the briery days  yapeus! 
2005.03.31 Thursday 23:55:01 瀧口修造・夢の漂流物


世田谷美術館行ってきました。

http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html

白く明るい部屋に展示された、多数のデカルコマニーやさまざまなオブジェ、たくさんの夢のかけらはどれも楽しい。

特に小さい箱モノや手作り本などは、「わー作りたい!」と、「創作意欲をかきたてる」というよりは、「そういえばコドモのころこういうの作ったな〜また作りたい〜」とどこか懐かしい、わくわくした気持ちにさせる。

カタログは真白なハードカバー本で、全部見たかったデカルコマニーが少ししか載ってないのは残念だけど、マットな用紙でずっしり分厚い、ぜいたくな作りの優れもの。

館内のレストラン「Le Jardin」でランチ。けっこういいお値段で、「シーフードサラダランチ」は見た目きれいで、
お味もまあまあだったんだけど、グラスで頼んだ白ワインが甘くて料理にあわなかったのが残念。

帰りは砧公園を通ってぶらぶらお散歩しながら用賀駅まで歩いたけど、まだサクラはつぼみも固そうでした。

2005.03.28 Monday 23:55:33 「ある午後の情景」by みとせのりこ


雨の中をみとせさんのCDを聴きながら歩いた。


- かわいた部屋にはパイプの煙
- なにも云わず静かにながめましょう

- 神様にも忘れられた 世界の片隅で
- 軋む椅子にもたれて・・・


この騒がしい世の中で、こんな詩を書く彼女は
ほんとうに凄いと思う。

お耽美でもなく癒しでもない
怖いほどに冷めた諦観のような、優しさ。

http://www.kirche.jp/

http://www.snowblanc.net/yoruoto/

帰りにELLE ジャポンを買って、めくっていたら
この詩のイメージの写真があった。

またそろそろ人形作ろう、と思う。

2005.03.25 Friday 08:54:05 千の風になって



わたしのお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 死んでなんかいません

千の風に 千の風になって
あの大きな空を 吹きわたっています



ずいぶん前にアマゾンで注文していた新井満の本が、忘れたころに届いた。

ほんとになんのきっかけで購入したのか忘れてしまって、普段こういう本は買わないので「?」なのだけど、新井満は、「ヴェクサシオン」等、淡々とした作風で好きな作家だ。同県人だし。

この詩は、9.11テロのときに読まれたというような記憶したなかったのだが、もともとずいぶん古くからある英語詩で、
その作者も出典も不明なのだという。

しかし新井氏は、この詩のもつアニミズムから、ネイティブ・アメリカンのものではないかと推測している。

多分わたしがひかれたのも、この詩のもつ森羅万象的なイメージのせいだと思う。


これは全く偶然なのだけど、きのうこの本が届いて、夜、知り合いの方の訃報が届いた。
15歳のお嬢さんを残して逝かれたお母様で、そのお気持ちを思うと言葉もない。

今日はKircheのライブ行く予定でしたが、お通夜です。

2005.03.22 Tuesday 15:50:22 ドリームカー


BSで、3月のジュネーブでのモーターショーで一台しか作られないコンセプトカーをデザインした日本人のドキュメント、というのをやっていておもしろそうなので観てた。

その人はイタリア・トリノの名門カーデザイン工房でチームを率いる奥山清行氏、45歳。

20代で渡米して学び、最初に自分を売り込むとき、車のデザイン画は一枚もださず、バットマンのマンガの表紙で「絶対あなたを満足させる!だめなら金は返す」と書いて、中身は斬新なデッサンばっかりで、雇い主の心をつかんだ。

今回奥山氏は車の常識をくつがえす斬新なアイデアを実現すべく、チームの若手エース、ジェイソンにデザインを描かせるが、意見が合わない。
ジェイソンは自分では今までにないものだと思ってるものを否定されて反発するが、「君には可能性がある」と言われて「世界をあっといわせて見返してやる」と、眠れない毎日をすごす。

ついにジェイソンが、奥山氏の要求をパーフェクトに実現したデザインを完成させた。

わたしは今まで、なんとなく最初の直感で人形作ってて、けっこうそのコンセプトが強いからいいんだけど、やっぱり途中で変わってきちゃうことがあるんで、これみてて、デザインをとことん詰めてから作ってみるのも面白いかもーと、ここで思った。

