| 「5分だけ楽しい機械達」 |
役に立たない機械ってあるじゃないですか。あるいは役に立たないことは無いけれども、明らかに自分でやった方が早いじゃんっていうような無駄な動きや機能のある製品。わかりやすい例で言うと、映画「バック・トゥ・ザ・フィーチャー」の冒頭に出てきた、無駄に手間のかかった朝食作り機械。絶対自分で作ったほうがおいしく手早く出来そうなんですけど。
まあそういったある種お茶目な機械というのがたまらなく好きで、例えば明和電機とか、凄く無駄な動きをする楽器やアート作品を作ってますけど、私はそういうのは大好き。ああいう馬鹿な機械を自分で作れたら楽しいだろうなあって毎回本当に思うのだけれど、残念ながら私は電機技術にはめっぽう疎い上になんの知識も持ってないので絶対無理。だから明和電機とかそういう技術的アーティストをみると本当に羨ましい。憧れます。
で、明和電機の製品はやっぱり買っちゃってます。まずは何といっても"ビットマン"。コレ、厳密には純粋な明和電機の商品とは違って、明和電機の後輩に当たるアーティスト、クワクボリョウタ氏との共同作業で生まれた商品。いわば明和電機ブランドで出てきたオモチャって感じですかな。
8x8という小さなマス目のLEDに、ビットマンというキャラクターが映し出され、時々ピコピコと動く。しかも本体を激しく振るとそれに合わせて踊り出す。きわめつけは重力センサーがついていて、逆さにしてもビットマンはよいしょと方向を変えてくれて常に足を地面に向けてくれる。あげくのはてには文字を入力してネオン広告みたいにメッセージを流すことも。
とは言ってもだから何?という感じではある訳で(笑)。別にゲームになっている訳でもないし、アクセサリーとして身につける以外には何の利用方法もありません。
しかしこのテの製品に意味を求めちゃあダメ。LEDで光らせているところがポイントで、夜とかに使用すると異常なほど目立つこと請け合い。デザインもシンプルで良いし。こんなハイテクをよりにもよってこんなオモチャに利用している所が醍醐味なのです。
これをデザインしたクワクボリョウタ氏は、他にも魅力的なアート作品を制作しており、LSIゲームのような作品もありました。またデザインが素晴らしくて、売り物だったら思わず買ってしまいそうな勢い。個人的には、明和電機のセンスよりも彼のセンスの方が好み。この人の作品ってもっと商品化して欲しいなあ。
それとジホッチ。もうわかりやす過ぎるくらい無駄な機械です。デジタルなご時世で、あえてアナログ式でいこうと。しかもそれを腕時計で。
ジリジリとダイヤルを回し、117にかける事で、音声で時間を教えてくれるという時計。なので時間を知るためには、わざわざ電話をかけなきゃならないという。もっともほんとに電話をかけてる訳ではないですが。 それにしてもサッと時間を知ることが出来るという本来の腕時計のウリが死んでるんですけど(笑)。
もうこの馬鹿馬鹿しさがたまりませんね。それなりに技術が使われて作られた製品がコレなんですから。
あまりのそのチープでシュールなデザインに即買いしてしまった私ですが、さすがにあまりにも見た目がシュールすぎて、結局は実際に使う気にはなれませんでした。だって街中で時計をジコジコ回すんですよ?
