![]() ※本文文献番号と図の参照ページ:[1],[2],[3],[4-5],[6],[7]・図4,[8]・図5(本ページ) | 図1,図2,図3 ![]() 同誌目次に掲載の画像(辰年に昇龍をイメージして。文献[7]のTLR3から作成) ![]()
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人類が自分たちの住む世界と自分自身を含む生命の神秘を解き明かそうという営みを休みなく続けている中で,宇宙や地球の成り立ちと歴史,分子レベルでの生命システムの記述などの蓄積が進められて来ています。生命の誕生のきっかけが地球外から持たされたのかも知れないということや,地球環境を形成している大気や岩石の一部などが生物によって長い時間をかけて形づくられてきたこともわかってきたほか [1] ,地球の生命活動を支えるには太陽の光エネルギーだけでなく深海などの化学環境も欠かせないことが極限環境(高温,低温,高塩濃度,酸性,アルカリ性,高圧,真空と乾燥,放射線など [2] )に棲む多様な生命体の研究によって明らかになったことで,地球外生物の存在可能性についても議論されるようになってきました [3] 。
つまり高校で学ぶ理科の物理・化学・生物・地学(物化生地 [4] )のすべての領域が連関している事象の知見が増えていると言えるでしょう。このページでは通例化学分野に含まれる“元素”あるいは“分子”という視点で,上記諸事項の一端を学べるコンテンツをまとめてみました(何れもJmolという分子ビューアを利用しています)。光合成。バイオミネラリゼーション,鉄硫黄クラスター,亜鉛フィンガーなど複合領域で考える必要性を示唆するキーワードも少なくないことに着目したものです。地球型生命がC,H,O,N,S,Pという元素で根幹が構築されているなど,簡単なルールで成り立っているという見方もできることも知ってほしいと思います。もちろん,科学の世界は1つの発見があるとまた新しい謎が増えたり従来の考えが覆されたりすることは認識しておくべきであり,次々と新しい研究成果やデータが追加されている現実からも,今後も少しずつ中身を濃くしていきたいと考えています。
隕石衝突や地殻変動・大陸移動,スノーボールアース(仮説)など過酷な自然環境に翻弄されながら,地球表層という限られた生存可能領域で時々に適応しながら循環システムを変化させてきた生態系に学ぶべきことも多いのです。未だ細胞1つを人工的に作りだすことができず,エネルギー産出も光合成に追い付いていません。個々の生物体の生命の尊さに思いを致すことも大切なことでしょう。
自然の脅威だけでなく,度重なる戦争や9.11などのテロ,3.11に発生した地震と津波後の原発という人工物への対応の仕方など,生命システムの素晴らしさを知るヒトがその生命をないがしろにする例も少なくないことを残念に思っています。このコンテンツ集がその矛盾に気付くちっぽけなきっかけの1つになればと願っています。
国立科学博物館の化石展示:海で起こった生物の爆発的進化(2011/01/28撮影)
国立科学博物館「大哺乳類展」(2010/05/19撮影)
2wqyのA-D鎖より(左側からFe3S4,Fe4S4,Fe2S2)
《注》 文献 [1] の“鉄硫黄”関連で気になる文章例(p.34):当時はまた,海に鉄がたっぷり溶け込んでおり,アイルランドのティナーにある痕跡化した熱水孔と同様,顕微鏡サイズの小部屋の壁が鉄硫黄化合物でできており,触媒の役目も果たしていた。
※p.32 図1.3(アルカリ熱水孔の微細構造)も参照
※参考:鉄硫黄クラスター生合成に関わる多成分酵素マシナリー(Kei Wada Research Pages)
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バックボーン 二次構造 全選択 タンパク質選択 リガンド選択 空間充填 球棒 球60% スティック 針金 アミノ色 Chain色 CPK色 ∥ Jmol色 Rasmol色 酸性・中性・塩基性区別 極性・非極性区別 疎水性インデックス順 I/O値順(特性基 R) 等電点順 コンホメーション選択性(αヘリックス・βストランド)# 水素結合(太) OFF 背景・黒 灰 白 紺 |
日本科学未来館の「しんかい6500」原寸大模型と『熱水噴出孔と生物群集発見』説明パネル(現在は展示変更)
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バックボーン 二次構造 全選択 タンパク質選択 リガンド選択 Mn4CaO5クラスター選択 空間充填 球棒 球60% スティック 針金 アミノ色 Chain色 CPK色 ∥ Jmol色 Rasmol色 酸性・中性・塩基性区別 極性・非極性区別 疎水性インデックス順 I/O値順(特性基 R) 等電点順 コンホメーション選択性(αヘリックス・βストランド) 水素結合(太) OFF 背景・黒 灰 白 紺 |
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バックボーン 二次構造 全選択 タンパク質選択 リガンド選択 空間充填 球棒 球60% スティック 針金 アミノ色 Chain色 CPK色 ∥ Jmol色 Rasmol色 酸性・中性・塩基性区別 極性・非極性区別 疎水性インデックス順 I/O値順(特性基 R) 等電点順 コンホメーション選択性(αヘリックス・βストランド)# 水素結合(太) OFF 背景・黒 灰 白 紺 |
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バックボーン 二次構造 全選択 タンパク質選択 リガンド選択 空間充填 球棒 球60% スティック 針金 アミノ色 Chain色 CPK色 ∥ Jmol色 Rasmol色 酸性・中性・塩基性区別 極性・非極性区別 疎水性インデックス順 I/O値順(特性基 R) 等電点順 コンホメーション選択性(αヘリックス・βストランド) 水素結合表示 背景・黒 灰 白 紺 |
Jmolの原子表示色
詳細:Jmol colors
[注意] 原子の色はソフトウェアや書籍によって異なります。