『せたがやスタ研ニュース』15号【リニューアル】

 中里通り振組・森田氏の報告から

 リニューアルから1カ月
 常時受付サービス始め、イベント回数減らす

 中里通り振組が10月23日からスタンプシステムをリニューアルした。それから1カ月後の状況について、役員の森田哲也氏から報告していただいた。

v員の負担軽減も期待
 ここ4年間、ほぼ毎月スタンプのイベントを続けてきた。普通の月は、小出しにちょろちょろ、中元と歳末、中里まつりなどに少し大きくやってきた。しかし、参加するお客さんが固定化し、少数の人だけがメリットを享受する結果になっていて不満だった。
 しかも、役員がイベントに追われていた。イベントをやるためにスタンプ会、青年部があるような感じすらしていた。といってほかにどうするかというとなかなかない。このままでは、担当役員が疲れていやになるところまできていた。
 今年度のスタ研でシニアアドバイザーの金尾氏を知り、指導を受け、リニューアルに踏み切った。本格的リニューアルの前の5月から、金尾氏の話を参考に、台紙での買い物にスタンプ2倍サービスと、買い物に使われた台紙から抽選でサービスをする企画は実施していた。

c潟jューアルの内容
(1)役員が企画し、動くようなイベントは年4回ぐらいとした。
(2)そのほかに通年でサービスできるものをと、加盟店での台紙利用促進以外に宿泊施設などの各種チケットの常時受付を開始。常時受付のチケットサービスを始めたが、イベントを中元と歳末、春と秋、中里まつりなど4、5回に減らすので予算的には変わっていない。
(3)台紙に数カ月先のイベント予定を印刷する。
(4)スタンプを切手と同じように糊付きにした。コストは従来と殆ど変わらない。暑い時期や梅雨時などにどうなるかちょっと不安はあるが。
(5)毎回イベントの前に実施していた2倍サービスについて、消費者アンケートで「わかりにくい」という声が多かったことから、毎月第1と第3土曜日にした。毎月1倍分として、前年実績の365分の2を事前に補填。店が休みの場合は前日か翌日に必ずやってもらう。

i収は大幅増加
 旧スタンプを中心に回収は増えているが、眠っているより帰ってきたほうがいい。こういう時代だからロスを期
待するより、何かを買ってもらうきっかけになることが大事だと思う。
 台紙で買い物をしたお客さんにはスタンプ2倍サービスをすることにしているが、店が忘れる場合もあり、その
辺の対応について勉強会などで徹底を図っていく。

o時受け付けは徐々に人気
 旅行や食事などの常時受付を始めたが、それを楽しみにスタンプを集める消費者も増えているようだ。
 ただ、「スタンプが小さくなって使いづらくなった」、「台紙が見開きになったのはいいが紙が薄くなったのはあまりよくない」といった声も出ている。スタンプを小さくしたのは、台紙に常時交換やイベント予告スペースを設けたためで、大きくするのは難しい。台紙については、次に印刷する分から厚い紙にした。

中里通り振組の新台紙(A3判2つ折り両面印刷)。外側がスタンプの使い方、加盟店の名簿や地図。内側2ページにスタンプを貼る

■シニアアドバイザー・金尾敏郎氏の講演骨子(11月の全体会より)
 iソ格破壊型店舗などの台頭でスタンプはおまけ感覚、真面目に出すだけでは差別化できなくなってきた。
 li気が右肩下がりになり、大盤振る舞いは困難な時代になり、経費をかけずに喜ばれる企画の重要性が高まっ
ている。旅行などより日常の買い物にスタンプを使う消費者が増えている。
 q蛹^店や航空会社、クレジットカード会社など商店会以外の業態でポイントカードを実施する企業が増えてい
る。それらの企業との差別化を図る必要がある。通常2円のスタンプが5円にも10円にも感じられるものに。
 cXタンプ効果を実感できる台紙の店頭回収促進で加盟店の意識改革を。
 q芬での買い物に倍サービスなどで現金客より台紙利用客の優遇を。1倍分は会が負担しても、台紙1冊
(500円の場合)につきスタンプ5枚分(10円)、1000冊回収で1万円の負担で済む。しかもその負担は換金されるまでかからない。招待旅行1つ削ってでもやるべき。
 auスタンプの価値は高い」、ということを加盟店にも理解してもらう。出す店の負担はスタンプ1枚2円だ
が、消費者は100円買わないともらえない。そこを理解してもらうべき。
 q芬をチラシ代わりに有効活用。スタンプを集めている消費者は台紙を大事にとっている。その台紙に数カ月先のイベント計画が掲載されていれば、それを目標にしてくれる。「大量印刷のコストダウン」より、宣伝メリットが大きい。ポイントカードの場合はそれができないが、ハンドビラなどでカバーを。
 cJードは低迷打開の切り札にはならない。

  15号目次に戻る  バックナンバー一覧に戻る  スタ研トップに戻る  HOMEに戻る