『せたがやスタ研ニュース』29号【集中セミナー】

個店支援

 下高井戸スタンプ事業部

 個店を応援「下高井戸 元気イベント作戦」


 下高井戸振組スタンプ事業部が、積極的にスタンプを活用する個店を支援する制度を設けた。その背景と内容を事務局の荻野真理さんに寄稿していただいた。

■下高井戸振組の新企画スタート
 加盟店の数は多いほうが良いに決まっている。それなのに下高井戸商店街のスタンプが直面している問題は、なかなかに深刻なものがある。この3年間で新規出店組を含め、加盟店が4店増えているが、移転や廃業など事情はいろいろでも11店もの加盟店がなくなってしまった。
 残った50店が元気に事業を進めるためには、今まで培って来たノウハウに加え、新しい仕組みを作ろうと、前年度の終わり頃から加盟店に呼び掛け、このほど個店のイベントを会としてバックアップする「下高井戸スタンプ元気イベント作戦」をスタートさせた。
 個店の元気は商店街の元気、1店でも元気なお店を増やしていこう、という考えに基づき、ひとつの店が、または何店かがグループを組んで、簡単なイベントを回数多く店頭で実施し、店のにぎわいを演出していこう、というもの。
 期間はとりあえず2001年10月から2002年の3月末まで。規定の書式でプランを提出し、スタンプ会の調整を受けた後に実施の運びとなれば、1店あたり1回に1万円の補助金を賞品等に当てられる、というメリット付き。
 どんなイベントを打つかはお店のアイデア次第。ただし、全体を見渡し、より効果的かつ楽しい企画になるためにサジェッションやスケジュール調整などは必要となるが、期間中1店あたり2回まで申請できる。

■下高井戸振組の新企画スタート
 10月4日の加盟店会でゴーサインが出されたが、翌5日には早速一番乗りが提出された。スタンプ研究会でもおなじみの赤松屋米店さんの「スタンプ3倍セール」。得意のポスティングパワーを生かして、10月13日から19日間、すべてのお客様にスタンプ3倍セールを実施する、というもの。
 お米屋さんにとって、10月は難しい時期。各地で新米が出そろい、人気沸騰と思いきや、この不況の世の中、故郷のだれそれから直送することで家計を助けるとばかり、各地からの米が販路に立ちふさがり、大変商売がやりにくくなるそうである。
 そんな時の3倍セール。約3000円の客単価に対し、プラス60枚のスタンプで1日平均30件。期間中500件の出費は痛いが、商店街のお知らせや台紙の配布を手配りするメリットと、スタンプファンの期待に応え、年末の特別企画に向けて、スタンプ収集にはずみをつけてもらおうと、効果的な仕組みをこのセールに凝縮している。
 1万円の補助は経費全体の2割程度にしかならないが、「有効に生かせるなら」と前向きである。

■下高井戸振組の新企画スタート
 翌日には駅前の時計眼鏡宝飾店カザマの若主人からはお買い上げのお客様が抽選に挑戦し、スタンプをたくさん進呈する企画や、共同店舗で営業している精肉・鶏肉・漬け物・蒲鉾の4店が力を合わせて4店ラリーを実施したい、など続々と企画書が提出され始めた。 下高井戸振組は定番のイベントを何年も順調に実施し、[いつでも交換]メニューの充実をはかってきたが、ここへ来て新しい動きがでてきたといえる。
 先に揚げた赤松屋の上保さんは、スタ研で学んだことを次々実行に移し、商店街に新しいお店が出ると、そのお祝いを兼ねて便乗セールを実施しようとするなど、アイデアも意欲もますます盛んの様子。
 戦略としてスタンプを利用しようという人材と、会からのバックアップという車の両輪で活性化を図ろうとしている、下高井戸振組のこれからの動きに注目していただきたい。

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