NEO BORDER

仮想地球(Globe of Virtual Reality )とは

天空から神のごとく地球を見下ろし
地上の様々に心躍り
心あらぶり
心悲しみ
心安らぐ時
私は天使となりて地上に舞い降り
その翼を希望に変えて
地上人となろう



"Mark Fros"が始めた“あなたが国を創るなら”というテーマをベースにしたコミュニティのミーティングを、
より楽しめるように“John Reeves”をはじめとする3Dに秀でたメンバーが集まり仮想空間に擬似地球を製作。
世界各国の有名な街やお店をリアルに映像化し、コミュニティのメンバーがネットを通じてそこに集まれるようにした場所。
システムは“Valkrie(人工知能プログラム)”系の人工知能で基本構成されている。

初期のベータ版はとてもシンプルなつくりでネット会議の拡大版のようなものであったが、
数ヵ月後にはセキュリティを最高レベルに設定できる機能をつけて正規版が公開された。

後に

Version2.0 で人工知能型(人工知能プログラム”Valkyrie”の一端)多言語同時対応の会話機能システムの導入。

Version3.0 で地球周回軌道上のインタラクティブでリアルな映像の構築。

Version4.0 で建国システムの構築

Version5.0 で経済活動システムの構築

  ・・・

初期タイプは現存する全ての人工物やインフラなどは引用拒否されない限り忠実に再現されているが、
映画のセットのように張りぼてであり、現存する人間は当然そこにはいない。

とはいえ目的がコミュニケーションでありミーティングなので、特にこの段階では問題ではなかった。

やがて世界各国の有名な街にメンバーが集まり、宗教や国籍、民族を否定、強要しない事が基本前提で、
“あなたが国を創るなら”というテーマといくつかの約束だけで様々な議論があちこちで、周りの情景を楽しみながら盛んに行われ始めた。

現実世界においてツイッターや、SNSでの情報交換や集会の呼びかけも、この空間においては瞬時に伝達できるため、 集まる人の数はすぐに百単位で、会議や話し合いがあちらこちらで即座に始まった。

ここでこの“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”への参加方法だが、
現実に沿った本名や住所は基本非公開で(隔離クラウドに保管し、セキュリティレベルによって情報を分割して複数のゲートでガードしている)、公開IDは匿名でも可能。フリーメールも使用できる。
ただし、現存する一個人=1ID は絶対である。
とはいえ、“Facebook”などの協力もあり、個人があらかた特定できる公開IDで参加している人への信頼は、匿名、フリーメールでの参加者とは別格に高く評価され、各発言も尊重された。
個人情報の一般への公開に対するリスクに見合った権利を保有し、いろいろな役職はこれらのメンバーの中から決められる。

角界著名人や、専門業種などのブレーンが少しずつ参加していったことも要因ではあるが、
やはりこの“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の人気のひとつは、
“Symantec”などのサポートによって実現した、そのユニークな運営費の徴収方法や、セキュリティの堅牢さがある。

運営費は、各メンバーが一定のお金を任意の好きな銀行に預け、その金利を自動的に徴収し運営費に充てるシステムを構築したことにより、メンバーからの直接支払い行為が発生せず、比較的容易に徴収できることからかなりの評価を得た。
また、セキュリティの堅牢さは、個人情報の漏洩を皆無にした。

またもうひとつの人気は、
メンバーが全世界にまたがるため、やはり言葉の障壁が起こる部分で、Version2.0 から導入された、発達したあらゆる言語同時対応の人工知能型会話機能システムの開発確立や、
語学を学んでいる多くのメンバーが通訳者として、各街で目印となるアイテムを持って廻っており、困っている初心者メンバーをサポート、多言語間の架け橋となり、言語による参加の難易度を大きく緩和していったことが、一層の広域化をももたらした。

そして、いろいろな人たちとのコミュニケーションをとる場所であることは他のSNSなどとあまり変わらないが、
Version3.0 で地球周回軌道上のインタラクティブな映像の構築がマスメディアで紹介されるようになって、他との急激な区別化を示すこととなる。

“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”に参加したメンバーは、仮想地球上に基本1人、背丈×両手を伸ばした3u+αが空間として提供される。

