M女性の人と・・・」
「そうだよね。いつもSM日記を拝見していますよ。今回はどう書くんだろ?」
「今日は書かないわよ。詩音さんがM女じゃなかったもの」
「期待を裏切って悪かったね。でも・・・オレじゃ駄目かなぁ?」
「えっ?詩音さんと??僕は男性とのSM経験ないから」
「残念(笑)」
「それに詩音さんはM男なの?」
「両方かな?相手によってMだったりSだったり。耕太郎はSだっけ?」
「えぇ、そう」
「女王様って感じじゃないよね」
「どんな感じに見えるの?」
「キュートな感じだから、女王様ってイメージが沸かなかったんだ。ゴメンね」
「じゃ、やっぱり試してあげましょうか?」
「いや今日はMの気分じゃ無くなったよ。どちらかと言うとSの気分になった」

彼は鷹が小鳥を見るような目で僕を嘗め回したのです。全身に鳥肌が立ったよ
うな気がしました。

「あれあれ、S同士じゃプレーは成立しないね」
僕はこの場から逃れたい気分になっていたのです。
「耕太郎って本当にSなのかなぁ?」
「どう言うこと?」
「いや、日記を読んでいるうちに耕太郎は自分がされたい事をM女にしてるよ
  うに思えて来たんだ」
 「・・・・・・・」
「あれ?図星だったかな?」
確かに言われてみれば自分がされたら・・・といろいろ嗜好を考えていた気も
するのです。
「どうしても詩音は僕をM女にしたいみたいだね」
「あぁ、耕太郎を見てS意識がもくもくと沸いて来てしまったんだ」
彼の目は僕を金縛りにしていました。

「お待たせいたしました。コーヒーはどちら様ですか?」
ウェートレスさんか注文の品を運んで来たのでした。詩音は片手を軽くあげて
コーヒーの注文主であることをウェートレスさんに告げました。

コーヒーを呑みながら彼は自分の持っていたバックから薬を取り出したのです。
「どこか悪いの?」
「いや、眠り薬。これをこっそり君に飲ませようと思っていたんだけどフェア
  ーじゃないので止めにした」
「・・・・・・・」
「その変わり、こうしないか?オレが二つのグラスのどちらかに薬を入れるか
  ら君が先にグラスを選んで二人一緒にグラスの水を飲み干す」
「その話しと、今までの話しと何の関係があるの?」
「当然、薬の入った水を飲んだ方が眠くなるだろ?今日のM役になるんだ」
「ここで寝ちゃったらそれどころじゃないでしょ。笑」
僕は少し恐くなって来たので笑って誤魔化そうと思ったのでした。
「30分位は眠くならないよ。その間にホテルに移動するんだ。恐い?」
「とんでもない。やってもいいよ!」
気持ちを見透かされたように思い、つい挑発に乗ってしまったのでした。
「OK!じゃ後ろを向いて」
僕は言われるままに後ろを向いて彼が作業を終えるのを待ちました。後ろでは
グラスの水をかき混ぜる音が聞こえています。
「いいよ、こっちを向いて、グラスを選んで!」
目の前には二つの水の入ったグラスが置かれていました。どちらもかき混ぜた
ように水が渦を巻いているではないですか。
「どうしたの?」
「じゃ、こっちにしようかなぁ」
彼の目が微かに笑ったように見えたのです。
「いや、こっちにする」
「本当にそっちで良いの?」
「ええ」
「じゃ、二人で一気飲みしようか」

テーブルの上には二つの空になったグラスが置かれた。
「仕方ない。出ようか」
彼は薬のグラスを知っているのですが私が先に入っていない方を選んでしまっ
たので仕方なく飲んだようです。
「あはは、詩音が飲んだんだ?」
「ここから歩いて15分位のところにホテルがあるんだ。そこに行こう」
「着くまで寝ないでよ。僕は詩音を担げないからね」
「わかったよ」
「その前にちょっとトイレ。緊張したら行きたくなってしまった」
「トイレで寝ないでね。笑」

彼がトイレに行ってる間にどのように苛めるか考えていたのです。寝てしまう
だろうからその間に身体の毛を全てツルツルに剃ってしまうことにしよう。
そして持って来たデジカメでヌードを撮ってホームページに掲載してしまうと
脅かそうかな。男性の奴隷がいても便利かも知れない。

