あるMLでメロンの“熟れ過ぎによる苦味”に関する話題が出ました。Webで調べると,“エラセリン”という化合物名が出てきますが,少し調べた範囲では構造式はわかりません(英名がわかるといいのですけれど)。熟して苦くなるということで,メロン中の酵素の働きでできた化合物のためとも考えられます。
味関係の文献によれば,キュウリ,メロン,カボチャなどウリ科(Cucurbitaceae)の苦味成分の代表例は約20種類のククルビタシン類とされ,以下の分子モデルはその一例のククルビタシン A(cucurbitacin A)です。
また,ククルビタシン類とは関係ありませんが,以下の参考ページでわずかな分子構造の違いが味に大きく影響することがわかると思います。
【追記】 「パソコンで見る動く分子事典」共著者の川端さんに“エラセリン”についてお聞きしたところ,エラテリン(elaterin;Web検索結果)の誤記のようで,α-エラテリンはククルビタシン E(構造式)であるという明快な返答をいただくことができました。 ※このページを公開すればエラセリンで検索すると引っかかるので,正しい情報が伝わるようになると思います。 |