展示  ミイラと古代エジプト展

@国立科学博物館 in 上野

「化け物の文化誌展」
http://www.kahaku.go.jp/event/2006/10bakemono/index.html

「ミイラと古代エジプト展」
http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2006/mummy/index.html

「南方熊楠展」
http://www.kahaku.go.jp/event/2006/10minakata/index.html


当初一番の目的は、化け物展の「寺外初公開・河童の手」。

しかしこれはま〜なんというか、小動物の手の先っちょでしたね。

さまざまな「文献」(?)によると河童は人間くらいの大きさらしい。
樹脂で作った「等身大の河童」がいたんだけど、これがでかくてすごいコワかった。
そばにいた3歳くらいの女の子が、ママに「もっとかわいいカッパはいないの〜?」と聞いてた。わたしもそう思った。

そして「人魚のミイラ」も、なんか尻尾はオコゼみたいで、上半身はなんだこりゃ?
でもこれは、そのくずれ具合がかえってリアルでよくできていた。
また女の子が「これは本物だよね〜!」といってた。わたしもそう思った。

当時こういうものを作るシンジケートが中国かどっかにあって世界中に輸出してたとか。

無料展示で狭かったけど、芳年ほかのお化け絵もたくさんあって、なかなか楽しめた。
カタログ買えばよかった。


南方熊楠展では、熊楠が欧米留学して勉強してた自作ノートや資料がたくさん展示されていて、英語・日本語・イラストがびっしりで感心した。
一番最初に作った本というのが中学生のころので、絵も上手い。
もっとじっくりみたかったんだけど、時間足りなくて切り上げ。


ミイラ展は、予想通りすごい人出。
最初に3Dシアターで映画を見るので、時間別に整理券をもらって並んではいるんだけど、もう常に混雑でちょっとうんざり。

しかし「ミイラは四大文明展のときみたからいいかなー」と思ってたんだけど、実際見だすと、やっぱりおもしろい!

わたしは小学生のときエジプトのピラミッドやミイラについての本(20世紀の科学と謎シリーズとかなんとか)読んで非常に衝撃を受けたというかなんというか、歴史はあまり興味ないんだけど、なぜかエジプトミイラが大好きなのだった。何故だ!

死んだ人間をそのままの形で保存して、しかもきれいな入れ物にいれて、上に顔描くというのがすごい!と子供心に思ったのだろうか。
やはりヒトガタというか、人形好きと関係あるのだろうか・・・

しかし今回特にわたしの心をとらえてはなさなかったのが、ネコのミイラ。

なぜこんな、シャクトリ虫みたいな形に・・(写真中・これは高さ40センチ)

ロンドンにはもっといろんなネコミイラがあるらしい。みたいなあ!(写真左・拾い物無断掲載)


カタログによると、

「おそらくネコは、奉納物にする目的で繁殖されていたものと思われる。X線撮影により、多くのネコが成獣になる前に死んでいたことが判明しており、また、首を折られたり、頭部に一撃を受けるなど、しばしば乱暴な扱いで死んでいたこともわかっている。
ミイラにする場合には、四肢は胴体に寄せられたため、その結果、細長い形のミイラになった。
耳や目の代わりに亜麻布を折りたたんだり、本作品のように包帯の上からインクで顔を描いたり、頭部はしばしばていねいに描写された。
胴体は通常、さまざまな色に染められた亜麻布で何層にも巻かれ、それによって模様が作られた」

そうで、こんなかっこにするなら、なにも生きた猫を殺さなくてもいいじゃない、とか、埴輪みたいなの作ればいいじゃない、とか思うけど、それはやはり「供物」だったんだな。

「ネコミイラ」で調べていたら、無料配信チャンネルで、
National Geographic Channelの「動物ミイラ」というドキュメンタリーをやっていた。ミイラ展にあわせてるのかな?

http://www.gyao.jp/sityou/catedetail/contents_id/cnt0000615/

これは、現代で愛するペットを亡くした飼い主のために、その亡骸をミイラにするビジネスをやっている会社の話。
それと同時に、フリーズドライ剥製を作る会社の話や、ペットの火葬の話などなど、おもしろかった。

これを見てる間ずっとニャンコが足元で寝てて、もし死んじゃったら、それはずっとそばに置いておきたい気もするけど、でもこっちだっていつかは死んじゃうんだし、みんな同じく土に還ればいっか〜と思うのだった。


あと、手塚治虫のアトムにアトムキャットというのがあって、その中の「ネコのミイラ」は、かつて王様が死んだときに一緒に殺されてミイラにされたネコが霊になって襲ってくる、という話だそうだ。
さすが手塚治虫。


というわけで、今日はすっかり「ネコミイラ」にはまった。