「現代化学」2000年11月号の“化学かわらばん”に新しく発見された温室効果ガスSF5CF3(trifluoromethylsulfur pentafluoride)の話題が出ていました。同書やWeb上の資料によれば,まだ濃度は低いものの温室効果は二酸化炭素の18000〜22200倍である上に大気中での寿命は3500年と見積もられ,今後の温暖化への影響が懸念されるとのことです。南極での測定では1960年台後半には検出されず,1999年には0.12pptに達しており,今のところ由来は明確になっていませんが,トランスなどの重電機製品の絶縁材に使われていてやはり強力な温室効果をもつSF6との関連が疑われています。