別冊宝島907
音楽誌が書かないJポップ批評31
おニャン子クラブと永遠のグループアイドル

[MOOK]
(2003.11.28) 宝島社

わずか2年半でアイドル史を塗り替えた”いちご世代のビートルズ”、そして「冬の時代」に戦いを挑んだ”束モノ”アイドルたちの可憐なる”奇跡の軌跡”をルッキング・バーック!いつまでも、ほら、友達――

レビュー

おニャン子クラブ再発見イヤー

 2002年がおニャン子クラブの再結成イヤーだったとすると、2003年は「おニャン子クラブ再発見」の年だったといえるかもしれない。

 11月発売の別冊宝島では、150ページ近い新刊のムックに、45人のメンバー評や音盤80タイトルのレビューなどの記事が新たに書き下ろされている。

 10月には待望のパニックツアーのDVDが発売され、同時に新田恵利の引退コンサート映像もリリースされた。これらはもともとパッケージかを意図したものではないため出来上がりは万全とは言い難いが、そうした映像が求められていることを確認できたことは、今後タイトル発売にとって意義がある。

 また、内海和子や我妻佳代の初ベストが発売され、安定した音源で聴き直せるようになったこともうれしい。11月発売の「おニャン子パンクLOVE」も、インディーズ女性ボーカルによってカヴァーされたオリジナル楽曲の持ち味を見直すことができる。

こうした「掘り起こし」はおニャン子クラブの魅力を再発見させ、カムバックファンや、2ndエイジファンを得ることにもつながっている。
ビートルズの「Let It Be...Naked」が30年以上の時を経て甦ったような、そんなムーブメント。まだまだ、夏休みは終わらない。

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