新田恵利 in スーパーミュージカル「源氏物語」
その2
よく入っている。御息所役の今陽子のファンと思われるおばさんたちが多い。僕の席は「S席 1階 1列 27番」だった。がんがんステージに向かって進む。1列目で27番を探す。うっ、一番真ん中じゃあないか、ここは・・・。と思うまもなくブラックアウト、開演。光源氏役の松村雄基と今陽子が現れる。
導入部が始まって約5分、白いヴェールが取り去られると、そこには4人の女性が、真ん中の私をはさんで左右に二人ずつ立っていた。おしろいを塗っていて分かりづらいが、おそらく一番右が・・・。と思っていると、その一番右が台詞を始めた。「うっ。」間違いようがない。新田ちゃんだった。もう完全に視線が釘付け。そして、新田ちゃんは歌い始めた。もう完璧。ミラクルボイスの健在ぶりに一人心の中で喝采を送る。他の人がこの声を聞いてどう思ったかは知らないが、変わらぬその声に僕の感動はひとしおだった。
しかし、この役者との距離の近さ!舞台までが1メートル半、舞台の高さは1メートルしかない。僕と新田ちゃんの距離は約6メートル。「新田ちゃーん!」と叫んで舞台に飛び乗りたいような衝動を感じたが、人間辛抱が肝心だ。うう、でもやはり近い。チケットセゾン本当にありがとう。会員になった甲斐があった。
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