第2話  オフィースレディー


「真央、スカート丈を直してきてあげたわよ」
「あっ、ありがとうございます。高田さん」
そう言うと神谷真央は高田ひとみから紙包みを受け取ったのである。数日前のこと、真央
の勤める旅行会社オペレーションルームでは夏用の制服が女子社員に支給されたのである。
有名デザイナーにより作られた制服は概ね女子社員に好評であったのだが、個性が無いと
反発する社員の声もあった。真央はデザインをとても気に入っており特に不満は無かった
のであるが、先輩の高田ひとみは個性を出さなきゃと真央に支給された制服をなかば強引
に取り上げ持ち帰っていたのである。
真央の職場であるオペレーションルームは課長を除いて15名すべてが女性である。今日
から衣更えで新しい制服を着た女性が席につくと部屋の中は模様替えをしたような状態で
あった。

「早く着替えて来なさいよ。私服なのは真央だけよ」
「ええ、すぐに着替えてきます」

5分後に着替えを終え真央が戻って来た。ひとみはその真央をみながらニヤニヤしている。
スカートの丈が極端に短いのである。他の女性の制服が膝上10cm程度なのに対して真央
の制服は膝上25cm以上であった。

「似合ってるわ!真央。あなたは足も奇麗なんだからそのくらい出さないと」
「もう少し、短くしてあげた方が良かったかしら?」
そう言うひとみのスカートは支給されたままなのである。
「短すぎないかしら・・・」
「そんな事ないわよ!ねぇ、景子」
ひとみは同僚の伊藤景子に同意を求めた。
「うん?そうねぇ。真央はプロポーションが良いから似合うわよね。もう少し短くても良
かったんじゃないかしら?」
「そう?これ以上短くしたらパンティーが見えちゃうわよ、笑」
「この職場には男性が居ないから悩殺スタイルをしても意味ないわよね」
「・・・・・・」
ひとみと景子は勝手なことを言っている。始業のチャイムが鳴り一斉に自分のパソコンの
前に座り仕事を始めた。真央の席は課長のすぐ前である。自分で決めた席ではないが課長
の側であると何かと用を言いつけられる為、先輩社員が真央に今の席を押し付けたのであ
る。席に座るとスカートが余計に短くなり、ほとんどパンティーが見えるスレスレの状態
であった。タイトなミニスカートからはあまり太すぎない真央の太股がここぞとばかり露
出している。

「神谷君、ちょっと」
「はい」
真央は席から立つとスカートの裾を引っ張りもとに戻すと課長の前に行った。
「そのスカートはどうしたんだ?少し短くないか?」
「はい・・・」
下を向いている真央に景子が助け船を出した。
「課長、これは真央の好みなんですよ。女子社員の服装にとやかく言うのはセクハラじゃ
ないんですか?」
「・・・・セクハラ?、そんな意味で言ったんじゃないよ」
「課長だって嬉しいんじゃないですか?笑。真央も好きな恰好か出来て、課長も喜ぶんだ
からいいじゃないですか」
「まぁ、、いい、仕事しなさい」
話しが拗れるのを嫌った課長は続けることを諦めたのである。

真央は一日中、課長の視線を気にしながら仕事を続けた。今日のような事は日常茶飯事で
ある。現に真央はノーブラ、ノーパンで生活をさせられている。もちろん、今も下着を着
けていない。オペレーションルームでは知らない人は居ないであろう。それも彼女自身の
主張だとされているが、実際はひとみと景子に強要されているのであった。表面的にはひ
とみや景子と同等の立場として仲良くしていることを振る舞う真央であったが一年前に新
社員として配属されてすぐに今のような関係になってしまったのである。




一年前、真央は期待に胸を膨らませて会社に入社した。そしてこの部署に配属されたので
ある。特に職種に希望があったわけではなく仕事が出来てお金を稼ぐことに喜びを感じて
いたのである。

配属されてすぐに、景子とひとみが歓迎会を開いてくれることになった。景子とひとみは
先輩と言っても高校を卒業してすぐに入社しており当時20歳であった。真央は4年制の
大学を出ており浪人生活の経験もあった為、22歳になっていた。歓迎会は新橋にあるワ
インバーで行われた。景子とひとみはグルメ雑誌でこのお店を探し当てたらしく初めて来
たのである。真央は大学時代に友人と何度か来たことがあり、ワインブームに便って少し
勉強したこともあって多少の知識があったのである。結局、歓迎される側の真央がワイン
を選んだりお店の仕組みを説明したりイニシィアチブを取ることになっていた。始めのう
ちは先輩である景子達に敬語で接してした真央であったが、お酒が進むに連れて友達言葉
になっていた。今から考えるとこの時、真央は景子達のプライドを傷つけたのだろう。

