◎以下の講演資料に随時加筆しているページです。
 ●「新潟県自然・環境保全連絡協議会」講演(2007/04/21・13:40〜15:10,新潟市西新潟市民会館);会場風景

暮らしの中の危険
─化学物質とどうつき合っていくのか─


Webサイト「生活環境学の部屋」主宰/県立新潟女子短期大学  本間 善夫
honma@muf.biglobe.ne.jp


当日の配布資料 [PDF]

橙色文字印のリンク資料はローカルファイルですので参照できません。
※配布資料(新潟日報連載記事)の補足コンテンツ:くらしと環境問題
※参考(演者サイトを紹介した書籍例):「図解 スーパーゼミナール環境学 第2版」p.194(2004)「アプローチ 環境ホルモン」p.258(2003)


● はじめに


“化学物質”ってなに?[
※参考:塗り絵による分子クイズサイエンスアゴラ展示/ネットで学ぶ分子の世界参加記録



代表的な生体分子;DNA,タンパク質(20種のアミノ酸),リン脂質,グルコース,ATP(“エネルギーの貨幣”)[
★三大栄養素:タンパク質,脂質,糖質(炭水化物)
★肥料の三要素:N(窒素)P(リン)K(カリウム)

生体分子の構成元素
※参考:謎いっぱいの地底世界「根圏」 〜北大第一農場〜(さっぽろサイエンス観光マップ,2007/03/21)



環境問題の俯瞰図
※本間,「くらしと環境問題 1.考え方」,新潟日報(2003/09/15)



●最近の“化学物質”問題から

■ 鍵と鍵穴1(環境ホルモン問題を例に)  → 環境ホルモン情報



タンパク質と低分子の「鍵と鍵穴」の関係(環境ホルモンの説明図;左上は女性ホルモン受容体)
※参考(最近の雑誌記事例):「別冊宝島1397 図解 地球の真実」,宝島社(2007)




エストロゲン受容体の「鍵穴」と17β-エストラジオール(女性ホルモン)の例


■ 鍵と鍵穴2(インフルエンザウイルスとタミフル)  → 鳥インフルエンザ&新型インフルエンザ情報



インフルエンザウイルスの構造
※サブタイプ『H?N?』を決めるのがヘマグルチニン(HA;H1〜H15)とノイラミニダーゼ(NA;N1〜N9)
※2004年の鳥インフルエンザはH5N1,1918年のスペイン風邪はH1N1
※参考文献例:吉開泰信 編,「ウイルス・細菌と感染症がわかる」,羊土社(2004)



ヘマグルチニン分子の3本鎖の例(1kenのChain A-F)



シアル酸および抗インフルエンザウイルス薬(プラグ薬の例)のザナミビルとGS4071・オセルタミビル;親油ポテンシャル表示
「別冊日経サイエンス143 世界を脅かす感染症とどう闘うか」,p.51参照
※参考:H5N1型トリインフルエンザを発症したベトナム人少女からタミフル耐性ウイルス分離(日経,2005/10/17)



GS4071(タミフルから体内で生成)を含むPDBデータ2qwkについて,CASTpによるPocket情報から目視で選んだSITE部分より


■ 鍵と鍵穴3(有害な化学物質に対する生物の対応例)  → バイオレメディエーションとファイトレメディエーション



PCBの骨格であるビフェニルの上流代謝系と各酵素のサブユニットの結晶構造
※参考(PCBの化学処理について):処理技術について(JESCO)


  
有機水銀分解酵素(アルキル水銀リアーゼ,EC.4.99.1.2)MerBの例3f0pのChain A(左)と1s6lのModel 1(右;Hgなし)
※中央の球棒表示(右では空間充填)は分解反応の活性点を形成するとされるCys96・Cys159・Cys160
※資料例:持続可能型社会への貢献遺伝子データベース(長浜バイオ大学)における“有機水銀 or アルキル水銀”検索結果



有害元素を封じ込めるメタロチオネインの例(1dmd
※植物ではなくアオガニ( Callinectes sapidus )由来で,がCd,はCysの硫黄


■ 農薬(殺虫剤,埋設農薬・無登録農薬など)  → 農薬分子データ集〈その1〉農薬分子データ集〈その2〉無登録農薬問題



埋設農薬の実態調査結果より作成した各都道府県の埋設量
(「国庫補助」・「その他」の総計;処分済・掘出保管分を除く) → 表データ
埋設農薬の実態調査の結果について(農林水産省,2001/12/06)[PDF]



無登録農薬として問題になった例,有機リン系農薬メタミドホスの影響例(地下鉄サリン事件も参照)
サリン・VXあるいはメタミドホスのアセチルコリンエステラーゼ(マウス)阻害;両図とも右端が阻害分子
〔左〕2jglのサリン(円内)・VX由来分子,〔右〕2jgjのメタミドホス(円内,日本では農薬登録されていない)由来分子


■ 化学物質過敏症,シックハウス,シックスクール,シックカー  → 化学物質過敏症情報




新潟県の事業所における化学物質の排出量・移動量合計(2005年,上位20化合物,単位:t/年)
PRTRインフォメーション広場に掲載のデータから作成
※第2位の「マンガン及びその化合物」についてはリスクコミュニケーションのための化学物質ファクトシート参照[
※参考:PRTR/新潟県のデータから



PRTRインフォメーション広場のデータより:2004年度 物質別大気濃度メッシュマップ(暫定版) - トリクロロエチレン(北陸地域)


■ 身近な新規化合物の例  → はっ水剤・難燃剤の生物体内蓄積性(PFOS類など)],甘味物質の秘密



PFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸;)



PFOSを含む血清アルブミンのPDBsumデータ4e99_P8S(フッ素は[NEW!]
Jmolトピックスにデータ掲載




ダイエットコカコーラの成分表示


スクロース(ショ糖)スクラロースが塩素原子)の重ね合わせ


R = H(150x),F(1000x),Cl(2200x),Br(3000x),I(7500x)
スクラロース(R = OH;甘味度 650x)とその4'-ハロゲン誘導体の甘味度
日本化学会編「味とにおいの分子認識」p.55より
※参考:甘味物質の秘密


■ 新技術と予防原則:ナノテクノロジー  → フラーレン“科学技術と社会”を考える(旧タイトル:「予防原則」を取り上げた本から)



■ ゴミ問題を考える  → 新潟市のゴミの行方



我が国の物質収支環境省 環境白書・循環型社会白書「平成13年版 循環白書」
※参考(Googleによる検索例):マテリアルフローマテリアルバランスNIMBYイメージ検索) | ゴミ OR ごみ エントロピー



Material World family, Bhutan(Peter Menzel Photography
※参考:高月 紘,「ごみ問題とライフスタイル こんな暮らしは続かない」,日本評論社(2004),口絵(ブータンと日本の平均的所帯道具)
日本の紹介画像(上記サイト)



我が家にゴミを入れない,新潟県にゴミを入れない,日本にゴミを入れない,……


◆ その他(お知らせ)



講演前の会場



“水と油”のデモンストレーション 〔左〕
サイエンスアゴラ2006で,〔右〕今回の講演で

「生活環境化学の部屋」ホームページJmol版「分子の学習帳」