聖者なんていない 三章(作:SAYさん)



翌朝、目が覚めると、SMクラブには、麻衣だけが残されていた。首には犬用
の首輪がはめられていて、鎖で壁につながれていた。部屋にすみに設置された、
金属製の檻の中に閉じ込められていた。

女王様が朝食と水を持ってやってきて、麻衣は、お金でご主人様に売られたこ
とを知らされた。

「ここで私の奴隷として仕えるのよ。会社には親の名前で、入院したって電話
してあるわ」

「はい・・・女王様・・・」

ゆすりのネタを握られているばかりでなく、麻薬入りの媚薬ローションを使っ
たセックスで、麻衣はすでに肉体だけでなく、精神もなかば女王様と名乗る女
に支配されていた。

でも、心のどこかに、こんな別の思いもあった。

(いつか機会があったら、ご主人様にいじわるして、仕返ししてあげるんだか
ら・・・)

そう思うと、いつも何故か目頭が熱くなって、うっすらと涙が溢れそうになる
のだった。

檻の中は、二畳ほどの広さで、布団が床に何枚かあるのと、排泄用にバケツが
置いてあった。

「ウンチも小便もそこにしなさい。それから、した後を拭いてはダメよ。おま
えはここでは、汚い牝犬なんだから。わかったわね」

「・・・はい」

言いなりになるしかなかった。檻の中には、排泄しても、拭く物が無かった。
自分でキレイにすることは許されなかった。

檻の中の床に置かれた食器から、手をつかわずに口でほおばって食べるよう言
われた。食べるたびにそういう姿勢をとると、自然とお尻を高く突き上げた恥
ずかしい格好になる。だんだん、牝犬のようにされていった。

女王様に首輪につながれた鎖を引かれて、四つん這いで歩かされて、別の部屋
に連れていかれると、皮の鞭で叩かれ、泣きながら奴隷の誓いを立てさせられ
た。

それから四つん這いのまま、バイブを突っ込まれて快楽に溺れさせられた。

「アア!イク!イッちゃう!」

女王様のテクニックは絶妙で、いつもイキそうになる寸前で引き戻され、何十
分もヨガリ狂わされつづけた。

激しい鞭打ちで厳しく躾(しつ)けられ、次に、快楽地獄で狂わされる。それ
が毎日続いた。

「さぁ、自分でバイブをつかんでイッテごらんなさい」

四つん這いで、自分で後ろに片手を回して、バイブを操らされることもあった。

「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・はい・・女王様・・・」

体中汗まみれになりながら、自分で、ヴァギナに突っ込まれたバイブをつかみ、
激しく動かして、自分でイッた。いや、女王の命令のままに、あさましい淫乱
の姿を晒しながら、イカされた。

ある時は、全裸の上にトレンチコートだけを着せられて、夜の公園に連れてい
かれると、ベンチに座らされてバイブを持たされ、

「ここでイキなさい」

と、命令された。そのあとベンチに一人残され自分でバイブでイカされた。

女王様が、勝ち誇ったように言った。

「これでわかったわね。おまえは真性のマゾなのよ」

この野外での変態調教が決定的で、麻衣は自我を完全に崩壊させられた。

毎日、何回も浣腸された。尻にカテーテルを突っ込まれ、大量の浣腸液を流し
こまれた。許しが出るまで我慢させられ、足を広げて排便させられた。

我慢できないと、厳しい鞭打ちが待っていた。時には、肛門に栓をされて我慢
させられた。

麻衣は、だんだん、我慢して許しを得て排便するときに、快感を感じるように
なり、病み付きになっていった。そのうち、排便しながら悩ましい声をあげた。
浣腸の快感を覚えさせられていった。

