本 「うつうつひでお日記」 |
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吾妻ひでおの「うつうつひでお日記」、おもしろくて一気に読む。 大ヒットして賞までとった「失踪日記」は、カルト的人気作家の本人がホームレスになったりガテンになったりアル中になったり、の奇想天外なエピソード満載だったが、この日記は、その後の、な〜〜んもしない日々。 寝て起きてタバコすってごはんたべて、ちょびっと仕事(商業誌の仕事ほとんどなくなる)して寝て起きて、図書館いって本借りてTVみて本読んでごはん食べて寝る。 という毎日。 アマゾンに「非常につまらない」という悪評があったけど、それは期待するもんが違ってたんじゃないか。 特にうつ病になったことのある人だけでなく、なんとなく無気力な毎日、これではいけないと思いつつ、しかし寝てしまう、自己嫌悪や孤独感や焦りや、でもちょっぴり「諦めること」の幸福感を味わう・・・そんな経験のある人は少なくないんではないだろうか、今の日本。 わたしも療養中で、性格が完璧主義とほど遠いので辛くはないが、でもアタマの中では「あ〜あれもやりたいのにな〜」と思いつつ体が動かない、がっくりした感じはよくわかる。
あーやっぱ「ネムキ」読んでるんだー、中島らもファンなんだー、とか、しかし舞城王太郎と西尾維新もおっけーとは若いなーとか。
そして、この本は字も多いけど一応マンガなので、ずーと本人のキャラが描かれてるんだけど、毎ページ、女子高生やロリ娘の絵(「ちょびっつ」の模写もあった)がたくさん描いてあって、これは「仕事やめたい」といいつつ「絵を描くのは楽しい」といって描いてるので、あーやっぱりマンガ家が天職であられるのだなあ、と感慨深いのであった。
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