“分子の塗り絵”で扱う化合物は,大多数が有機化合物です。
無数の化合物のうち,生命体や身のまわりに多く見られる炭素化合物を有機化合物とよび,炭素を含まない無機化合物(炭素を含んでいても,二酸化炭素や金属の炭酸塩などは無機化合物に分類します)と区別する場合があります。有機化合物は,炭素に結合している原子団が同一であると性質や反応性が似ていることがわかっています。
有機物は,炭素,水素,酸素,窒素など,比較的少ない種類の元素のできている化合物が多いことから,6〜8色程度の塗り絵用具(色鉛筆,クレヨンなど)があれば,多くの「分子モデル」を着色することができ,分子の形や構成している原子団の特徴を視覚的に把握できます。
元素の色を,自分の好きな色から選び,以下の○の中に塗って自分用の“凡例”にし,分子式と結合の手の数などをヒントにいろいろな分子モデルを着色して自分だけの「分子事典」をつくりましょう!
※色を決めるときは,C,N,Oの色相が異なるようにし,NaとClは特に目立つ色にするといいでしょう。色材の色数が少ない場合は濃淡など,塗り方で区別してください。
原子番号 | 元素名 | 元素記号 | 結合の手の数 | 色 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 水素 | H | 1 | ○ | |
6 | 炭素 | C | 4 | ○ | |
7 | 窒素 | N | 3(または 5) | ○ | |
8 | 酸素 | O | 2 | ○ | |
11 | ナトリウム | Na | 1 | ○ | |
15 | リン | P | 3 または 5 | ○ | |
16 | 硫黄 | S | 2 または “6” | ○ | |
17 | 塩素 | Cl | 1 | ○ | F,Br(ハロゲン)は同じ色で濃淡を変える |
− | その他 | − | − | (適宜) |
●「結合の手の数」は代表例で,上記の数以外になる場合もあります
※ 参考:本ページでの解答編の配色
参考文献・ページ
- P.W.Atkins 著,千原秀昭・稲葉章 訳,「分子と人間」,東京化学同人(1990)
- 塗り絵用分子モデルを作った N88BASIC版プログラムのダウンロード
- 【アンケート】分子モデルの色を考える