2.7. 資料◆パソコン通信の利用について
生活科学専攻 本間 善夫
パソコン通信の有用性や話題のInternetについては、最近の新聞・雑誌等で、その弊害への懸念をも含めて様々に論じられている。専門的な学会等でも、関連する記事1)を雑誌に掲載したり講演会2)を催したりするようになった。筆者もすでに、雑誌「家庭科教育」に通信活用の一端を紹介し、本共同研究についても言及した3)。
ここでは、大手通信ネットNIFTY-Serveの1年余りの限られた利用経験をもとに、実践の具体例を上げながらそのイメージを紙上に再現してみたい4)。
通信の魅力は、情報の流れの双方向性,情報の共有性,電子情報の加工性のよさ,などが上げられる。
具体的な第1のメリットは、電子メールや電子情報の授受が可能になることであろう。これは、お互いがInternetか通信ネットを利用できる状況でなければならないが、利用者の急激な増加で一層活用されるであろう。一度に複数の相手に送ったり、電話と違って受け手が読みたい時に読めるなどの利点がある。
次に、特定のテーマに興味・関心を持つメンバーが集まっているフォーラム(またはSIG;Special Interest Group)があって、電子会議室で様々な議論をしたり、質問を書き込んで解答を得たりすることができるほか、データライブラリに登録されている膨大なフリーソフトウェアやデータなどをダウンロードして利用することが可能であることが上げられる。
以下では情報のgive and takeの精神に則り、「化学の広場(フォーラム名FCHEM)」を利用させてもらっている例を中心に詳述したい。FCHEMは日本化学会が1991年に開設したもので、電脳・有機・工業・教育など、20近い部屋に分かれていて、それぞれに活発な議論がなされている。なお、NIFTYの規約では会員外への通信記録の閲覧は禁止されているが、これはメディアの無断使用の禁止を想定したものと考えられるので、ここでは発言番号と発言者IDを伏せた抜粋を掲載することをお断りしておく。
最初に、筆者が質問(新潟で問題になった農薬CNPについて)を書き込んで回答を戴いた例である。
《質問》
で、自分で調べないで【質問】して悪いのですが、CNPアミノ体が悪者とあち
こちに出ているのですが、変な表現で正体がわかりません。ニトロ基が還元されて
アミノ基になったものと考えていいのでしょうか?ご存じの方がいらっしゃったら
教えて下さい。
《回答》
CNPですが、環境中で還元されてニトロソ体を経てアミノ体に変換されること
が知られています。
R−NO2 → R−NO →→ R−NH2
ニトロ体 ニトロソ体 アミノ体
農薬などの毒性や残留性を問題にするときは、生体中や環境中で化学変化したも
のが問題になることがありますから、注意が必要です。CNPの場合も、残留性な
どの点で、アミノ体の害が問題になっているようですね。
このような有機関係の疑問がございましたら、10番【有機】会議室にぜひお越
しください。薬学、農薬関係の方もおられますからきっと回答が得られると思いま
す。
NIFTYからはオンライン科学技術情報検索が可能(JOISを利用)であるが、文献を入手するほどの内容でない時は、専門家のいる関連フォーラム・会議室で質問してみるのも一策という好例であろう。
次に、通信を対外的な情報提供サービスに使うという本研究の目的に沿って、電子会議室に書き込まれた質問に対し、可能なものはこちらからも回答するという実践を続けているので、以下ではその例を2つほど上げてみよう。
最初は高校の化学の先生からの実験に関する質問と、それに対する筆者からの回答である。
《質問》
化学IAの話題が以前ありましたので、お聞きしたいことがあります。
私の同僚がやはり化学IAを教えておりまして、「繊維の化学」のところで、なにか
実際に化学繊維を合成してみたいと申しておりましたので、「ナイロンは材料のアジピ
ン酸が高いので、レーヨンはどうでしょう」とアイディアを出しました。
ところが、はたと困ったことに、有名な合成過程ではありながら実際にやったことは
なく、試薬の濃度とかコツなどがわかりません。
もし経験済みの方がおられましたら、ぜひご教示いただけないでしょうか。
その際、参考文献なども教えていただけたら幸いです。
《回答》
| 銅のアンモニア錯体の水溶液が、セルロースを溶かしたという
がいい方法だと思います。ただしこの方法で作ったものは、レーヨンでなく、
キュプラといいます。私も学生実験でいろいろ苦労したのですが、簡単な酸化
銅アンモニア溶液の作り方(多くのテキストに出ている方法はなかなかうまく
行かない)を書きます。
銅粉0.7g、濃アンモニア水10mLを共栓付き三角フラスコにとり、栓
をして約5分間静かに振り混ぜる。栓を取って空気を入れ、栓をして振るとい
う操作を繰り返す。できた紺色の上澄み液が酸化銅アンモニア溶液です。
キュプラを作るには、以下のようにします。
試験管に上の液を7〜8mLとり、脱脂綿またはろ紙等約0.2gを細かく
して入れ、かき混ぜて溶解。できた紡糸液(水または脱脂綿を追加して粘度調
整)を針を取った注射器に入れ、8%硫酸400mLを入れたバット中で静か
に押し出すと同時にピンセットで引き伸ばす.得られた繊維は十分洗浄する.