それから、縄で緊縛され自由を奪われたあと、熱いロウロクを垂らされ、最初
はのたうちまわりながら悲鳴をあげた。すると、すかさず女王の叱責が飛んだ。

「熱いなんて言わないのよ。気持ちいいって言いなさい!」

従うと、ご褒美にクリトリスを指で絶妙に嬲られ感じてしまい、しだいに麻衣
は、ロウを垂らされると感じるように調教されていった。

「どう? 熱いじゃなくて、すごく気持ちいいでしょう?」

「アァ!・・・気持ちいいです・・・もっとください」

「それでいいのよ。もっと気持ちよくしてあげようか?」

女王が麻衣の陰唇に口をつけ、舌をヴァギナに突っ込んでしゃぶった。

「はい・・・アア!・・・気持ちいい・・・」

裸体のほとんどがロウで真っ赤になるまで、垂らされて調教された後、浴室に
連れていかれ、シャワーで肌に張り付いた赤いロウを洗い流された。

それからアナルをバイブ調教された。

尻の割れ目に、催淫効果のあるアンフェタミン入りのローションを、たっぷり
とタラされた。

「アア!・・そこはやめてください・・お願い・・」

「ダメよ! もっと淫乱なお尻を突き出しなさい!」

麻衣にとって、お尻の穴は完全に弱点であった。汚い排泄器官を嬲られると思
うと、嫌悪感とないまぜになった異様な興奮が込み上げ、とたんに精神の歯止
めが効かなくなって狂ってしまうのだった。

「ほら大好きなんじゃない。体が震えてるわよ」

バイブを挿入されると、沸き上がる愉悦に我慢しきれず、すぐに悩ましい声を
あげた。

「アア!アア!おかしくなっちゃう・・・」

「弱点なのね? ここが」

麻衣は、認めるしかなかった。

「うう・・・」

麻衣は尻の穴を、太さの異なる何本ものアナルバイブで、たっぷり嬲(なぶ)
られていった。

麻衣の尻も、そろそろちょうどいい仕上がり具合だと見たのだろうか、ある時

「フフ・・我慢できないようね。いい相手を呼んであげるわ」

と、例の痩せた中年の男が呼ばれて入ってきた。

部屋に入ってくると、黙って服を脱ぎ、麻衣の腰のあたりをつかんで強引に引
き寄せた。

すでに固くなっていたペニスを、尻の穴にねじ込まれた。

媚薬を仕込まれた尻の穴に、太いペニスを、深々と根元まで突っ込まれたり、
引き抜かれたりするたびにヒイヒイ声をあげて悶えた。

「よくしまるぜ。おまえの尻は」

男は嬲るように、ゆっくりと力強く、麻衣の尻の穴を掘った。

言いようのない快感が沸き上がり、麻衣は、その禁断の味をいったん味わわさ
れてしまうと、もう逃れることができなかった。すでに女王によってアナルは
十分に開発されていた。体が熱く燃え上がった。

「どうやら尻の方が、たまらなくイイらしいな」

体のいやらしい反応を見られてしまっている麻衣は、正体を見透かされて、そ
う言われて、あえぎながらうなずくしかなった。

男は疲れると椅子に座って麻衣を上に乗らせ、尻の穴をつらぬきながら、食事
をしたり、水を飲んだりした。食っている時も、片手で麻衣の胸を揉みしだい
たり、キスされて舌をねぶられたり、片時も麻衣の肢体を責めることをやめな
かった。ペニスを上下されるたび、麻衣はあえいだ。抵抗することは許されな
かった。拒めば顔面に平手打ちが飛んだ。

何時間も、太い杭を体の奥深くまで打ち込まれ、腰がいやらしくクネり、全身
から汗をしたたらしながら悶え狂い、麻衣は狡猾な男の思惑通り、言いようの
ない肛虐の愉悦に溺れていった。

「これからは毎日、おまえを淫乱な犬にして、この尻の穴に突っ込んでやるか
らな」

男は、麻衣の尻の穴がいたく気に入ったらしく、それに、いくら犯しても妊娠
する恐れがないため、その日から好きな時に、麻衣のお尻を犯した。

部屋に入ってきてはズボンを降ろし、髪の毛をつかんで壁に押しつけ、麻衣を
動けなくすると、後ろから尻の穴に催淫効果のある潤滑剤を注入し、ペニスを
深々と入れた。夜も、檻の中にまで入ってきては、尻を高く突き出させ、犬の
ように掘りまくった。麻衣の尻の味を味わうのが日課になってしまった。

