Circle

(1987.8.5)
キャニオン・レコード/フォーライフレコード/EPIC・ソニー/CBS・ソニー

おニャン子クラブファイナルアルバム卒業組も全員集合
ありったけの想いを込めてオリジナル全24曲!!

【オリコン最高2位】
【売り上げ10.1万枚】

 【レビュー:風の物語】 【ダイジェスト1】 【ダイジェスト2】
【レビュー:間に合うかもしれない】 【ダイジェスト1】 【ダイジェスト2】
【全曲レビュー:今、Circleを想う】 【収録曲】 【推薦】

 レビュー 「風の物語」 (「特選 今月の一枚」 97年11月 ピックアップ)
 おニャン子クラブは、僕たちのひと夏の思い出である。それは軽薄な意味ではなく、誰しも忘れられない夏のような感覚をおぼえる時間というものがあって、それはときにまぶしく輝き、寝苦しく闇に沈み、そして悲しすぎるほどにたそがれ、心がそれを離さないそういうひとときであるということだ。夏が終わって、新しい日常が来ても時々帰りたくなる、「風の物語」はそんな一曲だ。

 「康・研・準」のベストユニットが作り出した、地味ながらも秀逸なストーリーによって、電車に揺られる「僕」や、駅のベンチで待つ「君」のいる情景が、レコードをかけるたびに鮮やかに描かれる。なにも変わらずに「お帰り」とつぶやいてくれる「君」がいるからこそ、僕たちはいつでも、照れ隠しをしながらあの夏に帰っていけるのだ。それは、おニャン子たちからの「お帰り」でもあって、あの夏にいた自分からの「お帰り」でもある。

 後期メンバーの6人のコーラスは、特定のキャラクターが前に出てくるものではないが、それがかえって曲のイメージにすっきりした透明感を与え、初期のおニャン子クラブ本体の曲とはまったく反対の意味において「おニャン子らしさ」を表現することに完璧な効果を生んでいる。

 実際の作りに関しても、筆者の考えるおニャン子ソングとしてはまったく盲点がなく、何も言うところはないのだが、全編を通したツインギターによる緊張感、また佐藤準独特の、シンセでスピード感とやわらかさをつけた構成がとくにいい。主旋律にいたるつなぎをベース中心の演奏とソロボーカルで抑えているので、全体のメリハリも十分に効いている。詞では、サビの直前のためのひとこと、「れーえっしゃ(列車)」と「みーいっつ(3つ)」に注目すべきだ。全体の描写風景からまったく浮くことなしに、それでいて「イチ・ニ・サン!」といった感じの勢いを感じさせる言葉は、このほかにはあり得ないというほどの出来。

 僕たちの夏におニャン子がいて良かった、そしてこの曲があって良かった、と来る秋に心がせつなくも躍る、まさに会心の一曲。【T.Ishida】

 レビュー 「間に合うかもしれない」 (「特選 今月の一枚」 97年5月 ピックアップ)
 おニャン子の歌に思い入れのある曲は多いけど、涙が出るほど感動した曲は何曲もないです。その一曲が「間に合うかも知れない」です。

 当時、おニャン子解散が決まってから、私はある種の刹那主義に支配されていました。もうすぐ私の目の前からいなくなってしまうんだ、だからせめて今までの倍以上おニャン子でエンジョイしようと。しかし、淋しさや空しさが同居していたのも現実でした。「〇」の「間に合うかも知れない」を聴いた時、

♪時計よ止まって♪♪もう一度逢いたい 逢いたい あなたに♪

の節に、私の気持ちを代弁しているような気がして、がらにもなく涙が出ました。正直な気持ち、私はおニャン子の解散なんて認めたくなかったのです。だから、夕ニャンの最終回も、ファイナルコンサートのTV放映も見ませんでした。