《回答による実践報告》
先日皆さんにコメントをつけていただいたレーヨン(実はキュプラ)の合成実験を
同僚が行い、資料をもらいましたので報告させていただきます。
(資料の実物は、以下の「注意」のところがイラスト入りで書いてあります)
濃アンモニア水を使うため、ドラフト代わりに扇風機3台を窓際で回しました。
また2時間連続の実験として行っています。
化学実験 No.10 レーヨンの合成
1.目的
再生繊維であるレーヨンを、銅アンモニア法で実際に合成するとともに、
劇薬の使用法を学ぶ。
2.材料
1.銅粉末、濃アンモニア水、硫酸、ろ紙
2.試験管(太)、ゴム栓、試験管(中)、試験管立て、ピンセット
薬包紙、駒込ピペット、ガラス棒、シャーレ、大型扇風機(^_-)
3.方法
(1)銅粉末0.6gをはかりとり、試験管(太)に入れ、濃アンモニア水10
mlを注ぐ。(自動天秤使用)
(2)ゴム栓をして銅粉末が青くなるまで溶かす。途中でゴム栓をゆるめ、何
度も空気を入れる。
注意:試験管はよく振ること。
濃アンモニア水が手についたらすぐに洗い流す。
空気を入れる際、アンモニア蒸気を吸わない!!(劇薬)
(3)上澄みを試験管(中)に移す。(溶け残った銅粉末を入れないように)
注意:扇風機の前ですること。
(4)ろ紙を半分にして、細かくちぎって試験管(中)に入れ、ガラス棒でかき
混ぜて溶かす。
注意:扇風機の前ですること。
ろ紙の量は、多すぎると溶けきらないので注意。
かき混ぜる際、アンモニア蒸気を吸わない。劇薬!!
(5)シャーレに入れた硫酸の中に試験管(中)の中身を出し、レーヨンの膜を
作る。
注意:扇風機の前ですること。
硫酸は劇薬!!さわらない。
(6)できた膜をピンセットで取り出し、よく水洗いして完成!!
生徒たちの感想は
・化学実験の醍醐味を味わうことができた。
・劇薬を扱ったので緊張した。
・自分たちの班はろ紙を入れすぎたので、「間違って洗濯してしまった紙のプリント」
のようなものしかできなかった。
・繊維状ではなかったので、少し期待はずれだった。
などのようです。
いつもはうるさくはしゃぎ回っている生徒たちの顔つきが妙に真剣だったのが印象的
でした。(同僚の弁)
文献やテキストだけではわからない、手法の細部を伝え合ったり、注意事項・生徒の反応を含めた実践報告を公開したりしている状況がよくわかる5)。なお、レーヨン製造実験についての質問は、最近も会議室を賑わせ、上記発言番号の紹介や、教科書執筆者からの補足説明もなされたりしている。
上記のように、通信で得た情報で学校の授業や実験が実践される例は、教育フォーラム(FKYOIKUC/FKYOIKUS)などでも日常的に行われており、小学校・中学校・高校・大学・社会の垣根を越えた情報の有効利用が現実のものとなっている。
次は若干専門的な質問に対して回答した例であるが、科学が細分科されている現在、質問内容も多様化しているため、より多くの分野の専門家が参加して対応していくことが必要となっている。
《質問》
はじめまして。理論的な面についての質問があります。 PE の超延伸(に限りませんが)
で強度と重合度の関係をグラフに示すときに下のようなグラフが出てきます。
| ** このように片対数上で直線になるという
強 | ** のは何か理論か仮定があるのでしょうか?
