2000/06/20朝日新聞に『ゴルフ場の農薬に新顔環境ホルモン/北海道衛生研ら調査』の記事(朝日新聞くらし欄ページに転載)。ゴルフ場などで使われる農薬トルクロホスメチルに環境ホルモン作用が見出されたことが同日から開催される第9回環境化学討論会(札幌)で報告される(6/20・13:00〜,E会場ポスター発表155)。ヒトの肝腫瘍細胞や乳がん細胞による実験で,エストロゲン様作用が認められたが,その強さはビスフェノールAの1/5〜1/10程度とのこと(下の補足参照)。
【補足】 環境ホルモン物質のエストロゲン活性の例
[1] 筏義人,「環境ホルモン」,p.127,講談社ブルーバックス(1998);原著論文は,Coldhamら(1997)
化合物 実験により求めたエストロゲン作用の強さ 文献[1];酵母法 文献[2] 17β-エストラジオール
(女性ホルモン,基準)1 1 ジエチルスチルベストロール(DES) 0.743 2〜3 ビスフェノールA 0.00005 1/1000 - 1/5000 フタル酸ベンジルブチル 0.000004 1/1000000 オクチルフェノール 0.00003 1/1000
[2] 化学物質安全情報研究会 編,「環境ホルモンの問題とその対策」,p.141,オーム社(1999)
※ 本間善夫・川端潤,「パソコンで見る動く分子事典」,p.245,講談社ブルーバックス(1999)