| No.032 | 投稿日時: | 2003/02/03(月) 23:56 <↑親記事:No.031> |
| 投稿者: | 山本太郎 <E-Mail> |
返信に感謝。
> これが一番困りますね。
> JIS83 時の教訓が生かされれば、そういうバカな事はしないと期待するしかないだろうと考えています。
いや、そういうバカなことをやるのが、今回の提案です。
> > 私は、提案されている例示字形の変更に反対するコメントを送るつもりです。
>
> 今回の公開レビューの実施概要は次のようになっています。
>
> http://www.jsa.or.jp/domestic/instac/review/0213review.htm
> -------------------------------------------------------------
> ●公開レビュー実施概要
>
> 公開レビューでは,改正の方針そのものは既に平成13年度に決定しておりますので以下のようなことを検討していただくことを期待しています。
>
>
> 1.改正方針が正確に改正原案に反映されているかどうか。
> また,規格の使用者に誤解を与える可能性のある表現がないかどうか。
> 2.改正原案の発行に当たり,既規格改正が必要な箇所のもれがないかどうか。
> -------------------------------------------------------------
>
> 例示字形の変更に反対するコメントを送る事はかまわないと思いますが、例示字体の変更はすでに『決定事項』のようです。
このことには、必ず反論せねばなりません。前回の公開レビューにおいて、公開されているコメントの内半数が、例示字形の変更に対して反対、または慎重な対応を求めるものでした。これを十分な理由説明なく黙殺しているのが、今回「決定」されたといわれる改正原案です。手続き論だけで、反対意見を封じることは、断じて許されないと思います。この点はコメントの際に言及せねばなりません。
> JIS 漢字の改正が行われて「例示字体」の変更が行われても、今での字体をそのまま採用する事は規格上問題ないようですから、メーカーでは今までどおりの字体を採用して、「印刷標準字体」が包摂されている区点位置で「印刷標準字体」が必要な所でのみ字体切替などで対応していただきたいですね。
従来のJISの改定において起こった現実を見ればあきらかなように、例示字形の変更は、実装に対して大きな影響を与えるものです。そのために、同じ包摂規準をもとに字体の選択を行ったJIS X 0208:1997は字体・字形の変更に慎重であったわけです(同規格の解説を読めば分かります)。
それが、今度は「積極的に例示字形を変更する」などと、まったく従来の方針と異なることを述べており、印刷標準字体を強引に実装に反映させようという、暗黙の意図が明らかです。このような混乱と負担を強いる変更には断固反対せねばなりません。83JISを含め、過去の国語国字改革がいかに大きな負担と、国論を二分するような激論を喚起したかを想起すれば、たとえ国語審議会答申といえども、国民的な議論が成熟するのを待つ必要があると感じます。それをJISに反映するにあたっては、従来の方針を踏襲して、また83JISの教訓に学んで、慎重な対応が望まれます。
山本