翌日から景子とひとみの態度が一変していた。仕事でわからない事があっていろいろ聞く
のだが曖昧な回答しか帰ってこない。嘘をつかれたりもした。もっとも彼女たちに言わせ
ると真央が勝手に勘違いしたとのことである。無視をされて毎日を過ごす生活に疲れて来
た真央はある日のこと彼女達にストレートに確認することにした。

「景子さん、私。なにか気に入らないことをしていますか?」
「えっ?」
「もし、気に入らないことがあるのでしたら注意してください。直すようにしますから」
「そんなこと無いわよ、神谷さん。考え過ぎですよ、笑」
「・・・・・」
「わかったわ、神谷さんが気にしているんだったら今晩一緒に付き合ってくれます?ひと
みと遊びに行くことになってるの、一緒に行きましょうよ」
「えぇ。付き合います」
「じゃ、会社が終わったらね」




3人は新宿の三丁目に居た。終業のチャイムが鳴るとすぐに待ち合わせて来たのであるが
ひとみが新しい愛犬の首輪を買うとのことでショッピングに時間がかかり7時を過ぎてい
た。
「ここよ、真央さん」
如何わしいネオンの看板がいくつも設置されている雑居ビルであった。
「真央さん経験豊富だから面白くないかもしれないけど、景子が発見したのよ」
狭いエレベータの6Fを押すと静かにエレベータは上昇をはじめた。エレベータを降りる
と目の前にレディースCLUBと書かれた扉があり、景子がブザーを押すとしばらくして
小窓が開き中から人がこちらを覗いた。

「ここは何のお店なの?」
不安な気持ちを押さえ切れず真央が景子に尋ねた。
「入ればわかるわよ。笑」
すぐに中から鍵を開ける音がしてドアが開いた。
「いらっしゃいませ」
「この娘は初めてなんです」
景子が真央を示して言った。
「それではあちらで記入をお願いします」
「あっ、はい」
示されたカウンターには赤い用紙と青い用紙が置いてある。
「先に入っているね。早くおいでね」
そう言うとひとみと景子は先に行ってしまったのである。真央は急いで赤い紙を取り指示
されている内容を記載した。その紙を受け取った受付の女性は用紙を機械に入れるとプレ
ートのようなものが機械から出てきた。それには景子の名前がフルネームで刻み込まれて
いた。そのプレートを用意されていた赤い首輪に取り付けると景子の首に取り付けた。
「これはなんですか?」
受け付けの女性に尋ねてみた。
「会員識別でございます。みなさん識別のために付けて頂いております」
よく見ると受け付けの女性も、神保美沙と書かれたプレートが取り付けられた赤い首輪を
していた。
「あちらにどうぞ」
指示されたところに行くと、ひとみと景子が居た。
「おまたせ」
ひとみと景子はクスクス笑っている。
「どうかしました?」
「やっぱり、真央はMだったんだ?」
「えっ?」
ひとみが真央の首輪を指差した。確かにひとみと景子は赤い首輪をしていなかった。その
代りネーム入りの青いブレスレッドをしていたのだ。入会用の記入用紙の色が会員識別に
なっていたようであるが、急いでいた真央はてっきり赤が女性用で青が男性用と思い込ん
でいたのだが違っていたらしい。
「首輪がマゾでブレスレットがザドなのよ。良く読まなかったの?」
「えぇ・・・景子さん達と同じものに変えてもらおうかしら」
「お金かかるわよ、今日はそれにして次回変えれば?」
「そうね」




しばらくすると、赤い色のグラスと青い色のグラスが配られ、それぞれの色のグラスを手
に取るとあちこちで乾杯がはじまった。真央も手渡された赤いグラスを飲み干した。
「これはなんなの?へんな味がするわ」
「赤いグラスは淫媚薬よ」
「青いグラスは精力剤だって」
「私達は淫媚薬を呑んだことないけどどんな感じかしら」
「うーーん、なん・・だ・・か、暑くなってきたわ。クーラー止まってる?」
「え?寒いくらいよ私は、笑」
「大丈夫?汗をかいてるわよ。真央」
「うん、ちよっとフラフラするみたい」
そう言うと真央は着ているサマーカーディガンを自ら脱いだ。
部屋の奥では赤い首輪をした女性がすでに全裸になっていた。四つん這いにされた女性の
上に青いブレスレッドをした女性が馬乗りになっている。
「景子、向こうじゃもう始まってるわよ」
なんのことか判らず振り向こうとした真央は平行感覚を失いそのままカーペットの上に仰
向けに倒れてしまったのだ。
「だいじょうぶ?真央。すごい汗よ」
そう言うと二人は真央の服を脱がしだしたのである。服を脱がされる時に触れる指先が快
感として真央に伝わっていた。
「あぁぁ・・・」
「笑、だって。」
ひとみと景子は顔を見合わせて笑っていた。
「ところで、持って来た?」
「もちろんよ、この日の為に買い揃えたんだから。笑」
ひとみはそう言うとバックから品物を取り出した。
「アイマスク、轡、ボンテージスーツに手錠でしょ。アヌス栓にバイブレータもあるわ」




