memo  安藤忠雄  島田荘司
 

やっと島田荘司の「摩天楼の怪人」を読みだして、これはマンハッタンの古い高層アパートが舞台なんだけど、空中楼閣のようなテラスを設計したのは「タダオ・アンドーという日本人」というのがでてきた。

なんとなく聞いたことある名前だから実在の人?と思いつつ、その日の日経新聞の夕刊を何気なくみたら文化欄に「建築家 安藤忠雄さん」のインタビューがのってて、またまたシンクロでびっくり。

記事は、表参道に建て替えられた「同潤会アパート」の設計を手がけた氏が、「経済性重視一辺倒の都市づくりに異議を唱える」というもの。

同潤会アパートは、10代のころから原宿が大好きだったわたしにとってもずっとなじみ深いものだったので、いよいよ取り壊されるときは寂しく、そして最近新しく建ったガラス張りの建物をみて、その味気ないデザインにがっかりしたものだった。

でもインタビューによると、経済効率に逆らってまで、あえて建物の高さが表参道の並木の高さを超えないように、地上6階地下6階の低層にしたとか。

「人々の心の中にある都市にまつわる記憶は、もっと大切にされなければならない」

また氏は地元大阪の河川敷を中心に桜の木を植える運動に取り組んでいるとか。

「古来、自然と共に生きてきた遺伝子を呼び覚まし、都市の中で自然と共存して美しく暮らす姿を日本の風景としてアピールしなければならないと思います。」

うちの近所の学童歩道にあった立派な桜並木は、「毛虫がおちるから」という理由でぜーんぶ切られた。