『せたがやスタ研ニュース』22号【事例】

先進事例

 ダイヤスタンプ35周年記念セミナーから

 先進2事例紹介

その1 大阪市・京橋地区商店街
隣接2商店会で共通スタンプを発行、大きな成果
  大阪市の京橋中央商店街と新京橋商店街の有志では、91年から合同でスタンプ事業を実施しているが、2つの大きな成果が出ている。
 1つは、隣接した2商店会が統一スタンプを実施したことで役員間の交流が深まり、祭りその他のイベントも一緒にできるようになったこと。最近では別の商店会も含めた大きなイベントをやるようになった。
 お客さんからみれば同じ商店街でも、各役員には別々の商店街という意識が強かったが、それがだんだん払拭されてきたというのである。
 もう1つの成果は、京橋の商店街に親しみを持つ子供たちが増えたこと。
 京橋地区では毎年地元の2つの小学校3年生の商店街見学を受け入れているが、数年前、少し離れた地区の小学校から「京橋の商店街を見学したい」という依頼があった。その小学校の近所にも商店街はあるのだが、「京橋商店街を見学したい、という子供が多かったので」とのことだった。
 これは、スタンプを始めた頃、スーパーファミコンが流行っていたので、そのソフトとスタンプの交換会をよく実施し、交換に来た子供たちが多かったため。

その2 広島県・協組神辺わかば会
スタンプはどんな業種でも活用できる!

 人口4万人の町、神辺(かんなべ)町の協組神辺わかば会は、ダイヤスタンプのシステム・運営を全面的に取り入れ、リニューアルに成功しつつあるスタンプ会だ。
 南に人口40万人の県内第2の都市、福山市があり、そして町内や周辺にも大型店、全国チェーンの安売り店などが増え、町内には商店街らしい商店街はないという地域。スタンプ会の設立は1966年と歴史は古いが、加盟店、発行額共に低迷を続け、4、5年前は、加盟店数20店弱、年間発行額400万〜500万円となり、解散寸前だったという。
 それが烏山方式にリニューアルして、桑島氏の度重なる講演などを生かして加盟店を70店に、年間発行額を4000万円以上に伸ばした。
 ユニークなのは、葬儀店が2店加盟し、そのうち1店は年間400万円以上を発行、加盟店中2位ということ。
 その店は農協の推薦業者でないため、強い危機意識があり、スタンプを武器に活用している。葬儀の場合は額が大きいのでもらえるスタンプも多く、「スタンプが出る葬儀屋さん」ということで評判が広がり、着実に売り上げを伸ばし続けているという。
 このほか非小売店では、墓石店2店、ホームクリーニング、水道工事、工務店、焼き肉店などが加盟。最近では烏山同様、信用金庫もスタンプを出すようになった。
 同組合の藤井一浩専務理事は、「こんな業種はダメ、などと先入概念をもってはいけない。スタンプはどんな商売でも活用できると実感した」と述べた。

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