地域の人々の中で、今

上 岡 美佐子


南さん 暖かい春の日差しの中、私は取材のため、障害を持ちながらも地域の中で暮らしている南安広さんのお宅を訪ねました。 南さんの自宅がすぐにはわからなくて捜していると、ちょうどそこへひとりのおばあさんが、通りかかりました。そこで私は、南さんの自宅へ行く道を尋ねました。その方は南さんの事をよく知っていて、気持ち良く家に行く道を教えてくれました。とても感じのいい方でした。(どうもありがとうございました。) 私が訪ねた日は、南さんが近森病院に行く日でした。そこで私も同行しながら、インタビューをさせていただく事になりました。 病院へ行く前に南さんの部屋を見せていただきました。私は部屋の中の本の山とたくさんの水彩画に驚きました。 私は前々から南さんの描く水彩画に心ひかれるものがあったので、おもわずドキドキしてしまいました。 近森病院に南さんと行くと、絵はリハビリ棟と本館に飾られていて、病院の方の話では患者さんの評判も中々よいとのことでした。目の前にするとその絵はとても輝いて見えました。

そこで私はこんな質問をしてみました。

1. 絵を描き始めたのはいつ頃ですか?

 病院に入院している時に、となりの患者さんが描いていたので僕も描いてみようと思ったのです。

2. 何年くらい絵を描いているのですか?

 描き始めて6月で4年目になります。

3. どんな気持ちで絵を描いているのですか?

 社会参加が目的です。

4. 絵を描くための苦労は何ですか?

 絵を描き始めた頃、家が狭いために何度か住宅を変わったことです。

5. 個展を開くそうですね?

     今年の10月29日〜11月3日

     高知市のヨンデンプラザで開催することになりました。

     とうれしい答えが返ってきました。

皆さんも是非、南さんの個展にいらして下さい。

取材を終えて、重度の障害を持ちながら生活することは大変なことですが、自分の住みたい所で自由に好きなことができるすばらしさと、安心して暮らせるように支えくれる地域の人々の暖かさを感じました。


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