交流通信コーナー


海から見た高知港 「くらしを見つめる会」代表 内田洋子

BD05160_.WMF (19738 バイト) ニ月二十五日、高知港長期構想検討委員会(日本港湾協会)に先立ち、高知港を船に乗って視察しました。視察と言っても私はすっかり観光気分。初めて見る光景に見入っていました。高知新港を小型船で出港。建造中の防波堤を越え、沖に出て桂浜を海からうっとり。係りの方の説明に現実に戻りながら浦戸湾内へ。裸身・衣が島・玉島。湾の西側は人の手があまり入ってなく、とても美しい風景です。
ここは環境教育の一環で自然とのふれあいゾ一ンになるそうです。(下手に手を入れないでね。)
 港を見ると、高知県の過去の経済の足あとを見ることができます。使われなくなった貯木場プール。かつて魚が水場げされていたであろう弘化台や、今でも大切な資源である砂利や蛇文岩などの資材集積場があちこちに散らばっています。その中で入交産業の新しいスマートな建物が光っています。貯木場は林業がかつては県の経済を動かしていた大きな産業であったのが分かります。そういえば県の森林のほとんどは民有林で人工林。営林署の統廃合で、林業はさらに苦しい立場になっています。世界的に見ても日本の画一的な林業政策は失敗だったと位置づけられています。山で自然の循環ができないと海にその影響が現れます。また、高知市民の排水が流れてきます。人間活動の集大成が海に現れると言っても良いでしょう。そんな事を考えながら桟橋に降り立つと、フェリー乗り場対岸にあるセメント工場の絵になるど迫力に感動しました。
 午後の委員会では、高知新港と浦戸湾の役割を整理していく中で、効率の良い港としての機能と、美しい自然との調和がはかられるのではないかという意見が多勢を占めました。委員長が、高知港はホントにまじめに仕事だけしている港だという印象ですと言っていましたが、港の運営が下手なのがばれてしまったという感じです。行き当たりばったりに見える港湾行政は県民性を表しているのでしようか。
 それにしても高知新港はその存在が認められるのでしょうか。巨大な釣り堀として認められないように…。

「くらしを見つめる会」とは

それでは今回はぱせりの会報に原稿をお寄せ下さった内田洋子さんが代表を務められる「くらしを見つめる会」をご紹介致します。
 「くらしを見つめる会」は「くらし」に関わる様々な事について学習し、生活者の視点で啓発・提案しようとする団体です。環境にやさしい消費者(グリーンコンシューマー)を増やす活動をしています。九十八年三月には高知で初めて環境にやさしいお店を紹介した「買い物ガイド」の冊子を発行しました。また、「グリーンコンシューマー全国ネットワーク」の中四国の世話人として環境にやさしい消費者を増やし、社会的なシステムづくりをめざす運動をしています。


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