Chem3D(ver.4.0,CambridgeSoft社)では分子力学法のMM2による計算も可能であるが,ここでは主に半経験的分子軌道法プログラムMOPACのAM1またはPM3計算について述べる。なお,計算する分子の原子数が多い場合はMM2計算をしてからMOPAC計算すると時間を短縮することができる。
分子軌道法計算によって得られる有益な情報には以下のようなものがある。
以下はこの中の双極子モーメントを構造最適化と同時に求める方法である。
●計算例1 PM3計算による構造最適化と生成熱・双極子モーメントの計算
【計算結果例】
- 水(H2O)の双極子モーメント
- PM3: 1.739 debye
- AM1: 1.861 debye
- ホルムアルデヒド(HCHO)の双極子モーメント
- PM3: 2.164 debye
- AM1: 2.317 debye
- 2-ナフトール(β-ナフトール)の生成熱と双極子モーメント
分子モデル (a) 空間充填 球棒 スティック 針金
背景・黒 灰 白 紺
(b) 空間充填 球棒 スティック 針金
背景・黒 灰 白 紺生成熱 / kcal mol-1 PM3 -4.36065 -4.68730 AM1 -3.47033 -3.93693 双極子モーメント / debye PM3 1.369 0.872 AM1 1.460 0.987
※他サイトの参考Chime分子
- aタイプまたはaに近いタイプの2-ナフトール
- 他の形をとる2-ナフトール
図3 2-ナフトールのHOMOの例
図4 2-ナフトールのLUMOの例
フロンティア軌道理論では,ある分子内で求電子反応,求核反応,ラジカル反応が起こる位置を,次のように予想します.
●計算例3 WinMOPAC/MOS-Fによる励起エネルギー計算