※このページは,オリジナル版の運営状況について,科学技術社会論学会第2回年次研究大会(2003/11/15-16,神戸大学,プログラム)で発表した内容を一部紹介し,SARS問題の流れなどを概観していただくためのものです.
日付 | 発信源 | 内容 |
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2003/03/14 | 外務省 | ベトナムにおける非特定型肺炎の集団発生に対する国際緊急援助隊・専門家チームの派遣について |
2003/03/17 | CNN | アジア地区の急性肺炎流行で、渡航自粛を勧告 CDC |
2003/03/17 | Y!ニュース | 東南アジアで謎の肺炎猛威 世界へ急拡散とWHO警告 |
2003/03/17 | 朝日新聞 | 原因不明の急性肺炎世界に広がる 9人死亡、WHO警告 |
2003/03/19 | Y!ニュース | 原因ウイルスを発見か 香港の医学院長 |
2003/03/20 | 朝日新聞 | 米国でも11人が発病か 重症急性呼吸器症候群 |
2003/03/27 | 朝日新聞 | SARS肺炎、コロナウイルスが原因 香港大チーム |
2003/03/30 | 朝日新聞 | SARS、香港のマンションで拡大 空気感染のおそれも ※SARS発生当初から多大な貢献をしたWHOのカルロ・ウルバニ医師が3/29に死亡したことも伝える |
2003/04/02 | CNN | SARSの原因はコロナウイルスの新種 CDC見解 |
2003/04/03 | 朝日新聞 | SARSを「新感染症」に認定 政府、検疫態勢も強化 |
2003/04/16 | 朝日新聞 | 「SARSウイルス」と命名 WHOが新型肺炎で断定 |
2003/04/14 | Y!ニュース | SARS引き起こすウイルスの遺伝子配列解読=研究所 |
2003/04/14 | 朝日新聞 | SARS起こすコロナウイルスの遺伝情報* 米機関 * 当初“DNA解読”と出ていたタイトルが変更 |
2003/04/17 | ZDNN | ネットが変える、伝染病への対応 |
2003/04/17 | 朝日新聞 | SARSを指定感染症に 厚労省 |
2003/05/14 | 毎日新聞 | 新型肺炎:ウイルスのたんぱく質分解酵素モデル化 独グループ |
2003/05/21 | 日経 | 米Eidogen、SARSウイルスの蛋白質分解酵素の立体構造を公的データバンクに |
2003/06/15 | Y!ニュース | 「甘草」主成分、新型肺炎に効果…独の大学が発見 ※主成分はグリチルリチン |
2003/07/09 | NHK「サイエンスZERO」 | エマージングウイルスを解明せよ SARS研究最前線 |
2003/07/04 | 日経 | WHO、SARS終息宣言――台湾も感染地域除外 |
2003/07/11 | 京都新聞 | 地球規模の協調不可欠 制圧宣言でWHO事務局長 |
2003/07/15 | 朝日新聞 | SARSウイルス、エイズ治療薬で抑制 |
2003/08/16 | 毎日新聞 | 新型肺炎:最後の患者2人が退院 感染者ゼロに 中国 |
2003/08/25 | Y!ニュース | 新型肺炎の致死率11% WHO集計 |
2003/09/09 | Y!ニュース | 新型肺炎のタンパク質合成 愛媛大、遺伝子データから |
2003/09/26 | 感染症情報センター | SARSの国別報告数のまとめ(改訂) |
2003/10/10 | 朝日新聞 | SARS対策、改正感染症法・検疫法成立 国の権限強化 |
2003/11/04 | 毎日新聞 | 新型肺炎:5日に改正感染症法施行 再流行前に関係機関対策 |
2003/11/06 | Y!ニュース | 早ければ1月にも臨床試験 新型肺炎ワクチンでWHO |
2004/04/01 | Y!ニュース | SARSワクチンを開発 マウスでウイルス増殖抑制 |
2004/09/08 | 理研 | 抗SARSウイルス剤の候補化合物を発見 - タンパク質の立体構造に基づく合理的薬剤設計からの成果 - |
図1 「SARSと抗ウイルス薬」ページ(provider版)への2003/06/01〜2003/07/15におけるアクセス状況
(6/16-17,7/16-17は製薬関連会社からの利用多数;例えば6/16には約10社)
表2 1970年代以降に出現した主な新興感染症
※以下の文献から主要部分を抜粋して編集.
◎竹田美文・岡部信彦,「SARSは何を警告しているのか」,岩波ブックレット(2003)
年 | 病原微生物 | 種類 | 疾病 |
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1973 | ロタウイルス | ウイルス | 小児の下痢 |
1977 | エボラウイルス | ウイルス | エボラ出血熱 |
1977 | Legionella pneumophila | 細菌 | レジオネラ症(在郷軍人病) |
1977 | ハンタウイルス | ウイルス | 腎症候性出血熱 |
1980 | HTLV-I | ウイルス | 成人T細胞白血病 |
1982 | 病原性大腸菌O157:H7 | 細菌 | 出血性大腸炎,溶血性尿毒症症侯群 |
1983 | HIV | ウイルス | エイズ |
1983 | Helicobacter pylori | 細菌 | 胃潰瘍 |
1988 | E型肝炎ウイルス | ウイルス | E型肝炎 |
1989 | C型肝炎ウイルス | ウイルス | C型肝炎 |
1992 | Vibrio cholerae O139 | 細菌 | コレラ |
1996 | 牛海綿状脳症プリオン | プリオン(タンパク質)→ 参考ページ | 変異型クロイツフェルト・ヤコブ病 |
1997 | トリ型インフルエンザウイルス | ウイルス | インフルエンザ |
1998 | ニパウイルス | ウイルス | 脳炎 |
2002 | SARSコロナウイルス | ウイルス | 肺炎 |
2019 | 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2) | ウイルス | COVID-19 |
図2 “情報発信”から大学(または研究機関・学界)と社会・インターネットを考えるイメージ図
(今後この図をもとにWebによる科学技術コミュニケーションの考察を進める予定)
※2000年ノーベル生理学医学賞“signal transduction in the nervous system”のアナウンス資料画像に加筆(赤字)したもの
※キーワード:情報伝達,チャネル(2003年ノーベル化学賞も関連),セカンドメッセンジャー,アクセサビリティ,……