| ** それがどういうものか、あるいはそれに
度 | ** ついて書いてある書籍/文献があれば、
/ | ** 教えてください。
リ | ** (直線)
ニ | ** ま、ようするに上司とのやりとりで、この
ア | ** あたりをはっきりさせておかないと厄介な
| ことになる状況にありますので。
|
+-------------------------
重合度/対数
《回答》
#01518 ROM男さんの、PEの log 重合度と強度(繊維だと引っ張
り強度でしょうか)がリニアになる件ですけれど、最近高分子の本はあま
り見てないので古い文献のみ探してみました。
●高分子学会編,「高分子の物理学」,p.310,地人書館(1953)
…多分絶版でしょうが、
引 |
張 | ***
強 | **
度 | **
/ | **
リ | ** (上に凸の曲線)
ニ | **
ア | **
|
| **
+-------------------------
重合度/リニア
~~~~~~
という図(ポリエステル、ポリアミド、炭化水素について)があって、
》 一般に高分子の破壊の原因として分子間のすべりと主鎖の化学結合の
》 切断の2種の機構が考えられる。重合度が小さいうちは前者がおこり、
》 大になるにつれてすべりの抵抗が増大するために十分大なる重合度で
》 は後者がおこると考えれば、上図の曲線は定性的に説明できる。
~~~~~~~~
とあり、以下の文献が引用されています。
●T. ALFREY JR.:"Mechanical Bahavior of High Polymers",493,
Inter. Scie. Pub.(1948)
また、以下の文献に高配向PEの定速伸長における常温切断強度は分子量
の0.4乗に比例し(つまり、片対数でリニア)、同時に分子量分布はせま
い方が強度が大きいことが出ているそうです。
●P. Smith et al, J.Polym.Sci.Phys., 20, 2229(1982)
《回答に対する返答》
会社で探したら全部ありました。こちらこそ返事が遅れて申し訳ありません。
J. Polym. Sci., Phys. Ed., の報告では文章で“Mw/Mn >> 7 の時に σ ∝ Mw^P,
P ≒ 0.4 だった”と書いていますが肝心の片対数のグラフを出していません。
Surprisingly soomthed とか書いているくせに。ところで"∝"は DOS/V & WXII+2.7
で見えたので使いましたが Machine Independent Character でしょうか?右側が
切れた"∞"です。
(以下略)
Internetでは画像・動画・音声などの情報も容易に利用できるが、パソコン通信のメールや電子会議室の書き込みではテキスト情報が中心(ただし、データライブラリには画像情報等もあり、メールでもテキスト以外の情報の授受が可能)で、上記のようにグラフや図なども文字を使って表現する工夫がなされている。FCHEMでは化学式などをよく用いるので、テキストで化学式などを簡便に描くツールも作成されている。図2は、筆者の質問がきっかけになって、スタッフが他のフォーラムからFCHEMのライブラリに転載の労を取ってくれたツールChemTEXT6)の画面である。
NIFTYの多様なフォーラムのデータライブラリには無数とも言えるフリーソフトウェアやデータが登録されており、日々その数は増加している。その目録も毎年出版7)され、活況の程が知ることができる。
本共同研究で提供する電子情報は、パソコン利用者の多くが用いている表計算ソフトウェアで参照可能であるほか、その一部は、教育用を目途として今回新たに開発したプログラム8)で閲覧できる形式にして登載している。同プログラム(図3参照)と添付データ9)はすでにNIFTY-Serveの関係フォーラムのデータライブラリに登録済みで、新潟県内のネットにも登録予定である。
