『せたがやスタ研ニュース』29号【集中セミナー】

イベント
事例

 多目的ラリー PR、販促、マーケティング

  広島県・協組神辺わかば会

わかば会のスタンプラリーのB3版チラシ(2ツ折り)。
86店全部(プラス、サービスポイント)のサービス内容を店の写真入りで掲載。
写真上は表紙(上部分)、写真下は加盟店一覧ラリー台紙(部分)


 広島県神辺町の協組神辺わかば会(以下、わかば会と略)は、スタンプ及び加盟店のPR、販促支援、消費者と加盟店の意識調査を兼ねたスタンプラリーを9月15日から24日までの10日間実施した。
 スタンプラリー自体は区内でもいくつかの会が実施しており、特に珍しいものではないが、参考になるのは、
 (1)事前に加盟店に対する説明会、討論会、講演会など3回の加盟店会議を開き、毎回過半数の会員が参加した
 (2)消費者と加盟店双方に、この企画及びわかば会のスタンプ事業などについてアンケートを実施した
 (3)ラリー台紙に各店ごとの「ひとことメッセージ」をつけた
 などの点。

押印基準は各店の自由
 ラリーの内容は、ラリー台紙(開始前日の14日に新聞折り込み)に、90のポイント(加盟店など)でゴム印(スタンプ)を押印してもらい、その数によって同会のスタンプが最高1万枚もらえるというもの。
 ラリーポイントは、同会の加盟店全店(86店)のほか、町立図書館、歴史資料館、事務局など4つのサービスポイント。
 参加者は、期間中及び終了後2日以内にわかば会事務局にいくと台紙と引換に獲得ポイントに応じたスタンプを進呈される。
 参加店が押印する基準は500円を一応の目安としたが、基本的には各店の自由とした。これは前回(98年)のラリーで100円以上としたところ、「無理にラリー向けの低価格商品を揃えて失敗した」、「数千円、数万円買っても1ポイントなのはおかしい」という苦情や、何も買わずに「いつもお宅の店で買ってるんだからサービスで押して」といった強引なお客が少なくなかったことへの反省。

創意工夫する店が多かった
 20ポイント以上獲得した参加者は合計131名。
20〜34ポイント スタンプ300枚 26人
35〜54ポイント スタンプ1000枚 32人
55〜84ポイント スタンプ3000枚 31人
85ポイント以上 スタンプ1万枚 42人

 前回、98年のラリーでは、パーフェクト賞受賞者は約130名(当時の加盟店は約65店)で、参加者総数220名の過半数を占めた。
 今回は、「参加者数は減ったが、工夫をする加盟店が増えたことやむちゃを言う参加者が殆どいなかったことなどを考慮すると、内容的にはよかった」(わかば会・藤井一浩専務理事)。
 台紙には、各店30文字分のメッセージ欄を設け、サービスの内容や推奨商品を記入してもらった。
押印単位で今回多かったのは500円だったが、100円や1000円などとした店もあった。また、特定の商品購入やクリーニング持ち込み、アンケート回答、葬祭会館見学を条件とする店もあった。

加盟店向けに事前説明会
 わかば会では、新たなイベントや大型イベントには、加盟店を対象に事前説明会を開いている。
 今回のラリーも3年ぶり3回目ということで、3カ月ぐらい前から企画準備に入り、事前の2カ月ほどは例会で連続して「自店で工夫をしていただきたい」と30分から1時間ほどかけて話し合った。
 また、ラリー前の8月20日に桑島氏を講師に講演会を開いたが、その時にも、ラリーへの心構えを強調してもらうなどして加盟店の意識高揚を図った。
 *わかば会では毎月全店を対象に例会を開き、毎回半数程度が出席する。
 
マーケティング
 参加者はわかば会の事務局へラリー台紙を持参してスタンプと交換するのだが、その際に、希望するイベントや事業などについてのアンケートに回答してもらうことにした。
 また、終了後に加盟店からもアンケートをとった。
 集計結果を今後のイベント企画や組合運営に生かす。
 経費は約160万円。うち景品のスタンプ代は131万円、チラシが25万円。

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