 曲自体は、若手の美津子ちゃんと美雪ちゃんを先に歌わせ、盛り上がる展開のところでお富さんとむっちゃんが何曲とない素晴らしいコーラスを聴かせます。無駄のない展開、全体を支配する緊迫感と刹那的な歌詞は何回聴いても飽きがきませんでした。

 あれから10年・・・あの頃よりは年をとってしまい、一時はおニャン子のことなど忘れかけましたが、ふとしたきっかけでまた10年前の気持ちに戻りました。もうおニャン子は戻ってこないけど、私の大事な過去の一部分とし て、これからもおニャン子ファンでい続けたいです。最近は、何年も前に手放してしまったおニャン子のレコードを、しょうこりもなく買いあさっている今日この頃です。【k-jinba】

 全曲レビュー: 今、Circleを想う

(1)サークル(opening)

意外なインストゥメンタル。これを聴くとおニャン子たちのいろんな場面ひとつひとつが輪になって、グルグルと頭の中を回ります。だからサークルなのです。

(2)プリズム(河合その子)

94年4月に作曲家、後藤次利氏と結婚し後藤その子となる。そしてこの曲はみなさんご存じのとおり当時、周囲を騒がせたその子さん初作曲の作品です。想像どおりキレイなメロディーラインで、またまたその子ワールドが広がりました。また低音から高音、はたまたファルセットまで自由に使い分けるあの声はまさにプリズムでした 。

(3)碧いスケッチ(吉沢秋絵)

96年に入籍をして服部秋絵となった秋絵ちゃん。おニャン子時代は控えめでシャイな感じの秋絵ちゃんでしたが最近、雑誌でみかけた姿は髪をブリーチにしてショートカット、服装も黒とおニャン子時代とは似ても似つかぬ姿になっていました。留学中のパリで大切な一枚の碧いポラロイド写して下さい。

(4)恋のミスマッチ(新田恵利)

スマイル女王、新田ちゃん。 あれから11年経ちましたが、97年6月に本当にジューンブライトしてしまいました。最近はちょくちょくメディアにも登場している彼女ですが、作家活動はどうなっているのでしょうか?「これじゃあ結婚できないわ」の次は「これじゃあ主婦できないわ」のタイトルで家庭内でのドジ話を書いてみるのはどうでしょう?次に待たれるのは2世誕生ですが、新田ちゃんが赤ちゃんに授乳している姿ってあまりにもミスマッチすぎて想像できませんよね。

(5)圧巻!FLASH UP(国生さゆり)

姉御肌の国生さん。歌詞にも性格がとっても良く出ています。独特の声が、たまらなく好きだった。もう一度あの声で歌って欲しい!!また近年、長渕剛との不倫騒動で芸能界をお騒がせしましたがあの凛とした姿勢で記者会見挑む姿には共感を覚えた女性もかなりいたようです。僕は圧巻!でした。最近はFLASH UPしてかなり女に磨きのかかった国生さん。今後の活動に期待です。

(6)ONE WAY ROAD(福永恵規)

94年10月2日に結婚し松崎恵規となる。挙式の会場となった教会には国生さん、内海さんが駆けつけました。ウェディングドレス姿がとても印象的でした。恵規さんのONE WAY ROADはきっとこの場所まで続いていたのでしょう。僕もナビをしたかった・・・!!

(7)寒い8月(城之内早苗)

コンスタントな活動で現在も歌い続けている早苗ちゃん。新曲、「奥飛騨・星の宿」は現在、岐阜県にある工事中の安坊トンネルのイメージ・ソングにもなってます。(トンネルのイメージソングってどんな意味があるのだろう??・・・)演歌らしく地道に地方キャンペーンで頑張っているらしく8月に地元のデバートにキャンペーンで早苗ちゃんが来ましたが、僕は仕事の都合で行けませんでした。残念。あぁ寒い8月。

(8)こんな空の下で(高井麻巳子)