車のデザインがきまって、立体モデルを作るところでは、なんと、巨大な発泡スチロールでスケール1/1の車の形を削りだしているので、びっくり!
職人たちは「車の彫刻家」と言われて、認められるまでに10年かかるんだけど、図面も見ずに勘でけずりだして、機械でだせない曲線をだすそうだ。

奥山氏の今回のポイントは、常識はずれにタイヤの大きさを強調するというものだが、その作業を見ていたジェイソン本人が、その極端さに自信をなくして、サイドラインを2センチあげて無難な形に修正させてしまった。
奥山氏はすぐに見抜いて「極端だからいいのに鈍重な形になってしまった」と怒り、「妥協をするな。自分を信じろ」と言い残して去る。
ジェイソンは一晩悩んで、ラインをもとに戻すことを決意する。

モーターショー当日。
他の車は環境や機能を重視したデザインが主流だが、奥山氏はその流れに一石を投じて、「夢を与える」という車本来の魅力を取り戻したいと思って今回の車を発表した。
勇気をもって夢に向かえば実現できる、というコンセプトで、少年が憧れるようなわかりやすい車の魅力を伝えることに成功して、みごと大反響を得た。

めでたしめでたし。


最近の映画でもそうだけど、今この絶望的な世界だからこそ「夢をかなえる」というのがキーワードになってる気がする。

他人に夢を与えるのはすごくパワーがいるし、何より自分自身がその夢を信じてなければできないんだけど、これからのクリエーターの役目ってそれかな・・・と、全然違うジャンルの話だけど、いろいろ得るところのある番組だった。

2005.03.20 Sunday 23:17:16 横浜浪漫館・GEISAI


一度行ってみたかった浪漫館、初めて訪れることができました。

http://home.t04.itscom.net/romankan/

田園都市線の青葉台、ここは中学のとき住んでたことがあるので、
ちょっと懐かしい気持ち。

浪漫館とは、みゆきさん(KANONさん)のご自宅の一部なのですが、お玄関をはいるなり、かわいいお人形や絵があふれるようにお出迎えで、予想以上のお品揃えにびっくり。

なにより、館主のみゆきさんが、自分の大好きなものばかり集めたという愛情のようなものが伝わってくる。

どれもこれもカワイイんだけど、わたしは、草薙能子という方の小さな羊と猫にすっかりココロ奪われて、購入。
この方は他にもいろいろ作っておられて、うーむすごい人もいるものだ。

Osさんという方の着物の人形もユニークで上手で素晴らしく、ポストカードを買う。

こういう、ココロをこめて丁寧に創られたものを間近に見ると、自分もがんばらないとなあ〜と、めずらしく思ってみたりした。


その後、真珠子ちゃんがGEIASAIにでるので、初めて行ってみる予定だったのだけど、時間が押せ押せになって、ビッグサイトに到着したのは閉会前1時間になってしまった。
でもおかげで、「高い!」と文句をいってた入場料1500円が700円になっていたので、ヨロコブ。

http://www.yan-oki.com/

真珠子ちゃんはブースにプロジェクターをいれて、いつもながら渾身の展示。
限定本の詩集も無事ゲット。

会場は、デフェスにくらべてずいぶんスカスカの感じがした。
売り込み重視で、あまりお祭り要素がなさそうなので、わたしは今後も出る予定はなし。


とかなんとかいってるうちに、デフェスまであと一ヶ月半、
そろそろ準備はじめないと〜。


2005.03.19 Saturday 21:04:00 SAW ・迷宮百年の睡魔


予約して買っといた「SAW」のDVDをやっと観る。
怖かったよ・・・。
http://sawmovie.jp/

ラストはちょっとやり過ぎ〜、とか「それはないだろうー」と言うのはあるんだけど、若い監督と脚本家がノリノリで18日で撮ったというパワフルさがあって楽しめる。

一度観てぐったりしたのに、またコメンタリー観ながら、これを書いているところ。


森博嗣の「迷宮百年の睡魔」もやっと読了。
「女王の百年密室」の続編。

ウォーカロン(アンドロイド)のロイディが、シリーズ一作目よりますますチャーミングになっていて、
それだけでも次作が読みたくなってしまう。

というか、森博嗣の作るキャラは人間離れしてるタイプほど、
魅力的に感じるのはわたしだけ?

小説でも映画でも、ただただリアルで日常的で「人間味あふれたもの」ってあまり興味ない。

「つくりもの」がおもしろいんだな。

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