国生の曲をこのコーナーで紹介するのは「バレンタイン・キッス」以来実に2年振りなのだが、今回は私の一押しである「星屑の狙撃手(スナイパー)」をピックアップしてみた。 まず、国生にとってこの曲は大正解だったと思う。国生の突き抜けるハイトーンボイスとビートの融合。思わずつま先でリズムを取ってしまいたくなる心地良い躍動感を与えてくれる曲だ。「♪銀河系の高層ビル誰もいない都会の砂漠」など、どこか無機質でクールな印象も彼女ならではのものである。他にもこの曲は母体であるおニャン子クラブの卒業を意識してか、かなり今までの国生とは違った一面も見せている。ジャケットもシックなモノクロになり、この曲の為に作られた衣裳や振りなどを取っても、それまでのアイドル性を強く感じさせるものから、徐々に歌う女優という部分へとアプローチした曲であったと思う。それは87年10月に発売された「恋は遠くから」でも感じとれるものだ。
同時発売されたシングルカセットには、「おニャン子クラブ ラストメッセージ」なるものが収録されているが、おニャン子時代のマル秘話などもあり必聴である。【yuusuke】