怪しすぎますって(笑)
なんかネタでもあんまり付ける気になれませんでしたなあ。 面白い製品なんですが、なまじ"腕時計"という従来の使い方が決まってしまっているのが痛かったですかね。ビットマンだと、逆に何の役にも立たない商品なのでこっちで色々遊び方を考える楽しみがあるんですけど。
ジホッチもビットマンも今やあまりお店では売っていませんが、よしもとのオンラインショップで今でも購入する事が出来ます。でもビットマンはさすがに品薄で難しいかなあ。
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| 明和電機のビットマン。 別売りのバンドを使用すれば、 腕に取りつけて腕時計のようにする事も 可能。一応時計機能が付いてるんで。 |
暗闇で使用すると、LEDランプが 神々しく光り、異常に目立ちます。 待ち合わせで目印に持っていると 判りやすそう。 |
ジホッチ。 実際にダイアルを回して使います。 110とかかけると、これは○○の番号 です、とか教えてくれます。 |
まあそれでも明和電機の製品はやっぱり面白い。明和電機に限らず、技術を使って無駄な機械を作っているアーティストの商品はみんな魅力的で困ります。
例えば明和電機とは関係ないトコで、最近入手したものでは、"Buddha Machine"。FM3という中国人を含むユニットミュージシャンによるこの作品、彼らはなんと自分の新曲を、CDに納めるのではなく、再生媒体に直接埋めこんでしまった。携帯ラジオみたいな小さなボックスに彼らの短いアンビエントループ曲が9曲入っていて、順次切り替えて聴くことが出来るようになっています。
それぞれの曲は3〜15秒程度の短いループ音で、それらが延々とループ再生されるだけ。側面に付いているスイッチで順次曲を切り替える事が出来るけど、まあ出来る事はそれだけ。ほんとそれだけ。
でも、なんというかこの再生機の形状がシンプルでたまらないのですよ。 高度な最新技術を駆使した製品を見慣れているせいで、こういうアナログ感満載な機械をみるとなんだか嬉しくなってしまう。この辺は明和電機と一緒ですな。
そもそもハード+メディアという媒体が一般になった今の時代、しかも最近じゃネット上で曲がやりとりされている昨今の中、あえてハードのみで曲をリリースするなんていうのは、逆行していて面白い試みですよね。新曲がリリースされるたんびに、それ専用の再生媒体がくっついてくるって訳ですよ。ユーザーにとっては超ありがた迷惑な話ですが(笑)、アート作品、特に現状の音楽シーンに対するアート作品と考えれば実に興味深い商品です。
ところで、このBuddha Machine、実は元々"電子念仏機(厳密には電子念佛機)"という中国で実際に売られている仏具を改造して作られた物なんだそうで。オリジナルの電子念仏機なるものは、一部の怪しいモノ好きの間では結構知られたブツらしいんですが、もう名前からして察しがつくとは思いますけど、スイッチを入れるとスピーカーから念仏が延々と流れるという機械。まああれでしょうか、本物の線香やろうそくを使わずに代用品で済ますっていうノリの製品なんでしょうかね。
こいつに自作の曲を入れてしまえば、そのまま作品になるじゃないか!とFM3が思ったかどうかはともかく、彼らは念仏の代わりにアンビエントサウンドを挿入し、仏具っぽい装飾も排除して、怪しい仏具をアート作品に変えてしまいました。これはお見事。 しかし、これを包んだパッケージは元になった電子念仏機のものをそのまま利用しているので、箱だけは凄く怪しいままです(笑)
でもこれが無かったらさすがに私も元ネタが何か気がつかなかったかも。
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| Buddha machine。お値段約2千円なり。 ラジオのような安っぽい外観。 まあ元の値段は1000円以下かと。 ドイツのstaalplaatというサイトで購入。 国内に若干は入荷されるでしょうけど。 |
ジャックにイヤホンを差し込んで、 一人楽しむ事も出来ます。 その容姿は・・・・・・・・・・・・ まるで IPodモドキのようだ!!(笑) |
これがオリジナルの念仏機。 スイッチを入れるとお経が 流れるんだそうです。う〜ん怪しい!(笑) 仏像の形をしたやつとか色んなタイプが あるらしい。 |
で、念仏の代わりに入れられたループは、それでも中国の伝統や雰囲気、そして仏などをイメージした音源ではあります。しかし怪しい雰囲気はほとんどなく、あくまで美しいアンビエントサウンドです。最近では川のせせらぎや虫の鳴などがスピーカーから流れる癒しグッズとかが売られていますが、ノリとしてはあんな商品に近いかもしれないです。すごく和みます。でも会社の同僚の人は「孔盟さん、これはちょっと・・・・」と苦笑いしてましたが(爆)
元になったオリジナル商品もまあ興味深いといえば深いですけど、さすがにあれを人前で使ったら皆引くでしょ(笑)。ネタにはいいかもしれんけど。FM3の作品は怪しさが無くなって凄くカッコイイし、普通に音を出しっぱなしにして楽しめるし、とは言えネタとしても笑えるし、凄く気に入っています。
オリジナルを知っている人には、中途半端にカッコ良くなっちゃって邪道だ!って言われちゃいそうだけど、私はこれくらいのイロモノ加減度が丁度良いんです。
このBuddha Machine、他のアーティスト達にループを作ってもらって、シリーズ化していこうという企画もあるとか。おおっ。これは楽しみだ。出たら絶対買っちゃいそうだよ。
も〜こんな趣味が無ければ結構貯金溜まってるような気がするなあ。まーどれもこれもそんなに高いシロモノではないけれど、チリも積もればってヤツですわ・・・・。