こんな空の下のどこかで麻巳ちゃんは元気でやっているのでしょうか?
全国10万人の高井ファンはとっても気になります。そう言えばいつだったかなぁ?たしか1年ほど前、誰かの結婚式をワイドショーでやっているときに招待客として秋元さんと一緒に会場入りしている姿が映ってました。洋服は黒で髪は長かったです。全然、変わっていませんでした。♪かわらないよねー

(9)季節のノック(渡辺美奈代)

96年3月28日に結婚し矢島美奈代となる。その後、無事、お母さんになった美奈代ちゃん。W渡辺としてなにかと比較される事が多かったと思いますが、おニャン子の中では一番、アイドルらしかった美奈代ちゃん。彼女の魅力が最大限に引き出されたアルバム「恋してると、いいね」がとりあえず最後のアルバムとなってしまいました。次のアルバムを心待ちにしていましたが結局、発売には至りませんでした。当時はなぜ出ないの?とか思っていたけど、今となっては、あのアルバム以上に彼女の魅力を充分に引き出すアルバム作りが当時のスタッフ等は出来なかったのではないでしょうか?周囲のスタッフももっと美奈代ちゃんを理解してあげるべきでした。話は変わって、その昔、美奈代ちゃんの住むマンションに今で言うストーカーらしきヤツがよくうろついていたらしい。ドアをノックされるのは日常茶飯事。なんとポストに火のついた紙を入れられた事もあったとか・・・。ほんとストーカーって怖いです。ノックは季節だけにしてほしいものです。

(10)次のページを開いて(渡辺満里奈)

良質なお嬢様ソングです。なんか満里奈さんの曲ってぜんぜん嫌味がなくってスッと耳に入ってきます。そんな所が人気のひとつでもあったと思います。また、久々に発表したミニアルバム「Ring-a-Bell」では多彩なミュージシャンを起用し彼女の優れた音楽センスが全面に押し出されています。次のページを開いたら、残るは結婚のみ?

(11)風に抱かれて(内海和子)

控えめで清楚な内海さん。子役時代から芸能活動しいたのは周知の通りですが、そんな内海さんも93年4月に結婚し下山和子となる。風に抱かれていた内海さん、今は幸 せに旦那様の腕に抱かれているのでしょう。出産予定日は過ぎたらしいけど、無事、出産できたのでしょうか?

(12)ちょっとほの気のタイミング(岩井由紀子)

あの岩井さんも結婚。ちょっとほの気になったタイミングが良かったのでしょう。年々、化粧が厚くなっていったのがちょっと心配でしたが大丈夫のようでした。僕はちょっと、泣いて左胸あたり・・・

(13)雲の上はいつも(うしろ髪ひかれ隊)

LAWSONの「からあげくん」、「ハートに募金を」でかなりの人気を得た生稲ちゃんは当初、ソロデビューがかなり噂された。が、結局は生稲ちゃんをメインとするグループ「うしろ髪ひかれ隊」が工藤静香、斉藤満喜子らの三人で結成された。しかし蓋をあけてびっくり。メインだったはずの生稲ちゃんよりも工藤の人気が 意外にも高いではないか!!それを証拠づける事実が早くも2ndシングル「あなたを知りたい」にて裏付けられている。ジャケット、ボーカル、TV出演。共にメインが工藤になっている!!実際、自分も工藤がかなり気になる存在であった事 は否めない。そして決定的になったのが工藤のソロデビユー。夕ニャン最終日、8月31日であった。もし「うしろ髪」で工藤の人気がなかったら・・・??今の「工藤静香」は存在していただろうか?と疑問に思う。地上ではこんな誰も予想もしないハプニング??が日常茶飯事であるが雲の上はいつも平和??である。

(14)サークル(ending)

オープニングはFINALでも使われたがエンディングは使われなかった・・・別にそんな事、どうでもいいけどね。輪にエンディングはありません!!