さて、様々な雑誌・書籍情報も各関係フォーラムで入手可能であるが、FCHEMでも専門書等の目次を有志が書き込んでくれている会議室があるほか、他の会議室でも関連雑誌の目次などがアップロードされている。筆者も下水道問題連絡会議発行の雑誌「水情報」の目次を、事務局の了解を得て分析会議室に毎月書き込んでいる10)。通信を支えているのは、このような誰にでもできる小さな活動の積み重ねと言えよう。最後に、教育会議室で1995年2月に話し合われた内容を以下に転載(議長・副議長が交代でまとめているものをさらに筆者が抜粋したもの)し、その雰囲気をお伝えしておきたい。
2月の発言のまとめです。
発言は#4039〜#4205の166件で,1月より-25件、94年の2月との比較では+47件です。
《実験紹介・検討コーナー》
「オランダの涙」/「ガラスの分類」/「みそ汁の塩分テスト」/「NO2を封じ
たガラス管の製作」/「自作ユージオメータで気体反応の法則」/「銅アンモニアレーヨンの
実験を『原色化学実験プロセス図説』」/「Naの金属光沢」/「燃焼の実験」/「
液体窒素の実験」/「アルミニウムの再生実験」/「粉末状洗剤の合成(化教誌記事
の追試)」
《気体の分子はバラバラビュンビュンなのに気体の重さはどうしてはかれるの?》
《化学の授業づくり論》
《科学の言葉と子どもの認識》
《化学教育と家庭科教育》
《化学1A実験データベース・北理研化学1B実験書》
《化学教育とコンピュータ》
《Q&A》
銅コイルとメタノール+水でアルデヒド/HCl+CaCO3→ 気体発生/「湿布薬
の合成実験」の追試/セロハン電池/反応中のアルミ・酸化鉄混合物がバット上で火
柱/「固形燃料づくりの改良」/『高校化学の質問に答える』熊本化学研究グループ
の連絡先/日化中四国支部主催の『化学への招待』のアイデア/凝固点降下
《エッセイ》
子どもの「ボランティア」/卒研生の「世界的大発見」?/「二回目の給料では本を
」/【本】「地震はどこに起こるのか」
《その他》
空気の弾性,弾性力/「力は相互作用」/「3年生の特別授業が終わりました」/ピ
クリン酸の合成/指示薬の合成/凸面鏡の作成/塩化コバルトを用いた温度計/イオ
ン性,共有結合性と電気陰性度の関係/「教育の原点は『他人と接する』ことにある
/「真面目で悪い?」か/FKYOIKU【理科の部屋】のソフト開発/生徒に「白衣を義
務づけることにしました」/「銀鏡反応の際の爆発性の液」/王水の体積比
《サークル・研究会案内》
「化学授業研究会(化授研)3月例会(3月4日)」/「CEAT」2月例会
《楽しい催物》
「【東京・高校生】高校生の為の化学実験講座」/「【東京・小5〜中学生】楽しい
化学の実験室 」/「【東京・小5〜中学生】楽しい化学の実験室」/「【野田・小学
生〜】青少年の為の科学の祭典」
極めて広範な話題を楽しく論じあっていること、そしていろいろなやり取りを通じて電子会議室以外での活動や交流が行われている状況を感じ取って戴けるだろうか。その他、FKYOIKUS(教育実践フォーラム)に最近新設された技術・家庭の部屋の話題など、ここで紹介したい体験は数多くあるが、そろそろ文を閉じよう。また、通信では商品の購入なども可能(オンラインショッピング)で、品種や利用者が増えてきているが、ここでは省略する。
通信の世界は、より多くの方が積極的に参加することによってこそ、一層充実していくものと感じている。
追記 新潟大学工学部・伊東章先生のご厚意により、同学部のマルチメディア教室のInternet教材のホームページから、SSCAIによる化学データの画像のサンプルを閲覧できるようにして戴いた。現在は正式な公開ではないが、以下のアドレス(SSCAIホームページ)でアクセス可能である。貴重な機会を与えて下さった同氏に深謝致します。
http://chemeng.on.coocan.jp/resource/h_home.html
文献
1)例えば以下の雑誌では毎号『「ぶんせき」電子掲示板』というページを設けている;ぶんせき,日本分析学会発行(月刊)
2)講演会『「思考のツールとしてのコンピュータ」 −情報化社会の化学を考える−』,日本化学会関東支部主催,1994年7月(東京)
3)本間善夫,家庭科教育,1995年4月号,p.55
4)類似した試みは随所でなされている.例えば;雑誌特集『化学研究に役立つネットワーク通信活用法』,化学,50(3),134(1995)
