電化製品の使い方や取り扱いの誤り、据付ミスによる事故について
事例も含めて説明いたします。いっしょに考えて見てみませんか?

便利で快適な生活に必要な電化製品。
コンセントを差すだけの手軽な商品も増えてきましたね。
でも、ちょっとした気遣いを怠ったばかりに大切な家を火事にしてしまう例が増えてきました。
いい加減な据付工事による事故も増えてきたようです。
焦げるだけならまだ良いのですが、火事になってしまうと・・・ 悲しいです。
知識を増やしてみんなで事故を防ぎましょう!!



ある日、お客様より
「時々、炊飯器が変なの〜」
とサービスコールがあり、見に行ってきました。

下側のコンセントから出火寸前の状態です。
コンセントをしっかり差さなかったのが原因です。
コンセント自体も長年使用していたようです。
写真をクリックすると大きく見れます。



よくテレビなどで番組特集をやっています。
皆様の印象に残っている場面の中に
コンセントから出火しているのを見たことがありませんか?

火花と共にハデに燃え上がる映像。

あれはトラッキング現象といいます。

長いことコンセントを差しっぱなしにしていると、差込プラグ側の表面に
塵やホコリが付着が付着してしまいます。、
それに室内の湿度などで水分を含んでくると
プラグに付いている2本の差し刃の間を電流が流れます。
すると水分を含んだホコリがヒーターのように熱を発生させます。
その熱で塵やホコリ、そしてコンセントに接する絶縁部が
徐々に炭化して放電が起き、絶縁部の成分が気化して発火に至るものです。
怖いですね〜。

テレビ番組では、あのハデに燃える事例をよく紹介されています。
でも、実際にはトラッキング現象よりも身近な原因で危険な状態になる事の方が多いです。

同様に電源コードの断線も火災の原因になります。

断線のよく見かけるのは、コンセントプラグ側のコード根元の部分。
トラッキング現象同様に断線部から熱を発生させ、炭化します。

また、コンセント本体(壁に付いている差込口)の老朽化による
接触不良でも同様に熱を発生させ、炭化します。
共にめずらしい事ではありません。
もちろん延長コードでも同様です。





危ないのはコンセントだけではありません。

照明器具のコンセント(引掛けシーリング)がコゲています。
これ、私がちょっと触っただけで落下しました。
かろうじて受け止めましたけど。
ちょっとした地震でも、きっと落ちたのでしょう。
さらに小さいながらも発火したと思われる形跡があります。
ほっておいたら・・・ と思うと怖いです。
照明器具は自分で据付けたばかりだそうです。
写真をクリックすると大きく見れます。

照明器具のコンセント(引っ掛けシーリング)も同様の危険があります。

最近照明器具を買ってきて自分で取り付ける方が多くなっています。
カチンとひねるだけで据え付け完了なので当然の事なのですが・・・。
その場合、業者の点検が出来ないので老朽化や接触不良に
気付かず事故になってしまう事があります。
和室などは天井が木材です。燃えます。
たとえ燃えない材質でも照明器具が落下してきます。
床にキズが付きます。ぶつかっらた痛いです。
たとえ照明器具でもやはり購入店に据付けてもらった方が良いです。


照明器具も点検しましょう。

照明器具内部の電源端子盤です。
直付け照明器具も老朽化すると接続端子が接触不良を起こします。
写真の例では、配線が焦げて変色・断線しています。
たまには点検が必要ですね。
お買い求めの販売店にお願いしましょう。
写真をクリックすると大きく見れます。






1ヶ所のコンセントから複数の電化製品を接続する時の注意。

危険なのはタコ足配線だけではありません。
正確には接続するコンセントの数ではないのです。
問題は延長コードやコンセント分枝タップの最大電流を越えない事です。
15Aと書いてあれば1500Wまでです。(100Vの場合)
例えば、「600Wのコタツ」と「1200Wの電気ストーブ」の2製品だけでも
合計1800W、一般的な15Aの延長コードでは対応できません。

逆にパソコン機器やオーディオなどの場合、かなりの数の製品を繋いでも
1500Wを越えなければタコ足でも大丈夫なのです。
コンセントがちゃんと差してある事が条件ですが・・・
気をつけましょうね。



事故を防ぐ方法を考えて見ましょう。


トラッキング現象を未然に防ぐには、定期的にコンセントの抜き差しと掃除が必要です。
最近はトラッキング現象を高確率で防いでくれるコンセントカバーも市販しています。
重量のある冷蔵庫やテレビなどで製品を動かさなくてはならない場合、
お買い上げのでんきやさんに来てもらいましょう。
親切なでんきやさんなら対応してくれると思います。

電源コードの断線を未然に防ぐのは簡単です。
コンセントプラグを持ってコンセントの抜き差しをすれば良いのです。
決してコードを引っ張って抜いてははいけません。
電源コードの長さは常に余裕をもちましょう。
ピーンと引っ張られた状態だとそのうち断線します。
もちろんドアなどで挟んでもいけません。
コードを動かして電源が入り切りする場合は断線の可能性が高いです。
お買い求めのでんきやさんに修理してもらいましょう。

素人修理・改造はほどほどに・・・
ご自分の物なので絶対にヤメロとは言いません。
でも、不慣れな方や自信の無い方はやめましょうね・・・。
圧着端子・半田・絶縁テープ、「なにそれ?」と思う人はやめましょう・・・。
特に電流の多い製品は発火に至る原因になります。
また、流行の自作パソコンも注意しましょう。

差し込みコンセント・照明器具のコンセントは定期的に点検を!
買い替え時は必ず点検しましょうね。
コンセントの抜き差しがゆるかったり、ちゃんと差せない場合は交換しましょう。
点検は、なじみのでんきやさんにお願いすると良いです。

据付け業者は信頼できる業者に!
時々「おぉ!すごい設置だな〜」と思ってしまう様な状態を見かけます。
いつ事故になってもおかしくないような状態です。
聞くと量販店の下請け業者が据付けたと言われます。
下請け業者もかなり設置工料が抑えられているようなのでやむを得ないのかも
しれませんが、あまりひどい場合は再工事を依頼した方が良いです。
私も気付けば教えているのですが・・・
危険な設置もわからなければ、そのままになってしまいますし・・・
こればかりはお客様のミスではないですし・・・

信頼できる販売店で買うのが一番ですね。



参考までに
フクダデンキは販売から据付まですべて責任を持って自店でやります。
おかげさまで、現在まで落下及び火災事故は一切ありません。
安心と信頼の当店を今後ともよろしくお願いいたします。