その空間は、地表上ではなく、地球周回軌道上に人工衛星のごとく割り当てられる。
公転する地球、自転軸と太陽との角度から統一した軌道空間上に自分の住所(緯度・経度)を登録。
まず最初は、そこがそのメンバーにとっての領域となる。

メンバーはログインすると、この自分だけの領域に入る。
宇宙遊泳をしているように何もない空間に浮いている状態で。
Version1.0 では簡単な映像だったが、メディアが注目したのは Version3.0 からの、本物の映像による宇宙から見る地球の高度なクオリティだった。
その眼下には息をすることも忘れてしまうほどの、青き、美しき、母なる地球があり、時間と共に姿を変えていく。
“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”のコピーの一文に
「天空から神のごとく地球を見下ろし、地上の様々に心躍り、心あらぶり、心悲しみ、心安らぐ・・・」 とあるが、これがまさにその通りの情景であり、特に地上では決してみることの出来ない夜景と太陽の融合した時間帯での美しさ、荘厳さが、メディアの話題となったのだ。

ある人は宇宙飛行士のように、ある人は地球の自然のすばらしさに、ある人は日常の疲れ、悩みから解放されるこの景観は、“Google”“NASA”の協力が無くては実現できなかったリアリティであり、ネットのクラウド化の発想についても、ここにひとつの帰結点をみた。

話を戻し、
“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”にログイン後は、“あなたが国を創るなら”というテーマにのっとった自分の理想の国創りについて、いろいろな人と議論するために街に舞い降りて行く。

“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”上には主だった国の主要な街がまず作られている。
メンバーは興味のある街に舞い降り、各所での会議や討論をしている場所で話を聞き、自分にあった場所があればそこに参加する。
これが最初のスタイルだったが、やがて、Version4.0 が導入されると
街に各メンバーが入れ替わり立ち代わり集まって、あちこちでいろいろな議論が24時間行われ続けているうちに、一番大きな議論会場で、意見の一致したメンバーたちが集まり始め、その街にひとつの国を建国宣言した。

国には国民と、領土と、主権が必要であるが、
建国の条件の一つである“1000人以上の国民から”をメンバー1000人が集まりクリア、
メンバーはひとつの国の国民になったときから、地球周回軌道上の領域は建国された領土に変換され神のような存在から地上人になる。
領土は3u+αの領土×人数分と、インフラなどの関係で参加者数にそって+αされる。
さすがに始めて建国しただけあり、すでに簡単な憲法と法律なども制定され、主権は国民とうたっていた。

こうなってくると経済活動も自ずと必要となり、Version5.0 から、 張りぼてだった街に、現存するいろいろなShopや、映画、コンサート、スポーツ観戦などの娯楽施設との提携で、現実社会と同じようにサービスを受けられるように再現され始めた。やがてネットで可能な経済活動はどんどん取り入れられることになる。

このようにほどなくメンバーが集まってひとつの国を創るこの流れは
どうしても価値観の違いから相いれない別の考え方で、議論が平行線をたどっていた他の多くのグループにも波及し、
一気に建国ラッシュとなった。
新規のメンバーや、議論が終わり街から自分領域である空に飛び立ちもどる無国派層メンバーの取り込み合戦も、国力への欲求として生まれ、各国は自国のPR活動に力を入れていった。

統一した意識や考え方での建国は、これまでの個々の自己実現を大きくかえる。

各国は同一の価値観を持った国民によって形成されるが、それぞれにいろいろな特色をもっており、それは同一ではないのだ。

現実社会に沿った国創りをめざす国もあれば、
自然を大切に自給自足が基本の国、
経済活動をどんどん進める国もある。
音楽に特化した国もあれば、芸術、スポーツを中心とした国もできた。
こうなると必然的にエンターテイメント系の国も次々に建国され、
Disneylandのような夢物語のような国、
いろいろなオンラインゲームの中の世界のような国など、
さえぎることの出来ないtidal waveのようにいろいろな国が建国されていった。

