『せたがやスタ研ニュース』2号【NEWS & REPORT】

■桜新町振組
2月3日から印字式ポイントカードに切り換え
 
桜新町商店街振興組合は、2月3日から、現在のチェリースタンプの発行を停止し、代わりにチェリーカードという愛称のポイントカードを始める。
 カードは、ポイント数が印字される使い切りの紙製磁気カード。システムは日本カード(株)から購入する。カードリーダーと開始時のカードなどを含めた導入コストは約1000万円。都や区のカード機器への補助制度はないということで、全額組合が負担する。多くの店に加盟してもらうため加盟店の機器やカードの負担はゼロにした。ポイントは前払いで1ポイント2円。
 現在のスタンプは、満貼り台紙はいつでも利用でき、はんぱのスタンプはポイントと交換できるようにする。
 加盟店は組合から1ポイント2円で購入し、100円ごとに1ポイント進呈する。消費者は、350ポイントためると、500円の金券として加盟店での買い物やイベントなどに使える。
 ポイントカードに換える目的は、現在のチェリースタンプの低迷打破。チェリースタンプは組合員の1割程度、約20店で年間発行額も1000万円程度と低迷している。
 これを便利なポイントカードに切り換え、加盟店も増やして、イメージを一新、というのが狙い。
 役員さんたちで頑張り、加盟店を約70店に増やした。
 ポイントカード担当の谷清氏(伊勢屋菓子店)は、「加盟店も3倍以上増やしたし、何とか年間3500万円はいきたい。お客さんに早く認知してもらうため、最初は1万円相当分のポイントを買い物に来られたお客さんにサービスし、開始時にはちんどん屋さんに来てもらいにぎやかに宣伝をする。4月のさくらまつりまでにためてもらい、使ってもらえるような話題性のあるイベントをやりたい」と張り切っている。
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 加盟店は3倍以上に増えた。問題は年間発行額3500万円という目標。現在1000万円未満の発行額が計算通りに増えるかどうか。加盟店がどれだけ徹底してポイントを消費者に進呈するかにかかっている。

■下北沢1番街振組
加盟店増強運動したが、チェーン店の壁は厚かった
 
昨年9月1日から約1カ月間、通常3万円の入会金をゼロとするキャンペーンを展開した。しかし、加盟はつきあいのあるラーメン屋さんと寿司屋さんの2店に終わった。
 組合員数は200店以上だが、スタンプ加盟店は60数店と少ない。それで担当役員の小山哲司さんが、「とにかく加盟店を増やさなくては」と、烏山方式のポイントをまとめ、「販促にはスタンプが一番効果的」という文書をつくって配付したが、目的としたチェーン店の加盟はなかった。
 理由は、(1)チェーン独自の販売方針がある(2)ほかの地区で地元のスタンプに加盟したが効果がなかった、など。2000万円寸前までいったが、昨年度は1500万円に落ち込み、今年度はさらに落ち込みそう。心配」。
 独自に券を出している独立店などにも働きかけたが、「自店の券のほうがいい」という店が多い。
 「うちはスタンプやっているだけ落ち込みを止めているのだが」と小山さんは残念がり、「落ち込まないで、長い目で普及に努めたい」という。

■祖師谷振組
300枚を400枚にしても変化なし
 赤字解消とイベント強化のため、昨年4月から、それまで100円に1枚発行のスタンプを300枚台紙に貼ると500円で使えたものを400枚貼りに変更した。
 消費者の反発が心配されたが、当初からそれほど反発の声はなく、8カ月が経過した現在でも、発行額は「そんなに変わりはない」(上田雅典氏)。
 これで、「累積赤字解消に邁進」。ただ、イベントを活発にしようという目的はまだ未達成という。

■尾山台振組
駐車場利用で加盟店に特典
 
96年8月中旬に商店街の中に 台入る駐車場がオープンした。各店でサービス券を買ってもらうが、スタンプ加盟店については、スタンプ会計から助成している。スタンプ会に入っていると得をする、と思ってもらいために実施した。

■中里通り振組
自前の印刷機でチラシ等印刷
 
中里通り商店街では加盟店も少なく、広告宣伝にあまりお金をかけられないので、チラシ印刷などはすべて手作りでやっている。
 印刷機は徳世さんの店におき、会計担当の茂木さんがパソコンで版下をつくる。カラーで出力したものを各店頭に張り出してポスターとして使い、白黒のものはB4サイズで新聞折り込みにし、B5サイズに縮小したものは各店が来店客に渡している。

■下高井戸振組
歳末に初の共同カタログも
 
下高井戸振組でもスタンプ開始1年を機に軽印刷機を導入し、手配りチラシ等に活用している。
 紙代等の負担のみで自由に使えるようにしているため、店頭用のPOPやチラシ作りに来る店が増えている。
 昨年末には、クリスマス・お正月用品を台紙と交換する共同カタログを5000部同機で印刷し、各店で配付し
た。米・酒・餅・ケーキから、数の子・年越しそばまで揃えた企画は大反響を呼び、7000冊以上の台紙が回収されたという。

■下高井戸振組
人気チケットは常時交換できるシステムに
 
チケット交換は重要なイベントだが、2年間の経験により、日にちを指定したものよりは、いつでも使えるものが人気とわかったため、「いつでも使えるものをいつでも交換する」ことに変更したところ(交換の冊数を増やしたものもあるが)、人気は定着してきているという(ちなみに、一番人気のディズニーランドは大人用7冊、京王プラザ&センチュリーホテルの食事がランチ4冊・ディナー7冊)。
 また、地元映画館と協力して、1冊で映画鑑賞券と交換しているが、時を経るごとに人気が高まり、月平均100冊前後、多い月は200冊以上にもなる。同様にボウリング券(1冊で2ゲーム+靴)もあるが、これはボウリング場が少し離れているため人気薄となっている。明治座の華カードも10冊のハードルが高いためか交換は少ない。
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 各種チケットについては、烏山駅前通り振組でも、ハイウエイカード、バス券などは事務局で常時交換できるようにしているほか、箱根、伊豆、、栃木県烏山町の旅館・ホテル宿泊券と交換できる企画を半年間実施中。

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