その4
外の楽屋口にまわってくれと言われたその人たちに、なぜかついていく。楽屋口を入り、そのまま楽屋前の廊下を目立たないように奥の方へ歩いた。4,5人の人たちが待っている。石野真子や高樹澪がでてきて知人と話をしている。そうして待っているとそのうちついに新田ちゃんがでてきた。友人とおぼしき人たちと談笑する新田ちゃんを、僕は一歩引いたところでみていた。新田ちゃんは例の黒タイツの上にシャツをはおっている。かつらも化粧もとった素顔の新田ちゃんだった。感激・・・。
しばし、話したあと新田ちゃんは楽屋に入ってしまった。僕も帰ることにする。ふと廊下に置いてある机をみると、その上に出演者がほっぺたに貼って使っていた小型のマイクが、無造作に置いてあった。そのうちのひとつには「新田」と書いてある。とっても欲しかったがここをこらえるのが真のファン、と思って楽屋裏をあとにした。
源氏物語はすべて終わった。なんだかいい1日だったな、と思いながら帰り道についた。これで5500円は安すぎる・・・。
また新田ちゃんのミュージカルを見に来よう。 -終わり-