日本コンピュータ化学会2014春季年会(2014/05/29-30,東京工業大学 大岡山キャンパス)において本コンテンツについてポスター発表しました。 ※要旨PDF,発表スライド(一部改変) |
アンモニアの生成
※関連キーワード例:ハーバー・ボッシュ法 [Haber process - Wikipedia]
(反応熱=92 kJ/mol) |
発がん性が認められている複素芳香族アミンの例 → 発がん性化合物と生体分子
【話題】
(中 略)
「元素手帳2018」(化学同人)のブックカバー裏面より一部分子を上掲
d-ツボクラリンおよび同分子が結合したニコチン性アセチルコリン受容体3pmzのChain Eと同PDBsumデータ
※今月の分子 No.26: ニトロゲナーゼ(Nitrogenase)(PDBj,2002/02) | Molecule of the Month(PDB)
[Nitrogenase - Wikipedia]
銅含有亜硝酸還元酵素 PDBデータ5D4I [NEW!]
※JmolトピックNo.567
[Nitrite reductase - Wikipedia]
※参考:鉄硫黄クラスター/Fe4S4,Fe2S2,Fe3S4等を含む生体分子のSITE例 | Jmolトピックス(4tkv/4tkuについて)
ニトロゲナーゼの構造例1n2c(Azotobacter vinelandii由来)
銅含有亜硝酸還元酵素5d4iのChain AとそのPDBsumデータ
●アミノ色表示の凡例
ASP GLU CYS MET LYS ARG SER THR PHE TYR ASN GLN GLY LEU VAL ILE ALA TRP HIS PRO
●酸性・中性〈芳香族〉・塩基性アミノ酸区別表示の凡例
ASP GLU GLY ALA VAL LEU ILE CYS SER THR ASN GLN PRO MET PHE TYR TRP LYS ARG HIS
●極性〈酸性・塩基性〉・非極性(疎水性)アミノ酸区別
SER THR TYR CYS ASN GLN ASP GLU LYS ARG HIS GLY ALA VAL LEU ILE PHE PRO MET TRP
●疎水性インデックス順
ARG LYS ASN ASP GLN GLU HIS PRO TYR TRP SER THR GLY ALA MET CYS PHE LEU VAL ILE
●有機概念図I/O値順(特性基 R)
ASN SER ASP GLN GLU THR ARG HIS GLY LYS TYR TRP CYS MET PRO PHE ALA VAL LEU ILE
●等電点順
ASP GLU CYS ASN PHE GLN TYR SER MET TRP VAL GLY LEU ALA ILE THR PRO HIS LYS ARG
アミノ酸および特性基の親水性・疎水性 | Log Pをポケットに!
※今月の分子 No.26: ATP合成酵素(ATP Synthase)(PDBj,2005/12) | Molecule of the Month(PDB)
[ATP Synthase - Wikipedia]
「亀-C-C-N」構造をもつ脳内物質のSITE例
[左]ノルアドレナリン(noradrenaline,PuzMolによる) [中]同(Jmol形式) [右]AlphaFill構造 P11086の回転画像(空間充填表示が無秩序・非構造化領域)
両者の3Dプリンタ模型(スタジオミダス製作;サイエンスアゴラ2023で展示)とそれらの“鍵と鍵穴”の位置
→ PDBsumサイトで入手したAlphaFold構造
[Heterocyclic amine - Wikipedia]
※ニュース例:POPs汚染でタバコの害が数倍に!(ハフポ,2014/05/25)
※参考:大河内直彦,『分子で地球を読む テトラピロールと地球環境』,「科学」,2013年7月号
※公開PDF:『分子で地球を読む No.10 テトラピロールと地球環境』(JAMSTEC公開資料一覧)
※関連記事:11億年前の海洋生態系の復元 独自の微量同位体分析技術で先カンブリア代の海洋環境を明らかに(JAMSTEC,2018/07/10)
テトラピロール - Wikipedia | ポルフィリン
4分子同時表示と関連川上モデル
※参考:生化学: メタン触媒の分子構成(Nature ハイライト,2017/03/02)
※参考:ビタミンB12等の分子の結晶写真集(Facebookページ)
4分子模型と関連書籍(左から 「現代化学」2024年1月号と化学同人「星屑から生まれた世界 進化と元素をめぐる生命38億年史」)
1n2z_CNC
3Dプリンタによる新生体分子模型Kawakami Model(JAISTプレスリリース)
[左]光合成関連3ARCのChain A(以下にYouTube動画) [右]ヘモグロビン2HHB
BCL・BPH・HEMのみ表示
もひ
白芥子や時雨の花の咲つらん 芭蕉
けしの花籬すべくもあらぬ哉 蕪村
話は飛ぶが、前にも言ったように、中国の伝説に出て来る蟇仙人に仕えている蟇は前足が二肢、後足が一肢という変ったものだそうであるが、ちょうど虞美人草が虞美人の化身だという言い伝えをここにもって来て、蟇仙人の蟇が蛙の真似をして水に飛び込んで溺れ死んだ後に菱ができたという作り話をこしらえて見ると、どうもこの菱は棘が三つでないと都合が悪い.そこで四つ角菱二つ角菱等の仲間に三つ角菱というものが仲間入りをして来てもよいことになり、この菱には何か魔がさしておってもよかりそうである.
私は劈頭から何ということなしに四つ角菱に炭素、二つ角菱に酸素や硫黄をあてがい三つ角菱に窒素をふりあてて来たが、窒素にこの物語りをあてはめて行くと窒素を持っている物が何か不可思議な性格をもっているのもうなずくことができる.第一にアミノ酸という窒素の崇拝者連中が寄り集まって蛋白という私共にも手の下しようのない代物を作っているかと思っているとグルタミン酸やプロリン等と言うアミノ酸は「うまい」と言う味の所有者であったり、かと思うと遺伝の魔法を司るのが、またアミノ酸の一つのトリプトファンの分家のオキシトリプトファンであったり、真に端倪すべからざるものがある.アセトアニリドすなわちアンチヘブリンのごときも、誰が見ても、こんなものが強い解熱作用を持つとは思われないのに、人によって中毒はするものの今だに愛用されるのも蟇菱の化身の窒素が中心になっていればこそであろう.
(中 略)
ところで仙人の蟇をもち出して来たのにはもう一ついわれがあるのであって、窒素は蟇の化身だけに角が三本ときめて置いても、このモルフィン自身は水にとけぬ癖に塩酸水にも酢にもわけなく溶けてしまうのである.これを些細にしらべると、塩酸や醋酸のような酸を窒素菱が抱き込み、その結果として塩酸モルフィンや醋酸モルフィンができて溶けているのである.それにしても角は他の元素との結びつきにもうすっかりつかっているのにと思うと、チャンと妖術をつかって怪しげな角を、どこにかくしているものか二つも出して、塩酸なら塩素と水素とにわけてこの角に吸いつけているのである.すなわち窒素菱は三つ角菱に違いないが、隣の炭素に酸素がついてけん制していない限りは、酸が近くへ来ると腹の中から角を二つ出して五つ角菱に化けて他の元素菱の角五つと吸いつき合うものなのである.これが窒素化合物の特性であって、化学者は研究にしばしばこの特性を利用して隠れている窒素の有無や性質までも調べる方便につかっている.
(以下略)
《引用》
特別展「元素のふしぎ」 - 国立科学博物館(2012/07/21-10/08)
●参考文献と参考Webページ