■分子の塗り絵/水道水中の有機塩素化合物


自分用の原子球の色を決める


 水道水中には様々な物質が溶け込んでおり,人体に有害なものも少なくありません。水質基準(東京都水道局のページ資料参照)を満たした水が供給されていますが,家庭に届くまでにも水の中で化学反応が進み,有害物質が生成すると考えられています。
 中でも,有機物と消毒用の塩素が反応してできるトリハロメタンや,MXなどの有機塩素化合物が発がん性や変異原性を持つため,注意が必要です。飲み水にする場合は数分沸かした方がよいとされています。
 以下はトリハロメタン4種(クロロホルム[トリクロロメタン],ブロモジクロロメタン,ジブロモクロロメタン,ブロモホルム[トリブロモメタン;これは塩素は含んでいません]とMXの分子モデルです。化学式を参考に,MXのモデルについて各原子球の元素名を当ててみてください。

トリハロメタンとMX

分類化合物名分子式分子モデル備 考基準値
(μg/L以下)*






クロロホルム
[トリクロロメタン]
CHCl3発がん性60
ブロモジクロロメタンCHCl2Br変異原性30
ジブロモクロロメタンCHClBr2変異原性100
ブロモホルム
[トリブロモメタン]
CHBr3変異原性90

MX(Chime版モデルC5H3O3Cl3
正解画像
変異原性(未規制)


* 総トリハロメタンの基準値は 100μg/L 以下(1μg = 10-6g).
※ 上記分子モデルは,N88BASIC版プログラム“CAMD-I plus(白地版)”で作画.
他の有機塩素化合物の例


参考文献・ページ


「生活環境化学の部屋」ホームページに戻る