一時間後、三人はクラブのあるビルの前に居た。
「これからどうする?景子」
来た時と変わらない三人のようだが真央の女性自身には低周波コードレスバイブが装着さ
れていた。リモコンはひとみの手に握られているのである。先ほどから微量の低周波が真
央の陰部を波打つように刺激し続けているのである。
「おねがいだからもうやめて」
真央が懇願すると
「あんたには聞いていないよ」
とスイッチを強にしたのである
「ああ・・・」
低周波は微量の時は軽く揉むような感触で刺激するだけであるが高電圧をかけると痛い感
覚として伝わるのである。真央は一瞬の出来事に悲鳴を上げてその場にしゃがみ込んでし
まった。
「大丈夫?真央」
景子は優しく声をかけると真央を立たせてタクシーを止めた。
「取りあえず、ひとみのマンションに行きましょう」
三人は一緒にタクシーに乗り込み、ひとみのマンションに向かった。その間も低周波バイ
ブは真央を責めたてているのである。
「お客さん、大丈夫ですか?」
真央の状況を変だと思ったタクシーの運転手が心配そうに声を掛けた。
「ちょっと、呑み過ぎただけですから」
景子が代りに答えた。


ひとみのマンションに着くと真央は再び全裸にされ後ろ手に縛り上げられた。
「もう、こんなに濡れているわよ、見て!景子」
「ほんとう、、真央ってすごいマゾ性なのね」
30分も連続してバイブに責められていた真央はすでに自分を失っていた。このマンショ
ンにも抱えられるようにして入ってきたのであった。
「感じてるんでしょ?」
ひとみは真央の乳首を摘みながら尋ねる。
「あぁぁ」
「なにが、あぁぁだよ!」
バイブのスイッチを強にした。
「ぎゃっ!」
「どうなんだ、感じているんだろう?早く答えないと・・・」
再びスイッチに手がかかる。恥ずかしく真央は肯いたが無上にもスイッチは強にされた。
「ぎゃー」
「口があるんだろ?ちゃんと答えなさい!」
スイッチに手を乗せて再び尋ねた。
「はい、感じています」
「素直で可愛いよ、真央は」
「どうしようか?ひとみ」
「取りあえず、デジカメで写真を撮ろうよ」
「あっ、インターネットに真央の部屋を作るんだったね」
「これからの調教を逐一インターネットに掲載しなきゃ」
そう言いながらデジタルカメラを用意すると全裸の真央を取り出した。
「投稿の宛先は真央のメールアドレスにするからしっかり返事は書かなきゃだめだよ」
「返事を送る時は私達にもコピーを送信するんだよ。わかった?」
「・・・・・」
「返事は?」
ひとみの手がスイッチに触れた。
「ぎゃー、・・・はい、わかりました」
真央の声は涙声になっていた。

その日は結局、二人におもちゃにされ続け朝を迎えたのである。




あの日、以来、真央の生活は変わってしまった。週末になると必ずひとみのマンション
に連れて行かれ炊事や掃除をさせられる。それらが終わると奴隷としての調教をされる
のである。その結果、金曜日の夜は呼び出されなくとも買い物をしてひとみのマンショ
ンに向かうようになっていた。もっとも、呼び出されないので自分の部屋に帰ってしま
った時は真央の部屋に押しかけて来た二人がいつも以上に彼女を責め立てたのであった。

「そろそろ、真央で遊ぶのも飽きて来ちゃったね」
「うん、彼女には働いてもらう?」
「そうだね、レディースCLUBに連れていって働かそうか」
「あそこは前金をくれるらしいわよ」

数日後、真央は会社を退社した。レディースCLUBに勤めながらひとみの奴隷として
生活させる為、彼女が会社を辞めさせたのであった。

「面白くないなぁ、ひとみが真央を一人占めしちゃうから会社での楽しみが無くなっち
ゃったじゃない」
「遊びたい時はいつでも家にお出でよ。奉仕させるから、笑」
「あはは」

「あれっ?あの娘・・・」
課長が端正な顔立ちの女性を連れてオペレーションルームに入って来た。
「みんな!聞いてくれ。企画室から本日異動してきた神保美沙君だ。当部のサービス内
容の拡大により当分の間、応援に来てもらうことになった。よろしく頼む」
「神保美沙です。よろしくお願いします」
「取りあえず、伊藤景子君の隣に座ってくれるかな」
「はい」