そうして麻衣は、犬のように四つん這いの姿で、後ろからお尻に入れられて悶
え抜く牝犬に調教された。

女王はさらに、奴隷の麻衣が男からアナルを要求されれば、麻衣が拒むことを
一切許さなかった。それどころか、自分からお尻を突き出して、口に出して欲
しがりなさいとまで厳しく命令した。

あらがえば恐ろしい鞭打ちの罰が待っていた。そうして次第に、肛虐の虜(とり
こ)にされていった。

女王の命令のまま、男が部屋に入ってくると体にスリ寄り、たまらなそうに

「ああ・・・お尻に・・・ご褒美をください・・・」

と、自分から尻を突き出してペニスを求める、淫乱で変態な牝犬に変えられて
いった。

徹底的に奪われる自由、狂うほど与えられる変態の快楽、それが彼らの、牝犬
調教法だった。

SMクラブにお客の無い時間は、そうやって毎日調教されつづけた。

そのうち、乳首にピアスの穴をあけられ、金色のリングをつけられ、しばらく
して、陰部の陰唇にも、細い金色のチェーンのついたリングをつけられた。

女王や客に、乳首のリングや、陰部のラビアピアスから下がったチェーンを、
引っ張られて刺激されると、すぐに愛液が溢れるほどの快感に襲われ、ペニス
で犯されないとたまらない状態にされるのだった。

客には、代議士秘書や、超高学歴のキャリア官僚といった、所得の高い上流層
が多かった。

客が来ると、女王様の命令で、妖艶でソソるような化粧をさせられ、客の前ま
で鎖を引かれ、サドの相手をさせられて、虐められると感じて濡れた。

全裸の上に、黒いゴム製の足の付け根まで長さがある、ブーツのようなストッ
キングのようなものをはかせられ、上半身には、ゴム製の胸や背中のあいた、
恥ずかしいビザール衣装を着せられ、毛皮のコートを着せられ、カカトの高い
ピンヒールをはかせられた姿で、外に連れ出されることもあった。

そういう場合には、股間には太いバイブが埋め込まれ、アナルにも細めのアナ
ルバイブを突っ込まれた。さらに、ゴム製のきつめのパンティをはかせられて
抜けないように固定された。

それで、雑踏を歩かされた。ヴァギナやお尻の穴をさんざん貫かれ、愛液が足
をしたたるほど濡れそぼり、たまらなくされた挙げ句、すぐそばをたくさん人
が通る駅前に停車した、ワンボックスカーの中に連れ込まれた。

そして、今にもウィンドウの外の歩行者に気づかれそうで、恥ずかしくてたま
らないのに、車内で客に存分に犯されるのだった。

皮のHなビザール衣装を着させられ、マスクをされてSMパーティーに連れて
いかれることもあった。

そこでは、客の男たちや連れの女たちも、みなマスクをつけて正体を隠してい
た。麻衣は、大勢の前で、牝犬らしく四つん這いになって恥ずかしい陰部と肛
門を晒し、浣腸をされ鞭打たれ、蝋燭を垂らされヒイヒイ声をあげた挙げ句、
たくさんの人間に見られながら排便した。

それから、股間にたっぷりと媚薬を塗られ、腰が悶えてくると、

「ああ・・・入れてください・・・ご主人様たち・・・誰でもいい・・・入れ
て・・・」

と女王様に言わされ、クジびきに当たった見知らぬ男とセックスさせられた。

それだけでなく、夜は毎晩のように、痩せた中年の男に、尻の穴を犯された。

牝犬のように後ろから掘り抜かれ、禁断の悦楽に、悶え泣いた。

精液を奥に流しこまれ、男が終わると、汗まみれの裸体を洗うこともできず、
檻の中に放置された。

(これも・・・ご主人様にお尻を調教されたせいだ・・・ひどい・・・)

檻の中で、ときどきご主人様を思い出すと泣いて、心の中で一人さびしく、八
つ当たりするのだった。