今年最初の分子は,昨年の暮れにあった以下のニュースに出てくる農薬のフェンチオン(fenthion)です。有機リン系の殺虫剤で,農薬が原因での死亡が確認されたのは初めてとされます。
タンチョウ:農薬中毒による死亡を初めて確認 環境省(毎日新聞,2003/12/30) 2003年10月には日本産最後のトキのキンが死亡しましたが(佐渡トキ保護センターの情報参照),多くの野生生物に対する農薬への影響が懸念される事態です。
※参考
植村振作 ほか,「農薬毒性の事典 改訂版」,pp.175-177,三省堂(2002)
農薬事典 | フェンチオン
化学物質過敏症情報/Chime版分子モデル表示(有機リン系のクロルピリホス,ダイアジノン ,フェニトロチオン掲載)
テロと“特殊ガス”(サリンなど有機リン系神経ガス掲載)
有機概念図で見る農薬 → 有機概念図と農薬(下図),農薬の魚毒ランク,有機概念図と農薬のLD50
[TOPIC] 2003/12/27,京都において中学生高学年から高校生を対象として開かれた以下のセミナーの講師を担当しました。
生体分子のかたちの不思議 〜DNA,プリオン,SARS,イオンチャネル〜(PDF版テキストダウンロード可能)
※講義で用いたページ(出張講座・土曜講座受付中)
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