おニャン子ソロ組が次々とデジタル・リマスター化される中、ついに本体オリジナルアルバムの最新マスタリングCD-BOXが登場!
アルバム未収録曲まで完全収録だから、上下巻で全作品がコンプリート。
上巻にはソロ組シングルで『with おニャン子クラブ』とクレジットされていた、すべての音源(19曲)を収録した嬉しい特典DISC付き。
下巻にはライブ盤「おニャン子Sailing夢工場'87」の『LPレコードVersion』を初CD化した嬉しい特典DISC付き。
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ついにでた、おニャン子クラブ本体オリジナルアルバムのデジタル・リマスター盤だ。01年発売の「MY これ!クション おニャン子クラブBEST」のレビューの中で「パニックやサークルのリマスターがほしい」と書いてから4年で望みがかなうこととなった。
全体の印象としては、鮮やかでビートフルなサウンドがエキサイティングな仕上がりだ。もちろん80年代のサウンドを感じさせるという意味でLPもオリジナル盤CDも愛しているのだが、このニューサウンドが魅力的であることは否めない。かなり刺激的な音がふくまれるので、音質についての好みは分かれるかもしれないが、今回の「大全集」からは新たな発見がいくつもあったこと を記しておきたい。
まず今回は、下巻のDISC3(CircleII)から聴いてみたが、ここで新鮮だったのは2曲目の「シンデレラのシューズ」である。 それは今回のリマスター版ではボーカル(麻子ちゃんをはじめとして)に、良い意味の頼りなさと懸命さのような不思議な感覚が感じられる点だ。曲自体のもつビートの強さに どことなくボーカルが乗っかりきっていないところに「ああ!おニャン子が吹き込んでるんだよな、これ!(当たり前だけど…)」というナマな表情が 表れているようで、帯の「おニャン子たちの息づかいまでも聞こえるような」というフレーズにもっともふさわしい 部分であるように思われる。これと比べると、オリジナル盤CircleのCDでは(とくにボリュームを上げたときに)サウンド全体が雑然としていて、ボーカル部分 若干かすれた印象を受ける。この感覚は今回「大全集」を手にしての新発見であり、この「ニューシンデレラ」は正直、聴いてよかったと思った。
「大全集」の良さはやはり音なので、それを味わうためには、じっくりおニャン子に没頭するひとときが必要 かもしれない。当然ながら圧縮音源にすると以前のものとあまり変わらないので注意が必要だ。
その他の印象のうちのいくつか
特典DISCの内容やブックレットのデータベースも充実している。今まで何度となく聴いていたはずの上下全119曲からは面白くかつ新鮮な発見がある。これからも一生聴き込む人 には、愛聴盤「おニャン子ミュージックスイート(豪華な一組)」となってくれるだろう。【T.Ishida】
DISC1
DISC2
DISC3
DISC4
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