スタンプ&ポイントカード徹底活用研究

「狭山園」の記事は、『商店街通信』44号(01年1月発行)および『せたがやスタ研ニュース』31号(02年2月発行)で詳しくご紹介しています。

 お茶の狭山園 東京都立川市・ハローチップ会

 スタンプ媒介に夫婦でお客を把握
 2倍サービスの日は売り上げ3倍
 ワケありの情報提供、入りやすい店づくり

 スタンプ2倍サービスをした日は売り上げが3倍近くになるという店が東京・立川市にある。羽衣商店街振興組合の狭山園というお茶の専門店だ。
 スタンプは特別に還元率が高いわけではない。加盟店は1枚2円で購入し、消費者には約1.5円分(100円買い上げに)を還元する。だから2倍サービスといっても、1000円の買い上げなら店の経費はスタンプ20枚分の40円、消費者にすれば30円分のサービスだ。2〜3割引きが当たり前の昨今では、とるに足らないようなサービスと言える。
 それでなぜ3倍もの売り上げにつながるのか。2倍サービスの前後の日は多少買い控えがあるが、それでもトータルすれば売り上げ増になっているという。実際、6年前に羽衣振組でスタンプ(ハローチップ)を始めてからの同店の年商は30%以上増加している。
 どうすれば、こんなことが実現するのか。
 まずは、お客とのいい関係づくり。買い物がなくとも世間話が気軽にできる雰囲気づくりに心がけていること。そのために店内には椅子が何脚も用意されている。
 次は徹底した情報提供。毎月手渡しの情報誌を作ったり、店内のポスターやPOP類で知らせる。そのうえ、こまめに声掛けする。
 スタンプ加盟店の中の有志でグループを作ってひんぱんにイベントをしたり、お茶に関連づけて和菓子店とタイアップしたスタンプイベントも企画するなど、お客に、店に足を運んでもらう機会、スタンプを進呈する機会をひとつでも多くしようとアイデアを練っていることが売り上げにつながっている。
 ハローチップ会全体のイベントも工夫が凝らされている。


 左から経営者の池谷健治さん・和子さんご夫婦、
 パートの西山京子さん 
 後ろのパネルは健治さんのお手製

 狭山園では7坪強の店内に、遊びに来るお客のために
 6人分の椅子を用意している


毎月出す狭山園の情報紙「いっぷく」。
A5判のハンディーなもので、600枚を来店客に渡す

商店街情報センターでは、『せたがやスタ研ニュース』の編集を担当しています。
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