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●データ引用:佐藤充克,『シクロデキストリンの開発と特性について』,化学と教育,2001年1月号,p.4

◆ 包接化合物の歴史と利用/シクロデキストリン ◆
(2001年3月2日掲載)
 シクロデキストリン(CD)は,6〜10個のα-D‐グルコピラノース基がα-1,4-グリコシド結合によって環化してできている一連のオリゴ糖同族体です。下図のようにその環の内部は疎水的であり,そのサイズによっていろいろな分子(これをゲストという)を取り込むことができます。このホスト化合物としての性質を活かし,例えばチューブ入りの練ワサビでは辛味成分を長期間安定させるために利用されるなど,食品・香料・化粧品・医薬・農業など,広範な分野で用いられています。
 本解説は,
という構成で,1903年に発見されたとされるシクロデキストリンについて,その基礎から最新の用途例まで知ることができます。
【引用】表1 シクロデキストリンの諸性質(p.5)
シクロデキストリン α-CD β-CD γ-CD
構成グルコースの数 6 7 8
分子量 972 1135 1297
空洞直径(nm) 0.6 0.7-0.8 0.9-1.0
空洞内容量(nm3 0.176 0.346 0.510
水への溶解度(25℃,%) 14.5 1.85 23.2
※原報の直径・内容量は,nmではなくオングストロームで表記。

(詳しくは上記解説を参考にしてください)


※上図はα-CDの場合で示した分子の親水性・疎水性の部位。

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