林さんからPR： チェンバロは、いまやポピュラー音楽でも使われ、名前は知らなくても音を聴けば、誰でもわかる楽器となった。ポール・モーリアオーケストラの「恋はみずいろ」やアニメ「キャンディーキャンディー」の主題歌でも使われていた。しかし、フランス革命以降、20世紀に到るまではほとんど廃れてしまった楽器だった。その前はどうかというと、17・18世紀では花形の鍵盤楽器で、宮廷のサロンでも劇場でも大活躍していた。チェンバロは長い期間使われた楽器だったため、時代や地域によって設計や音色が大きく異なる。とうぜんチェンバロの音楽も大きく異なる。そんな楽器・音楽の多様性もまた、音色の美しさとともにチェンバロの魅力のひとつとなっている。この講座では、そんなチェンバロの魅力を、歴史、構造、音楽の観点から大解剖してみたい。もちろんチェンバロの生の音色もお楽しみに！

▼演奏曲目　　テナーリコーダー：林 豊彦，チェンバロ：飯田万里子
• A. マルチェッロ（1669-1747）：アダージョ ニ短調（原曲：オーボエ協奏曲 ニ短調 第2楽章）
• J.C.F. フィッシャー（1670頃-1746）：組曲「天文学の女神（ウラニア）」より　パッサカリア
• H. パーセル（1659-95）：グラウンド Z.D221
• F. クープラン（1668-1733）：「恋のうぐいす」　　…チェンバロ独奏：飯田万里子
• J. S. バッハ（1685-1750）：リコーダーとチェンバロのためのソナタ ヘ長調（全曲）（原曲：オルガンソナタ第3番BWV527）
▼推薦図書＆参考図書（一部を当日会場で紹介・展示予定）
• 渡邊順生，「チェンバロ・フォルテピアノ」，東京書籍(2000)
• 久保田 彰，「チェンバロ 〜歴史と様式の系譜」，ショパン(2009)
• 伊東信宏・松本 彰・渡辺 裕・渡邊順生ほか，「ピアノはいつピアノになったか？」，大阪大学出版会(2007)
▼林さんによるブログエントリーとこれまでのサイエンスカフェ記録
• サイエンスカフェとはなにか？（新潟だより，2011/01/09） [NEW!] ｜ 第44回サイエンスカフェにいがた（予告）（2010/12/14）　※演奏曲目の説明等記載
• 第31回カフェ『キーボード（鍵盤）、2300年の歴史　〜水圧送風式パイプオルガンからコンピュータまで〜』（2009/12/19）
• 第17回カフェ『高福祉社会を支える電子情報支援工学（e-AT）　〜情報技術（IT）は障がい者や高齢者の世界を広げ、暮らしをゆたかにします〜』（2008/12/20）
• 第５回カフェ『機械式サウンドシンセサイザー，パイプオルガンの音作りの秘密』（2007/12/22）

※定員（椅子席）：40名
★お出しするお酒の銘柄は事務局で決めさせていただきます。

※12/25に定員に達しましたので受付けを終了させていただきます（当日若干名の立ち見は可能です）。

• 当日は会場風景をデジカメやビデオで撮影して，一部を本ページで公開させていただくこともあるかも知れませんので前もってご了承ください。