「お待たせ」




ホテルは彼の言っていたとおり、歩いて15分のところにありました。新装し
たばかりなのでしょうかも奇麗な作りで感じの良いホテルでした。彼はここに
来るまでに少なくても5回は欠伸をしていました。

「先にお風呂に入って良いかな?」
「どうぞ」
彼がバスルームに消えるのを見送ると僕は冷蔵庫からビールを抜き取りベット
に腰掛け待つことにしました。しかし、一口ビールを飲むと急に吐き気がして
来たのです。そして天井までもが揺れ出したではないですか。起きているのが
辛くベットに横になったのですが揺れは大きくなる一方で止まる気配はありま
せんでした。

「・・・・・・・」


「どうかな?目は覚めた?」

詩音の声が聞こえて来ました。そうです確か彼とホテルに・・・しかし、視界
は真っ暗闇です。何かで目を覆われていて目を開けても瞑っても暗闇のままで
した。覆っているものを外そうにも両腕は後ろ手に固定されていて動かすこと
も出来ません。僕は床の上に転がされているようなのです。床の感触が全身で
感じるところを見ると全裸にされているようです。

「どうして?」
「ここはホテルでこれからSMプレイをするところだよ」
「どうして私が・・・・」
どうやら薬を飲んだのは私の方だったのでした。
「約束でしょ?耕太郎はMとしてプレイをしてもらうよ」
「・・・・・・」
「あれ?返事はどうした?君はMだろ?美紀だからイニシャルもM」
「どうして名前を・・・」
少し離れたところでガサゴソと音がしていたと思うとブ〜ンと言う音が聞こえ
て来たのです。
「用意が良いね。バイブまで持って来ていたんだ?」
「お願いだから見ないで」
彼はこともあろうか私のバックを開けているようなのです。名前も持っていた
学生証を見たようです。
「これは失礼。さて・・・立ってもらおうか」
僕は言われた通り立とうとしたのですが両腕が固定されていてなかなか起き上
がれません。
「おいおい、何をもたもたしているんだぁ?」
やっとの事で立ち上がったのですが暗闇が不安を煽り立てていました。
「どうだぁ?全裸で拘束されている気分は」
「・・・・・・・・・」
「アソコもツルツルで丸見えだよ」
「えっ?」
「悪いけど寝ている間に剃らせてもらったんだ」
「そんなぁ」
カシャッ、
「なんの音?」
「君の持っていたカメラだよ。最近のデジカメは鮮明に撮れるんだね。液晶で
  撮ったものがすぐに見れるから良いね」
「・・・・・・・・・」
「もう少し、足を開いてくれるかな?」
僕は立っているのがやっとでした。
「ねぇ。やっぱりMは性分に合わないみたい。止めにしましょう」
「おいおい、始めたばかりだぞ」
「・・・・・・・・・」
暗闇の中で沈黙の時間が流れていました。それは途方もなく長い時間であるよ
うに思われました。
「何か言って」
「君はわかって無いようだね。借りにもSだったんだろぅ?少しは考えなさい」
彼は私に従順を求めているのでした。
「オレは命令したんだぞ」
僕は足をゆっくり開きました。ツルツルに剃られてしまい隠すものを無くした
大事な部分が彼の視線に曝されていると思うと全身に恥ずかしさが込み上げて
来ました。
「これでいい?」
「・・・・・・・・・」
返事がありません。
「これでよろしいでしょうか?」
彼が側に来る気配を感じました。突然、彼の手が私の秘部に触れたのです。
私は思わず腰を引いたのですが指はそれを無視するかのように追いかけて来ま
した。
「動くな!」
僕の身体は自分自身の気持ちとは別に固まったように硬直してしまいました。
彼の手が秘部から離れると変わりに冷たいものが押し付けられ腰に装着された
ようです。
「なに?」
暗闇の中で想像だけが膨らんでいきます。
「解っているだろう?」
すぐに僕にも解りました。そのものは女性自身の中まで侵入しており細かく振
動しだしたのです。そうです、それは貞操帯取り付け方式のバイブだったので
す。
「あぁ・・・・・・・」
「どうだい?いつも君がパートナーにしてあげていることだろ?」
振動を止めようにも意志とは別にそれは身体の中で動き続けるるのです。腰が
振動に併せて動き出してしまいそうです。
「止めて下さい」
「うん?本当に止めていいの?わかった・・・」
「ああぁっ」
振動は前にも増して強くされたのです。
「止めたよ」
「いえ、まだ・・・う・・ご・・いてます」
「えっ?間違えた。こっちかなぁ。なんせ慣れてないみのだから」
「うぅぅ・・・違います」
振動は変調して大きく波打つように動き出したのです。愛液が溢れ出している
のが自分でも感じられました。膝がガクガクして立っているのも辛く、ついに
その場にしゃがみ込んでしまったのです。
「おいおい、誰が座って良いと言ったんだ?」
「すみません、でも力が入らないんです」
すっかり、言葉使いも従順なM女となっている自分に気が付いているのですが
これが自然に感じられました。
「仕方ないな、そこで膝立ちになりなさい」
「はい」
振動がゆっくりになり僕は彼の指示に従うことが出来ました。
「うむ、良い返事だ。やっとMらしくなって来たな」
「ありがとうございます」
「こんなに濡れてるからな。身体は嘘をつけないな。美紀は淫乱なんだろ」
「・・・・・・・・・・」
僕が返事を躊躇していると、また振動が激しくなったのです。
「はい、私は淫乱なM女です」
「そんなことはわかっているよ。いまさら何を言っているんだ?」
「すみません」
「目の前にあるのは何だ?」
「すみません、見えないので判りません」
「もう少し頭を使え!見えなかったら調べるんだよ。もう少し前に出て」
僕は言われた通り少し前に顔を出してみました。すると何かが顔に触れたので
す。いえ、正直に言うとそれが彼のペニスであることがわかったのですが口に
するのが恐かったのです。彼の意図することが十分理解出来ていたからです。
「なんだか判るよな」
僕は首を横に振りました。すると彼は僕の膨らんだ胸を強く鷲みにしたのです。
「呆けるなよ」
「すみません・・・・詩音様のペニスです」
「淫乱な美紀は何かをお願いしたいんだろう?許すから言ってみなさい」
「・・・・・・・・・・」
今度は両乳首を強く摘まれたのです。
「うぅぅ・・・、の・・・を・・・・ください」
「よく聞こえないぞ」
「詩音様のペニスを私に下さい」
「これは上げられないよ。でも、美紀の可愛い口でフェラをさせてあげよう」
「ありがとうございます」
とは言ったものの・・・僕は固まっていたのです。
「あれ?どうした?」
僕が口を結んだまま何もしないのに嫌気をさしたのか彼は僕の鼻を指で摘んだ
のでした。苦しくなった僕が口を開けると彼はペニスを僕の口の中に入れたの
でした。後頭部を両手で抱えられてしまい後ろには逃れることも出来ません。
彼のペニスは口の中いっぱいに入り込み苦しいくらいです。下半身のバイブも
大きく振動を始めました。