もはや
“理想の国づくり”というよりも、“理想のワンダーランドづくり”である。

だが、だからこそここには自由を肌で感じられる楽しさがあふれていた。


しばらくは大小さまざまの国が建国されていったが、
人が集まらなければ建国はできないし、小国だと経済活動や娯楽も限定的になる。
楽しむことがメインのエンターテイメント系の国も、一生遊んでばかりもいられない現実により頭打ち。

一定期間を過ぎると人数の集まらないグループや小さな国はとおのずと淘汰。エンターテイメント系の国は大きな国の一部に吸収されていった。

Version5.5からは、
新しく入ってきたメンバーにとってハードルの高かった各国の特色と、自分の考えのマッチングを”同系選択YES or NOチャート“で自分の考えに近い国、グループを見つけることが容易になったため、
建国されている国の、国家憲法、法律に賛同できるならば、その国の国民となり国籍(ここでの国籍は現実国家のそれとは大きく概念を変える)を取得、国には満たないグループへの参加もスムーズに行えるようになった。
これにより、自分の考えをいろいろな街で話し合い、最も自分に適した国への参加、もしくはグループへの参加の要する時間が短縮されるためメンバー数がますますのびた。

また、似通った思想や価値観の国々の中でも、
治安に優れ、
経済活動においても粗悪なサービス、商品を排除し、一人ひとりを尊厳を持って対応する国ほど人気があり、
人が集まり領土が増えていき、そんな優良で理想郷に近い大きな国家がいくつかできあがっていった。


さて、ここで問題になるのは現実国家では必ず直面する領土による国家間の紛争であるが
仮想国家群において領土は、先行取得権利は階層化することで、ビルディングのように上に乗せていく考え方なので基本的に存在しないようになっている。

ただし原則、大きな国ほど下層となる。

おのずと下層のエリアに存在する国が多くの権利を有するようになるため、
最下層では大きな国が領土が重ならないように譲り合うことで、“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の基本的な権利を掌握し、後に作られた仮想国際連合はこの最下層の国々が常任理事国となった。

とはいえ他国への干渉は基本禁止されているため、基本的には各階層は平等である。

視点を各国内の都市計画などにむけると
現存する構造物などは“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”が構築されたときにできているが、
新たにインフラを整備したり、各建築物もリスク計算を織り交ぜながら建設したり、問題が発生すれば、理想的な都市計画にそって、常にリセットし現存する完成された技術や物によって再構築もできる。
これは現実では不可能なリセットと現実国家の既得権者などの隔離が可能な仮想地球ならではのことである。

また、メンタルな面では
仮想国家において、自分以外の何人や事情への誹謗、中傷、批判、強要、争いをしない、相手の嫌がることをしない”という、基本理念を軸に、意見の合わない場合は自由にいろんな国への移籍はもとより、無国派層でい続けることも自由であり、
このため国家間の宗教や国籍、民族関係のトラブルも表面化しない。
とはいえやはりどこの世界にも常軌を逸している人間はいるもので、
それらへの最高の罰は永久追放とされた。
(ただし、後に建国条件をクリアした特別区域国がわずかではあるが建国されていく)
そして軽微なものは国内のみんなの意見で罰が化せられ、
公正で厳格な対応が出来る国ほど国民が集まり、国力となることは、現実国家とはまったく異なった構造といえる。

やがて“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”は、宗教や国籍、民族を超越した、
思考や精神を柱にして創られた仮想国家群となり、各国家の代表者が国家元首、通訳者は外交官と、
だんだんシステム的には現実国家に模倣した形になっていった。
そして経済活動が金融商品の領域に波及したため現実国家にダブるようになってくる。

これが、後の導火線となり、
膨大な仮想国家群の参加メンバーの力が、現実国家群の矛盾への指摘にむけられはじめた事が
火種となる


ようこそ"NEO BORDER"の世界へ

このページは近未来映画"NEO BORDER"の中にでてくる
”仮想地球(Globe of Virtual Reality )”についての解説が記載されています。

このサイトの上層のメインページとはまったく関係がございませんので
ご理解いただきますようお願いいたします。

"NEO BORDER"の詳細につきましては、本編掲載サイトにてご覧ください
See you !


Mick