横断歩道

(視覚聴覚障害者のページ)


高知県視力障害者の生活と権利を守る会

藤 原 義 朗

 ゼブラ(横断歩道)の両側の縦線がなくなったのは、いつからかご存じでしょうか?

この縦線を頼りにしている人がいるのです。交差点側の縦線の六〇センチ内側の上に歩行者用信号機があるのです。強度の視野狭窄の人は縦線を見て信号機を捜していたのです。冒頭の質問の答えは三年前からです。

 音響式信号機の[ピヨピヨが南北、カッコウが東西を渡ってもいいヨ]

という意味のある言葉は、ご存じの方もおられるでしょうが、高知県内の信号機の何割に音響設備が付設されているのでしょうか?答えは約二割。ということは八割がゾーッとする信号機ということになります。

 音響は『命綱』、点字ブロックは『道しるべ』。歩道にも点字ブロックは必要ですが、点字ブロックを最も必要としているのは、横断歩道上と電停の安全地帯を結ぶ所です。電車から降りて、線路と平行に歩き、いつの間にか横断歩道を通り過ごしてしまい、交差点の真ん中へ入って、寿命の縮まる思いをした視覚障害者は沢山います。

 一番大事なところに必要なものを。そして、もう一つ考えさせられていることに『重装備』のことがあります。《盲人だけ音響信号のわかるペンダントを持って歩くように》という声があります。この論議が進むと視覚障害者は重装備で街を歩かなければなりません。もしも、障害者が装備なしで事故にあったら、その責任は障害者の方へいくでしょう。それは本当にバリアフリーといえるのでしょうか。

[高知県視力障害者の生活と権利を守る会]と[ルーモ]の調べでは、「音響信号機の音は、耳に慣れ気にならない。」という結果も出ています。誰もが気軽に出掛けやすい街こそ『バリアフリー社会』といえるのではないでしょうか。


自転車に乗って横断歩道

すぎた まり

 自転車に乗っているときの私は、恐い顔をしています。それは私自身が恐がっているからです。高知の道を自転車で往来することは、それはそれはストレスが貯まります。車が恐いのです。歩道を走っていてもすごいスピードで曲がってくる車。歩道をふさいでいる車。歩道のない道を、容赦なく、右側をとばしていく車。通ることのできない自転車……・。また恐いのは車ばかりではありません。横断歩道では向かい側からくる自転車の大群が幅いっぱいにひろがっておしよせてきます。どうにも進むことができない。同じ自転車乗りのマナーも悪くなっています。ある横断歩道ではつっかかってころびそうになりました。歩道からの段差はもとより、横断歩道上でさえ白線が力いっぱい塗り込められているせいか厚みがあるようで、自転車がグワングワンしながら横断します。知らずに通ったときはもうびっくり、いきなりパンクしたかと思ったほどです。かごの中で卵は割れてしまいます、そして、私の大好きなお酒も割れてしまいます。

もっと安心してにこやかに走れる道がほしい!!!

自転車を手放すことのできない高知ならばこそ、この願いが強くなります。


wpeE.jpg (2475 バイト)

wpeB.jpg (2650 バイト)