「どうだった?」
「これからはインターネットでもハンドル名は美紀にします」
「耕太郎は廃業かなぁ?」
「わかりませんが・・・これからも逢っていだけますか?」
「美紀が望なら・・・・」
「ありがとうございます」
「もう、電車が動く時間かな?」
「えっ?そんな時間なんですか?」
「そうだよ。笑、美紀は8時間も寝ていたんだからな」
「え〜っ、そんなに寝ていたんですか?」
「あぁ、途中で起こすと可哀相だったから自然と起きるまで寝かせておいた」
「すみません。でも、私が選んだグラスが別の方だったらどうなっていたんで
  すかね」
「同じ結果だよ。両方に薬を入れたんだから」
「そんなぁ」
「僕は習慣になっているから免疫が出来ているんだ。それにトイレで吐き出し
  たから。笑」
「そうなんですか。私は罠に掛ったんですね」
「怒ってる?」
「いえ、感謝しています」
「うん、良かった」
「お願いがあるんですが・・・・」
「うん?」
「この貞操帯バイブを私に下さい。このまま着けて帰りたいんです」
「OK、その変わり駅まではコントローラーはオレが預かるよ」
「はい」
私(僕)はM女としてコントローラーを彼に預けることに心地よさを感じてい
たのでした。

美紀