5)この経緯は,実践報告者によっても公表されている;池田勝利・久保泰郎,関西創価学園理科紀要「TERA」,第3号(1995)
6)庄司英一,NIFTY-Serve/FCHEM/LIB 8/#76
7)例えば,「NIFTY-Serve データライブラリ・ディレクトリ '95前期版」,青峰社(1995)
8)本間善夫,化学とソフトウェア,17(1),44(1995);化学ソフトウェア学会無償登録ソフトウェア9505;NIFTY-Serve/FCHEM/LIB 3/#28ほか
9)例えば化学教育用データについては,NIFTY-Serve/FCHEM/LIB 3/#29
10)書き込みの発言番号は文献1)に毎号掲載
3.配布データ(FD版,通信ネット版)についての解説
生活科学専攻・本間善夫
3.1. フロッピーディスクに収めたデータ等の使用方法
添付フロッピーディスク(3.5"2HD/MS-DOS・1.25MBフォーマット;添付されていない場合は、後述の手続きでご請求下さい)を利用するには、以下のような環境が必要です。ただし、データの一部は CSV 形式のため、ディスクを読み込むことができれば他の環境でも利用可能です。
【使用環境・必要なシステム等】
パソコン本体:PC-9801 シリーズ(VF/VM 以降)または互換機
OS:日本語 MS-DOS Ver.3.0 以降
【一部のデータやプログラムの利用に必要なシステム】
Lotus1-2-3,Excel 等の表計算ソフトウェア[\SHEET 中のデータの閲覧に必要]
N88-日本語 BASIC(86)[SSCAI 等の BASIC プログラムの利用]
PRINT.SYS [MS-DOS に添付.BASIC プログラムでの印刷時に必要]
※ MS-DOS 環境だけで、CSV データを閲覧可能な表計算ソフトをディスクに同梱
ディスクには以下のようなデータやシステムが入っています(提供者名記載のものは学外からの提供データ、他は学内で作成)。
==============================================================================
ディレクトリ 主なファイル名 内 容 提供者(敬称略)
[or データ入手先]
\ [ルート]
| README.DOC ディスクの内容と使用方法
| LHA.EXE/LHA.DOC 高圧縮書庫管理プログラム/ドキュメント 吉崎 栄泰
|
|--FREE
| CALP200.LZH 表計算ソフト CALPET BrainStorm
|
|--SHEET
| HOIKU.LZH Lotus用データ(新潟県保育園・所/1995)#
| SUISITU.LZH Lotus用データ(国内の給水栓水水質/1989)
| SATOU2.LZH Lotus用データ(危険物質,食品衛生苦情) 佐藤 四郎
| TKHS2.LZH Excel用データ(新潟県内の水質) 高橋 敬雄
| KISHOU2.LZH Excel用データ(新潟県の気象/1980, 1985)
|
|--SSC
| PRG.LZH 表計算データ CAI 教材化プログラム SSCAI 一式 *#
| HOIKU.LZH SSCAI用データ(新潟県保育園・所/1995)#
| KISHOU.LZH SSCAI用データ(新潟県の気象/1992)
| SUISITU.LZH SSCAI用データ(国内の給水栓水水質/1989)#
| CHEM1.LZH SSCAI用データ(化学教育用;分子データ多数)*#
| SIHYOU.LZH SSCAI用データ(指標生物,絶滅危惧動植物)*#
| SATOU.LZH SSCAI用データ(危険物質,食品衛生苦情) 佐藤 四郎
| TAKAHASI.LZH SSCAI用データ(新潟県内の水質) 高橋 敬雄
| MARUYAMA.LZH SSCAI用データ(新潟県の郷土食[簡略版]) 丸山 久子
| HOSPITAL.LZH SSCAI用データ(新潟県内の病院/1991) [NIFTY/FSKY2]
| HOSPITAL.LZH SSCAI用データ(タータンチェック柄[文字情報のみ]) \
|
