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大好きな松岡直也大先生の85年の作品です。
ある意味、このアルバムはワタシの人生を変えたアルバムであると言える。
まず、ジャケットからして強烈なメッセージを放っている。なんとオシャレな絵なんだろう。その無駄のない洗練されたラインと色使いのイラストの左側には「本日2本目のビールはホワイトオレアンダーのパラソルの下で飲った」というコピーが入っている。これはわたせせいぞう氏だ。
第一、昼間からビールを飲むのはイケナイことだと教育されてきたものだ。アル中じゃあるまいし、お日様の出ているときに赤い顔して酔っぱらったりしたらバチがあたる、と。
しかし、このジャケットはなんだ。抜けるような青空の下でバドワイザーを飲んでいる、しかも2本目だと? ざけんじゃねえ(笑)。そんなことが許されるのか?
そんでもって「ホワイトオレアンダーのパラソルの下」だ。「公園のベンチ」で飲んだ、ではなく、また単なる「木陰」で飲んだでもない。ホワイトオレアンダーだと。
また「飲んだ」と書かずに「飲った」と書いている。「やった」と読ますのだろうが、ワシのATOKでも変換不能な読ませ方だ。
ということで、ワタシはこの作品に出会ってから、昼にビールを飲むことにナンの違和感もなくなってしまったのだ。それどころか、最近ではOFFの日には昼にビールが無ければさみしいというようになってしまった。
それほど強烈な印象のアルバムである。2曲目が「遅い朝食にはビールを・・・」というタイトルの曲で最初にビールをグラスにつぐときの音がSEとして入っている。トクトクトクトク・・・シュワー・・・・・ う、う、う、たまらんぜー。
乾いたパーカッションの音が心地いい「SPLASH & FLASH」「A WHITE OLEANDER」。哀愁のメロディ・ラインが延々と続くような「A
MUGGY NIGHT DREAM」などなど夏、昼前に起きてシャワーを浴びてから窓を全開にしてビールを飲みながら聞くのにぴったりのアルバムである。ビールに酔う前にそういう自分の姿に酔う。 (2002/07/11
記)
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