【Yuusuke】

【収録曲】

【1】

  1. サークル(opening)
  2. プリズム
  3. 碧いスケッチ
  4. 恋のミスマッチ
  5. 圧巻!FLASH UP
  6. ONE WAY ROAD
  7. 寒い8月
  8. こんな空の下で
  9. 季節のノック
  10. 次のページを開いて
  11. 風に抱かれて
  12. ちょっとほの気のタイミング
  13. 雲の上はいつも
  14. サークル(ending)

【2】

  1. ONE NIGHT ONLY
  2. シンデレラのシューズ
  3. 真赤なミニスカート
  4. 黄昏にキスをしないで
  5. 雨のあやとり
  6. 割ってしまった卵
  7. 風の物語
  8. 白いコスモスの頃
  9. 未完成なジグソーパズル
  10. 赤道探検隊
  11. 間に合うかもしれない
  12. STAGE DOOR

【推薦】

Neo

bullet9月の定番アルバムです。サークル(opening)を聴くと勝手に体がリズムを取り始め、ONE NIGHT ONLYでじっとしていられなくなり、STAGE DOORで涙腺が緩む、いつまで経っても素敵なアルバムですでも未だに疑問なのが、なぜFINAL東京公演では風の物語が歌われなくなったんでしょうね?このアルバムの1番のお勧め曲だと思ってたんですが・・・

めらにぃ

bullet本当は、どれも好きなんですけど。やはり,解散直前くらいにでたアルバムですからすごく思いでに残っています。初期のおニャン子とまた少し違って,しっとりした懐かしい感じがする曲が多くて、とくに、風の物語の美しいハーモニーが好きでした。おニャン子らしいのりのいい曲もちろんありましたよね、ONE NIGHT ONLYとか、そしてSTAGE DOORで涙腺がゆるんでしまうみたいな。同アルバムで卒業生達や,ソロ組の歌が収録されている方も,凄く聞き応えありましたよね。それぞれの個性が光っていて、歌っているメンバーと,歌詞、メロディーがかなりはまっていて。後ろ髪の雲の上はいつもがとくに好きでした。当時私は,中学生で今は,27歳ですけど,今でも,あの頃を思い出して,彼女達のうたを良く聞いていますし、これからも大切に聞いていきたいと思っています。

高杉晋作

bullet俺は今22歳で今年おニャン子に初めて出会った。最初はこ馬鹿にしていたが、ファイナルコンサートを見て、彼女たちの印象がガラリと変わった。あの汗と涙は本物だと思った。そしてリアルタイムで体感できなかったことに後悔した。そんな感動を思い起こさせるアルバムです。

かよ

bulletSTAGE DOORは何度聞いても涙が流れます。1987/9/20の解散コンサート思い出しちゃって。

プロジェクトメンバー

bulletなんだかんだ言ってもOpening聴くとトリハダもんでしょう。続けてONE NIGHT ONLYなんか聴いた日にゃ〜血液逆流状態ですわ。でも、STAGE DOORは、いろんな意味でキツイからあまり聴かない。

飛んでもハップン

bulletやっぱりサークルでしょう。2枚セットだしソロで卒業していった子の曲も入ってるし、もう最高です。僕は、最近近くの中古店で奇跡的にこれを手に入れ今や最愛聴盤になっています。このCDのなかでどの曲が最もお勧めかといわれれば、河合その子さんの「プリズム」をお勧めします。彼女自身の作曲であるし、今やご主人の後藤次利さんのアレンジがなんとも言えずすばらしい。

いづつ まさのり

bullet

おニャン子の曲はすべて好きだが、このアルバムをきくと一番泣いた(これからでもたぶん一番)あの代々木の夜を思い出してしまう。特に「寒い八月」は、おニャン子ファンの中でもマイナーだろうが名曲だと思う。(この曲でそれまで何とも思ってなかった城之内早苗が気になってしまった。)

まじかる・まっちー

bullet

最後のアルバムだけあって、10年以上たった今聴いても色褪せることのないアルバムです。今でも、このアルバムを聴くと、あの代々木第一体育館を思い出します。