|--BASIC
TEXTILE2.LZH 織物デザイン・シミュレーション \#
SPECT20.LZH 可視スペクトル学習プログラム *#
CAMDP22S.LZH 分子の組立て CAMD-I plus *#[CAMD-I は矢野米雄・原作]
MOLC3.LZH MDL/MOLS -> MODRAST 分子データ変換 *#
PIN30.LZH 3次元虫ピングラフ *#
# : パソコン通信でも入手可能(後述)
\ : 県立新潟女子短期大学・森川研究室作成
* : 県立新潟女子短期大学・本間善夫研究室作成.なお、CHEM1.LZH は解凍すると
以下のような圧縮ファイル(および閲覧時に必要な分子データファイル等)がで
きるので,適当なサブディレクトリに別個に解凍されたい.
----------------------------------------------------------------------------
圧縮ファイル名 データ名 内容 データ参照 グラフ化
(*.LZH) (*.DAT) (2・3次元グラフ)
[推奨サブディレクトリ名]
----------------------------------------------------------------------------
SAMPLE FLON フロンの性質 ○
〃 KOSI2 古紙回収率 ○
〃 SOX 各国の SOx 排出量 △ ○
〃 AKUMA 危険な化学物質(有機概念図) ○
〃 KANSSU1 3次元グラフ例 ○
〃 JUICE 市販ジュース等のカロリー ○ ○
〃 TEISUU 基本物理定数の値 ○
CHEM GENSO 元素と単体の性質 ○ ○
〃 H2O-V 水の飽和蒸気圧など ○ ○
〃 ACID1 硫酸・塩酸・硝酸の濃度と比重 △ ○
〃 ACID2 硫酸・硝酸・酢酸の濃度と密度 △ ○
〃 BASE 水酸化ナトリウム等の濃度と密度 △ ○
〃 ORGANIC 有機化合物の性質 ○ ○
〃 FAT_ACID 脂肪酸の融点 △ ○
〃 NENSHOU 有機化合物の燃焼エンタルピー ○ △
SOLV SOLV 溶媒14種の水素結合パラメータ 他 % ○
〃 SOLV31 溶媒31種の水素結合パラメータ 他 % ○
TD TD 有機化合物の熱力学的性質 % △ ○
〃 TD-I 無機化合物の熱力学的性質 △ ○
HB HB 水素結合のいろいろ % ○
VISMOL VISMOL 有機化合物の電子吸収スペクトル % ○
〃 VIS 可視スペクトルのいろいろ ○
〃 PE ポリエンの電子吸収スペクトル % ○
FIBER FIBER 主な繊維の構造と性質 % ○ ○
〃 FIBER50 繊維50種の構造と性質 % ○ ○
〃 FIBDYE 繊維と染料の結合例 % ○
NOUYAKU NOUYAKU 農薬の用途や性質 % ○ ○
TENKA TENKA 食品添加物 % ○ ○
DRUG DRUG 薬物の構造と用途・性質 % ○ △
----------------------------------------------------------------------------
(% 印は分子データ[MODRAST/CAMD-I plus 形式]を含むもの)
==============================================================================
【フロッピーディスクの使用法については略】
3.2. 通信ネット NIFTY-Serve への登録状況
フロッピーディスクに登載したデータやプログラムの一部は、以下のように通信ネットNIFTY-Serveの関連フォーラムのデータライブラリに登録しましたので、同ネットをご利用の方は、ダウンロードで入手することも可能です。また、今後のデータの追加等はNIFTY-Serveや新潟NETのデータライブラリを通じて行う予定です。
=======================================================================
プログラム/データ 登録フォーラム/ライブラリ/No.