美沙は景子の隣の席についた。
「お願いします」
「こちらこそ、笑」
景子は美沙がマゾの首輪を付けてレディースCLUBの受付に居たことを思い出し心の
中で美沙を奴隷として服従させることを想像していたのだ。
「ここの仕事、大変なのよ。先日も一人やめちゃったの、1年ちょっとしか勤まらなか
ったわ」
「そんなに大変なんですか?」
「私達は慣れてしまったけど、慣れる前に辞めてしまう人が多いのよ」
「神保さんは頑張ってね」
「はい、それと美沙と呼んでください」

その日の夜、美沙と景子は二人だけで残業をしていた。仕事に慣れていない美沙が仕事
を溜めてしまい、それを景子が手伝っていたのだ。
「ねぇ、美沙。あなた新宿でアルバイトしていない?」
誰も居なくなったオフィースで突然切り出した。
「あっ・・・・しってるんですか?」
「レディースCLUBでしょ?友達と遊びで行った時に見かけた気がしたのよ。美人だ
から印象に残っていたわ」
「すみません、会社には内緒にして下さい。お願いします」
「もちろんよ。笑」
景子はひとみを羨ましく思っていた。千載一遇のチャンスなのだ、この美沙を私のもの
にと考えていたのである。その為に普段だったらしない残業まで手伝っているのだ。
「美沙は赤い首輪を付けていたわよね。あれってマゾの証なんでしょ?」
「・・・・・」
美沙の顔は恥ずかしさに真っ赤になっていた。
「美沙はどんなことをされるのが好きなの?」
「・・・・・」
「答えないと会社に言っちゃうぞう、笑」
「それは・・・、女性に苛められるのが好きです」
「へー、苛められるってどんなふうに?」
「目隠しされて、縛られて、バイブやお浣腸で・・・」
「そうなんだ、笑。今からする?」
「ここでですか?」
「そう、ドキドキするでしょ。私、女性を苛めるの趣味なのよ」
「・・・・・」
「もう、美沙は想像して感じているんじゃないの?」
突然、景子は美沙の乳房を鷲掴みにしたのだ。
「あぁぁ」
「やっぱり、ノーブラなんだ、笑。もしかしたらショーツも着けていないんじゃ?」
美沙は全身が真っ赤になるのがわかった。
「あれ?図星なんだぁ!」
景子は美沙を自分の方に向かせるとベストとブラウスのボタンを外していった。
「ちょっと、待って下さい。これを・・・」
美沙は赤と青の錠剤を取り出した。
「これは??」
「CLUBで使っている薬なんです」
「そうなんだぁ?、じゃ私は青ね。」

ペットボトルのお茶で二人は錠剤を飲みこんだ。二人は向き合い、美沙の両乳首を景子
が愛撫している。
「あぁぁ、感じちゃう」
景子は片方の手で美沙のスカートを捲し上げ、秘部に触れた。
「やっぱり、パンティーをはいていないのね。それにこんなに濡れてるわ」
景子は意地悪く、ピチャピチャと音をさせるのである。
「イヤッ、そんなことやめて・・・」
「あれ、本当に止めてほしいの?」
美沙は首を横に振ると自分のバックを見つめた。それに気付いた景子は美沙のバックを
開けた。そこにはアイマスクや赤いロープとバイブレータが入っていたのだ。
「さすがに用意が良いのね、笑」

20分後には全裸にされた美沙がアイマスクをされ赤いロープで縛られ床に転がされて
いた。景子の右手にはバイブレータが握られている。
「私も少し、暑くなってきたわ」
このビルは9時を過ぎると冷房が止まってしまうのである。下着姿になった景子はバイ
ブのスイッチを入れて美沙の内股のあたりを這わせていた。
「あぁぁん、おねが・・・い」
目隠しをされ束縛された美沙は身動き出来ず、腰だけがクネクネ動いている。
「よし、いれるぞ」
奥まで挿入されたバイブに美沙が絶頂感を迎えた頃、景子自信も自分の乳首を愛撫して
いた。

「こらーっ、そこで何してる!!」
ビルの守衛が巡回に回って来たのである。唖然としている景子を横に守衛は美沙の縄を
解きアイマスクを外した。その時、景子は自分の目を疑ったのである。アイマスクを外
された美沙は放心状態の高田ひとみに変わっていたのである。
「ひと・・み?」




翌日、景子が出社すると同僚がヒソヒソ話しをしているのである。景子が側に行くと話
がピタッと終わるのであった。(昨日のことがもう噂に?)
高田ひとみの所に行くと彼女は半べそ状態であった。

「伊藤君、ちよっと来なさい」
「おはようございます」
「おはようございますじゃないだろ!ビル管理から総務部に報告が届いているんだ」
「・・・・・」
「それになんだね、これは!!」

課長が示したパソコンの中には”景子とひとみの調教部屋”と書かれたホームページが
二人の全裸写真と共に表示されていた。それは真央がされた全てのことをひとみに置き
換えられ写真と共に掲載されていたのであった。