スタンプ&ポイントカード実績調査結果要旨
 2002年度の動き
 
*2002年4月〜2003年3月まで

・2002年度全体の数字やイベントなどの詳細は『商店街通信』50号(03年12月発行)に掲載
・2002年4月〜9月は49号
・2002年10月〜2003年3月は50号(03年12月発行)

■概況
長引く売り上げ減少傾向
 郊外型店舗や独自ポイントカードを扱うチェーン店の増加、消費低迷などで、既存商店街の多くの店が停滞している。また、スタンプ(ポイント)発行額トップあるいはベスト3という有力店が経営破綻や独自ポイントカード実施のため、地元商店会等のスタンプを脱会するというケースも増えている。
 
高まる回収率
 単年度でみると、回収率100%以上(発行枚数(ポイント)より、回収枚数のほうが多い)会が10団体もあった。
 多くの会で、消費者が手持ちのスタンプをとっておかずに、一定枚数たまるとすぐに使う、それもイベントではなく、加盟店での買い物に使う傾向が高まっている。
 これは、(1)実質所得の減少や先行き不安で、地元商店街などの地域スタンプをじっくり集めて旅行などのイベントに使う、という余裕がなくなりつつある(2)スタンプ未加盟の郊外チェーン店などを利用する頻度が増え、地元スタンプの集まる期間が長引くようになり集まるとすぐに使う――という消費者が増えていることが主因。

問題先延ばしや、ごく一部だが解散する会も
 ごく一部だが、「加盟店が減り運営が難しくなった、先行きの見通しも厳しい」ということで、解散する会も出ている。「すぐに解散するほどではないが、このままでは、それも視野に入れないと」、という会は少なくない。
 また、「解散したいが未回収分の問題があり、解決できない」ため問題を先延ばしたまま、継続している会もある。

 
新機軸を打ち出す会も
 一方で、将来のスタンプ財政悪化を見通し、大盤振る舞い型のイベントを減らし、しかも消費者に喜ばれるイベントを追求する会も出ている。
 また、加盟店の経営向上のためシリーズで勉強会をしたり、消費者を加盟店に向ける企画や環境とスタンプを連動させるなど、前向きに取り組む会も徐々に増えている。

■発行回収状況 
【発行】
発行額増加4団体12%、減少21団体66%
 発行額が前年比4%以上増えた団体は、32団体中4団体12%(01年度は12%)なのに対し、減少した団体は21団体66%(65%)。
 発行額全体では4%減(8%減)。
 伸び率の最も高かったのはオホーツクカード事業協組の13%増。ただし、加盟店の売り上げが上がったというより、各会(5つの町村のスタンプ会がオンラインで共通のポイントカードを実施するほか、独自にスタンプを発行)の独自スタンプの発行比率が減り、共通ポイントにシフトしつつあることが主因。
 秋田市共通商品券協組の11%増は、昨年5月に羽後町スタンプ会の50数店をはじめ、他町村スタンプ会の加盟を促進したことが主因。

 
【回収】 
回収額増加9団体28%、減少21団体66%
 回収額が前年比4%以上増えた団体は9団体28%(01年度は18%)、減少した団体は21団体66%(56%)。
 回収額全体では3%減(01年度は6%減)。
 伸び率最も高かったのは協組サロベツドリームスタンプ会の63%増。今年3月末で、従来のスタンプを無効としたことが主因。
 輪島市商店連盟協組の26%増は、更新のためスタンプの有効期間が03年6月末で切れるので、手持ちのスタンプを使う消費者が急増したため。
 斜里ポテト協組の20%増は、昨年末で併用していたスタンプの発行を停止し
たことが主因。
 また、回収率が全体に高まっているのも特徴。消費低迷と競合激化で発行額の落ち込みに比べ回収額の落ち込みが少ないため。
 
■その他の動き
満貼りスタンプ(満点ポイント)数の変更
 丸亀中央振連は昨年11月から満点カードのポイント数を336から400に変更した。
 輪島市商店連盟協組は今年2月から、満貼りスタンプ数を360から420に変更した。
 サロベツドリームスタンプ会は 350枚から364枚 
 *ただ、チェーン店などのポイントカードを集める消費者が増えている状況では、集まるのに時間がかかる仕組みにするのは危険もはらむ。例えば、同じ還元率にしても、スタンプ400枚満貼り500円ではなく200枚250円、100枚120円などとすることも考えられる。

近隣のカード会6団体で合同の1泊旅行招待を企画
 丸亀中央振連は、2月27日、近隣のカード会6団体で構成する「ポイントカード会連絡協議会」に参加した。
 6団体共同での「温泉一泊旅行招待イベント」を今年12月に開催する企画についての検討がテーマ。
 「温泉旅行一泊招待」を単独で実施した場合、100万円強の費用が必要になるが、共同で実施した場合、単独開催に比べ募集人員はかなり減るが、20万円弱の費用負担で済むため、会計の厳しい中、このイベント事業に相乗りすることにした。
 *市町村合併の時代である。事務局の運営、消費者が集めやすく、使いやすいスタンプとするため、スタンプ会も連携・統合を検討する時代に入ったといえるだろう。
 数年前に「トキスタンプ会」として合併、スケールメリットを発揮している新潟県佐渡郡の4町村のスタンプ会のような事例もある。
 「いっきには無理」なら、合同イベント、スタンプ台紙の相互乗り入れ、各種チケットの共同購入・斡旋制度などが考えられる。

地域貢献 団体活動に支援
 人吉商連では、「団体特別換金」を年2回(2・10月)実施。[特別換金]団体でスタンプを集めて商連事務局に持参すると1冊500円の台紙が600円で換金できる。対象団体は、学校、幼稚園、保育園、子供会、町内会、老人会、婦人会など。中学校のクラス単位で換金して、生徒の卒業旅行の費用の一部に使うなど有効に活用していているという。

金融機関から手数料要求の動き
 共通商品券などもそうだが、スタンプについても、販売代行、回収台紙の換金などについて、有料化、手数料値上げ、取り扱い停止を申し出る金融機関が出てきた。

スタンプをサービスする金融機関も
 一方で、地域スタンプを景品の一部に組み込む金融機関も増えている。定期預金を申し込むとスタンプを一定枚数進呈したり、年金支給の日に出す景品の一部にスタンプを加えるなどだ。
 
■今後の方針・課題
満貼り台紙での買い物促進
 小阪スタンプ会では、満貼り台紙での買い物促進を今年度のテーマとし、会全体で取り組むことにしている。

経費をかけずにしかも魅力あるイベントは?
 
丸亀中央振連が検討中。

消費税対策
 
2004年4月以降、消費税の事業者免税点が、課税売り上げ3,000万円から1,000万円に引き下げられる(個人事業者は2005年分決算から、事業年度が1年である法人は2005年3月分から適用される)。
 当然、課税対象になる会が急増する。同時に、任意団体でも、税務署の調査が入るケースも増えることが予想される。
 経理も多少、複雑になる。会だけでなく、個店の消費税対策の勉強会なども望まれる。
 また、近い将来、消費税が増税される可能性が高い。その対策も課題といえる。

 
基本は、スタンプに積極的に取り組む加盟店、集める消費者を増やすこと
 
そのためには、「個店単独ではなく、会(組織)としてスタンプに取り組む
メリット=必要性を加盟店全体に再確認してもらう一方、加盟店独自のスタンプ販促策についての情報提供、スタンプを集める意義を消費者に理解してもらう活動、その前提となるスタンプの魅力増進を検討していく必要がある。

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