-----------------------------------------------------------------------
織物デザイン・シミュレーション FCAI /LIB 6/#572
可視スペクトル学習プログラム FCHEM /LIB 5/#129
FCAI /LIB 6/#569
分子の組み立て CAMD-I plus FCAI /LIB 6/#567
MDL/MOLS → MODRAST 分子データ変換 FCHEM /LIB 5/#128
3次元虫ピングラフ FCAI /LIB 6/#568
表計算データ CAI 教材化プログラム SSCAI 一式 FCHEM /LIB 3/#028
FCAI /LIB 6/#128
SSCAI用データ(新潟県保育園・所/1995) FCHILD/LIB 2/#057
SSCAI用データ(国内の給水栓水水質/1989) FENV /LIB 6/#009
SSCAI用データ(化学教育用;分子データ多数) FCHEM /LIB 3/#029
FCAI /LIB 6/#571
SSCAI用データ(指標生物,絶滅危惧動植物) FENV /LIB 6/#008
新潟県保育園・所/1995(Lotus用データ) FCHILD/LIB 2/#058
-----------------------------------------------------------------------
※ FCAI:CAIフォーラム FCHEM:化学の広場 FCHILD:子育てフォーラム
FENV:環境フォーラム
《追記》
本データベース(フロッピーディスク版およびパソコン通信登録版)に登載したプログラムやデータのうち、本間善夫作成分に関しては、県立新潟女子短期大学の学生と丸山直子助手の協力に負うところが極めて大であった。以下に主な氏名を記して厚く謝意を表したい(関与テーマと卒業年を付記)。
林由起子(分子モデル表示プログラム/1989),捧和泉(食品添加物データ/1994),宮川裕子(農薬データ/1994),帆苅由美子(薬物データ/1995),込山由美子(指標生物データ/1995)の各位である。
特に多くの分子モデル組み立てでは、本共同研究で導入したソフトウェアHyperChemによって飛躍的に能率が向上したが、それ以前は複数の分子プログラムを駆使した煩雑な作業であった。それを厭わずに作業してくれたことに対し、敬意を表するものである。上記以外にも多くの学生の尽力を得たことも付記しておく。
編集後記
県立新潟女子短期大学の共同研究は、通常の研究費以外の特別枠として新潟県からの助成を受けてなされたものである。正規の研究年限2年を経た現在も援助を得てデータ追加・編集や通信ネットへの登録等の作業を行っている。
通信環境の整備という目的は十分に達せられ、1995年初めに加入者が100万人を越えた NIFTY-Serve に接続するなど、外に向かって開かれた状態になったことは、本学全体にとっても極めて意義が大きい。一方電子情報の蓄積と発信という作業の方も、生活科学科3専攻の教員の協力の他に、学外の賛同者からもデータ提供を受け、どうにかフロッピーディスク1枚をほとんど満たすほどのデータを公開するに至ったことで、研究目的が若干特殊であったために当初抱いていた危惧が払拭された。各位のご協力に重ねて感謝するものである。
また、多くのデータを1枚のディスクに収録することを可能にしてくれた、圧縮プログラムの定番 LHA の作者・吉崎栄泰氏と、ユニークな表計算ソフトウェアをフリーウェアとして公開してされている BrainStorm 氏、カラー出力用常駐プログラム G_COPY2.COM を提供下さった北村覚氏、そしてSSCAIの画像をInternet上で公開する労を取って下さった伊東章先生に敬意と謝意を表します。さらに、アンケートにご協力下さった方々、データを引用させて戴いた文献の原著者各位に深謝致します。
本研究テーマが本学の共同研究に採択されたことから始まり、データベース構築に尽力してくれた生活科学科の参画者が多くいたこと、またいろいろなきっかけで学外からの暖かい支援を得られたことまで含め、今回の研究を進める過程ではいろいろな“縁”を感じ続けていた。データ公開によってこの縁(ネットワーク!)がさらに大きく広がっていくことを期待している。 [Y.H.]