Tito Puente


   
Cuban Carnival
( 1955 1990 BMG2349-2-RL )
 1923年生まれという Tito Puenteは1940年代から活躍しておりこの作品は特に有名。
 このころのニューヨークはマンボ全盛期時代であり、マチートらとともにその時代を引っ張ってきたTito Puenteの代表作である。録音は1955年から1956年にかけて行われたもの。当然音質は期待できないが、そのノリは素晴らしいものがある。
 とくに#2「Cual Es La Idea」から#3「Pa Los Rumberos」の展開はいつ聞いてもぞくぞくする程のリズム感だ。まさに叩きまくりのティンバレスを聞かせてくれる。爽快である。
 FEATURINGとしてMongo SantamariaとかWille Boboなど有名なプレイヤーもクレジットされている。ラテンを勉強するには外せない1枚だ。

このアルバムの腰振り度は



   
Pare Cochero
( 1992-1955 1995 CANEY CCD 508 )
 前のCuban Carnivalよりちょっと古いアルバムだ。アルバムのジャケットには The King of the Cha Cha Mambo Tito Puente and his Orchesta と書かれてあり、「チャ・チャ・マンボ」というリズムが取り入れられている。(よくわからん)
 ボーカルは Vicento Valdesと Gilberto Monroigという人だ。
 アルバムはそのころ作られたもののベスト盤だろう。18曲も入っている。全編を通してマンボのリズムがとても味わい深い。と思えば#10では派手なティンバレスのプレイもあり、なかなか油断できないアルバムだ。

このアルバムの腰振り度は



   
The Best Of Dance MANIA
( 1957/1960 BMG RCA 74321-21009-2 )
 1957年と1960年の録音が収められている。没になったテイクも多数収められており、貴重。
 なんといってもステレオ録音であることがうれしい。溌剌とした音の管によるアンサンブルが美しくひき締まった演奏が気持ちいい。
 また、ジャケットには録音月日のクレジットがあり、その違いを聞くことができる。全23曲は聴き応えがある。

このアルバムの腰振り度は



   
ROYAL T
( 1993 PICANTE CCD-4553 )
 Jazzである。スタンダードのDONNA LEEやSTOMPIN' AT THE SAVOYなどが収められている。
 これがラテンJAZZだ、というところか。Tito Puenteもティンバレスを叩きまくるというようなことはなくアンサンブル重視のようだ。
 また、#2「TOKYO BLUES」などでは美しいマリンバも聞かせてくれる。

このアルバムの腰振り度は



   
Live at The Village Gate
( 1992 RMM SONY CDZ 80879 )
 Village Gateで行われたライブの模様を収めたもの。注目は#7「Oye Como Va」。そう、SANTANAの演奏していたあれだ。「おえこもば」というフレーズが有名なこの曲、ジツはTito Puenteのオリジナルなのだ。このアルバムではメロディは当然ギターではなく、フルートとかの管で演奏されている。
 注目のプレイヤーは Dave Valentin(フルート)だ。ほとんどの曲でソロをとり、エキセントリックなプレイを聞かせてくれる。唸りながら吹くスタイルは独特だ。最後の曲はMiles Davisの「Milestone」で14分の力の入った演奏を聞くことができるが、全体的に地味。

このアルバムの腰振り度は



   
The Mambo King
( 1991 RMM SONY CDT-80680 )
 ずばりサルサ・アルバムである。100枚目の録音を記念して作成されたもので、数々のボーカリストが集まっている。Oscar d'leon , Alberto El Canario , Toni Vega , Domingo , Celia Cruz , Tito Nieves , Ismael Miranda , Mille P など。これだけでもすごいではありませんか。Produceは Sergio George。 Executiv Producerには Ralph Mercadoの名前も見られる。
 さすが大御所の記念アルバムということで参加ボーカリストが頑張っている。曲の中で何回も Tito Puenteの名前を連呼しているところからそれが分かるというものだ(笑)。
 アルバムの中ではCelia Cruzの曲が一番好きだ。曲名もズバリ「Celia y Tito」!すごい。すごすぎる。息の合ったボーカルとティンバレスのコール・アンド・レスポンスも聞くことができるし、Celiaの歌声も素晴らしい。

このアルバムの腰振り度は



   
Dancemania'99 Live At Birdland
( 1998 RMM RMD 82270 )
 1998年に行われたライブ。最初のJAZZスタンダードの「Lullaby Of Birdland」がシブイ。そしてそれに続く「Mambo In」はまさに圧倒的である。ホーンセクションがぶ厚く、次々とソロを取るところは思わず引き込まれてしまう。そしてオハコ「Cayuco」「Complicion」のボーカル曲でも思いっきりドライブしまくっている。一度は生を見てみたいと思ってしまうアルバムである。

このアルバムの腰振り度は



   
Mambo Birdland
( 1999 RMM 0282840472)

 前のDancemania'99とほぼ同時期、もしくは同じライブでのテイクかもしれない。両方のアルバムジャケットの英語を丹念に読むとわかるかもしれないが、根気がない(悪い)。
 音は当然 Dancemania'99と同じ代表的なラテン・サウンドだ。相変わらずの密度の濃いパーカッションと管のアンサンブルを聞くことができる。ボーカルのFrankie Moralesが音程を外しすぎだなあ、という気がしないでもない。それが唯一の減点対象。
 注目は#10「Ran Kan Kan」#11「Oye Como Va」か。なつかしくもあり、新鮮でもある。

 残念ながら Tito Puenteが2000年の夏に亡くなったというニュースが入ってきた。栄光のラテンサウンドはついに生で聞くことができなかったのが残念だ。 (2000.09.15 記)

このアルバムの腰振り度は


注:画像はそれぞれのCDジャケットから引用しました。


サルサ探検隊へ戻る

Masanao "Maa" Shimizu (C) 1999 ,2000