RARE CDを見つけた?

ITNのカタログの中にエラーCDが存在する?!
いくら技術が進歩しても、所詮は人の手によって生みだされるもの。
そうである限り、間違いは少なからず起こり得ます。今回はそんなお話。


私がITNのサイトからリイシュー版のCDを購入した時にそれは起こりました。
しかし、買ってからすぐには気付かなかったのです。何故かというと既に私はオリジナル版を所有していましたから、あくまでコレクションとして購入したが故に、いちいちすぐには内容を確認したりはしなかったためです。

真相に気がついたのは買って開封してから5、6日くらい経ってからでしょうか? ではリイシュー版聴いてみるかとStormhorseをトレイに入れてPlayボタンをポンっと押した時のこと。
うむ、聞き慣れた音が出てきます。いつもの事です。では聴きながらいつものように仕事仕事・・・・・・・・・
いやちょっと待って。
何かおかしい。
私が入れたのって「Stormhorse」だったよね?
何かこれって「Twins」の出だしじゃない?
ああ、やっぱりそうです。これは「Twins」の「Timbre」です。間違いありません。
トラックを飛ばしてみてもTwinsの楽曲が次々出てきます。どうやらアルバム「Twins」がトレイに入っているようです。
ひょっとして間違えてトレイに入れた? そう思って取り出してみると、私は愕然としてしまいました。
ラベルには思いっきり「Stormhorse」と書かれていたからです!

でも、内容はまんま「Twins」なんですけど? 
と、いうことはこれってエラーCD?
そう、これはラベルが「Stormhorse」であるにも関わらず、間違って丸々「Twins」が入っているという代物だったのです!


写真を見てください。エラーCDと正しい正規版を並べてみました。ジャケットだけでは全く違いなど分かりません。ジャケットはもとより、ラベルも寸分たがわず同じです。まあ同じで当然です。ちなみに左の写真は左がエラーCD、右の写真は下がエラーCDです。といっても写真じゃ全然区別つかんのですけど。


実は私がエラー物を手にしたのはコレが最初ではありません。以前レコードで一度経験しています。それはデヴィット・シルヴィアンのアルバム「Secret of the beehive」で、ジャケットはシルヴィアンの物でしたが、中のレコードは別物が入っていたのです。それは映画「ベティー・ブルー」のサントラだったのですが、同じヴァージンレコードの物だったため出荷時に間違って入ってしまったのかもしれません。
しかしこの時の場合は中のラベルタイトルが映画の「ベティー・ブルー」となっていたため、エラーというよりは入れ間違い、という感じの物でした。

しかし今回は外見上は全く見分けがつかず、聴いてみるまで気付きようがない正真正銘のエラー物です。この時、私は例えようのない不安がよぎりました。よもや、ITNcorpにあるStormhorseの在庫が全てエラー物になっていて、まだ誰も気づいていないのでは?

そうなるとこんな事している場合じゃありません。早速、購入したCDがエラーCDであった事をつたない英語で説明し、ITNcorpにメールにて送信。
するとほどなくしてITNcorpから返信がありました。なんと、Klive氏自らメールをよこして来てくれたのです!


説明によると、実は過去に一度、ある業者に頼んだ時にこの間違いが起こったそうなのです。当然すぐに回収されて事なきを得たそうなんですが、どうやら私が手にしたCDはその時のエラーCDだったようです。しかし、何故回収して廃棄されたはずのCDがまだまぎれ込んでいたのか。この辺はKlive氏も首をかしげているようでした。とりあえず、現在の在庫がエラー物でなくて一安心。

ご丁寧にも、改めて正しい正規のCDを配送してくれました。勿論無償で。しかもお詫びのしるしにITNのステッカー付き。イタレリつくせりです。なんかここまでしてくれるとちょっと申し訳ない気もしてしまいますね。何故って、Klive氏も言っていましたがこのエラーCD、いまとなっては処分されているはずの物であり、逆に言えば貴重な代物かもしれないからです。そんな物を偶然手にしてしまった上に正しいCDまで貰ってしまったのですから、ちょっと虫の良すぎる話かもしれません。

もっとも、いくら滅多にお目にかかれないエラーCDとは言え、他の誰かにもそれが送られてしまう可能性が全く無いとは言えないような気もする、というのも事実。でも万が一そんなCDをつかまされたとしても、貴重なCDを入手したぜ!ってくらいの広い心で受け止めてやってくださいませ。なにしろ相手は小さい会社ですもんで。


このエラーCD、外見で判別するとしたら唯一、裏ジャケットで判断するしかありません。これも左がエラーですが、バーコード表示の位置が微妙に違っていますね。また、側面の表示も微妙に違っていて、エラー物にはITNcorpの商品番号であるCorp 0** という表記が無いのです。

 

ジャケットの側面を見て、もしcorp 006と明記されていなかったら要注意! もしかしたら、エラーCDが混じっているかも?
あ、だからと言って購入を見送らないで。だって「お宝」かもしれんのですよ? いいから買っちゃいなさい。 というか買え〜。

しかし私の場合、内容を予め知っていたからすぐに間違いに気付いたものの、買って初めて聴くという初心者だったとしたら・・・。今回の例ではトラックリストの数に矛盾が生じるのでアレ?と気づく人も多いでしょうが、もしたまたま偶然にも同じトラック数だったとしたら・・・・。もしかして私もエラーだとは気付かないで、こういう曲調なんだと思いこんでいるアーティストのCDがあるのかもしれない? 内容も確かめずジャケ買いしたものも少なくないし、そう思うとちょっと恐いなあ。